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最期に君と何をする?

最期に君と何をする?

動けない。

体が焼ける。

腕が痛い。

俺は死を察した。

短い人生だった。

でもこの世に未練はない。


最期に機関に連絡でも残すか......俺はケータイを取り出し耳に当てた。


「俺だ。どうやら機関の妨害にあっている。ああ、生きてたらまた連絡する。エル・プサイ・コングルゥ」


「はいはい。中二病乙」


助手よ今生命活動の危機なんだぞ。


そんなときになんだその一言は。


「クリスティーナ今俺は死ぬかもしれないんだぞ......なのになんだその態度は」


「岡部......あんた寝ぼけてるの?寝言は寝て言ってよね」


「助手よ、俺に対してなんということを言っているんだ......まさか、貴様機関のエージェントに......」


「ワクチンの副反応でまさかこんなに面倒なことになるとは......」


この白衣のおじさ......いや岡部倫太郎は近頃猛威を振るうウイルスの予防接種を昨日打ち、それによる副反応により熱や腕の痛みが発生している。


だがしかし岡部は研究のために未来ガジェット研究所に訪れたが体が上手いこと動かずにダウンしてしまい、ラボメンの牧瀬紅莉栖に看病をしてもらっている。


「俺はもうダメだ~~〜〜っ!」


俺はあまりの辛さにのゴロンゴロンとのたうち回った。


クリスも同じのを打ったのになんでそんなに平気そうなのだ。


これもシュタインズ・ゲートの選択なのか......


「ちょっと子どもじゃないんだからやめてくれる!ちゃんと安静にしてれば治るから大丈夫よ」


大丈夫と言われてもこれまで体験したことないような肩の痛み、そして高熱。


本当に俺はどうなるんだ。


「これで死ぬかもしれないんだぞ! 」


「もう......副反応ごときでなにやってるんだが......はいはい、仕方ないわね。まずは横になって落ち着いて」


俺は半信半疑だったが仕方なく従った。そしてクリスはなぜか俺の背中をさすり始めた。


「これで多少はマシにはなるはずだから。背中をさするのはヨーロッパの方の治療の一環で、さすることでオキシトシンを出し回復に向かわせることが出来るって言われているの」


「そうなのか。さすがだなクリス」


「別にあんたがうるさくするからやってあげてるだけなんだから!!!!」


背中をさするとそんな効果があったとは。


クリスの優しい手が俺の背中を包み込む。


さっきまでの恐怖が消えていく。


チラッと後ろを向くと一生懸命俺の背中をさすっていて可愛い。


俺はついクルっとクリスの方を向いあてムギュっと抱きしめた。


「はぁぁぁぁぁ!?なにやってるの!?」


「こうやってハグするとリラックスするらしいからやってるだけだぞ......なーーにもしかしてやらしいことでも考えているのか?」


「そんなわけないじゃない!!」


真っ赤になっていくクリスティーナが愛おしい。さっきまで何考えてたんだ俺は......もうこのままぎゅっとしていたい......そして俺は眠りについた。


「トゥットゥルーまゆしぃです☆あれオカリン、クリスちゃん何してるの? 」


「あっこっこれは岡部の看病してたら突然抱きしめられて! 」


「大胆......」


「萌郁さん、これは違くて!!って何写真撮ってるのよ!? 」


いやいや萌郁さん絶対恥ずかしいって思って下向いたでしょ!?


「2人とも熱いね〜」


「まゆりまで何言ってるの!? 」


あーーーーーーバカ岡部グーグー寝てないで早く起きなさいよ!!


そんな牧瀬紅莉栖の気持ちとはおかまないなしに岡部倫太郎は幸せそうに寝ていた。

[完]
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