別れと出会い
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新プロジェクトに参加して1週間があっという間にすぎた。
週末は死んだように寝て日曜の夜にはため息が止まらない。
入社してこんなに落ち込むの始めてだ…
さすがにこのプレッシャーにはペースが乱れる。
正直、二宮さんがこわいとも思える…
前に「根性ある?」って聞かれたのはこういうことか
明日もまた怒られるのかなぁ
理不尽な怒り方ならまだ救われた?
いやそっちの方がつらいか。
いつも正論だから、勉強になるしなぁ
…明日もがんばろう
そして月曜日。
午前中は二宮さんは外出していて、
午後の早い時間も会議に出ていた。
そして夕方から相葉さんと2年後輩の佐藤さんがいる営業推進チームとの打ち合わせがある。
打ち合わせが始まる前、最終の資料チェックをしていた。
二宮さんは他のメンバーと談笑していて、
私への態度からは想像もつかない和やかさだ。
しかもゲームの話してる。
パワハラ二宮…
心のなかでは呼び捨てしてもいいよね
資料、念入りに見たしこのまま打ち合わせに持っていこう。
そして打ち合わせの時間を迎えた。
「井川ちゃん、お疲れー」
西日の差し込む打ち合わせルームの1席に、
4人で座る。
「お疲れ様です。お時間いただきありがとうございます」
「ぜーんぜん。えーと、次年度の営業人員数のヒアリングだっけ?」
「そ。次年度の事業計画で営業にどれだけ必要か教えて。井川、資料」
二宮さんに言われ、資料を4部出す。
「まず、検討すべき目的なんですけど…」
資料に沿って説明を始める。
「それで、去年の経営会議で議論されたところなんですが…」
「井川ストップ」
全員二宮さんを見る。
「この数字、どっから拾ってきた?」
「去年の経営会議資料です」
「これは去年の数字じゃない。一昨年だ」
「え、でもサーバーの中のファイルには去年の日付で入ってたのですが…」
「なんで俺に確認しなかった?」
「…すみません」
「意識が低い。打ち合わせに使う資料の数字が違ってたら何にも話せねーだろ」
「…はい」
はぁ、と大きなため息をつかれ、さすがに萎縮してしまう。
「まぁまぁニノ、そこは次回でもいいじゃん。他のヒアリング箇所は?」
一気に重たくなった空気を相葉さんがフォローしてくれる。
なにもこんなタイミングで責めなくても…
チッと二宮さんが舌打ちしたとき、二宮さんの社内携帯の内線が鳴った。
「わりぃ」と言って、席を立ち内線に出て打ち合わせルームを出て行った。
「井川ちゃん、大丈夫?」
「あはは…大丈夫です。資料、すみません」
「全然大丈夫。ほんとに大丈夫?」
「あはは…」
「二宮さんのあんな雰囲気、意外でした。
私が井川さんだったら、確実に泣いてますよ」
佐藤ちゃんもフォローにまわってくれる。
「ニノ、井川ちゃんに期待してるんだよ。」
相葉さんがフッと笑う
「そうなんでしょうか…」
「ニノは仕事のこととなると誰よりもストイックだからね。
あの立場ってね、厳しい判断を迫られることもあるからさ、気を抜かないところはニノらしいよ。
井川ちゃんにも厳しい世界だけど結果を残してほしいって思ってる表れな気がするな」
「そう、なんですかね…」
「それに井川ちゃん、がんばってるの知ってるよ。
あっそうだ!今日は激励も込めてぱーっと飲みに行こうよ!」
相葉さんの優しさが西日に重なってじーんと染みる。
「はい、お願いします!」
相葉さんの心遣いが嬉しくてつい笑みがこぼれる。
そこに二宮さんが戻ってきた。
「あっ、ニノこの後みんなで飲みに行かない
「うん、行く」
ん、二宮さんも来るの…?
ほっとした心に少し緊張が走る。
「よしっ、じゃあさっさと仕事終わらせよう!」
そしてまた、いろいろ怒られながら
ヒアリングを進めていく。
その都度フォローしてもらいながら確認を進めていき、
打ち合わせが終わる頃には今後の計画が立てられるくらい詳細まで聞けた。
ただ、どうしてもお互いの意識合わせをしないといけない箇所が残り、
次回打ち合わせまでに情報を集めよう、
ということになった。
「じゃ次の打ち合わせいつにしよっか?」
相葉さんが進めてくれる。
「来週の木曜はどうですか?」
佐藤ちゃんが他の3人の顔をうかがう。
来週の木曜…この日はずらせない用事がある。
「あの、すみませんその日はお休みをいただくことになってて…」
そこまで言うと、二宮さんの今までにないくらいの真っ直ぐな視線が突き刺さる。
「そうなんですね!じゃあその次の週の月曜くらいにします?」
「俺はいいよ!13:00とかどう?」
相葉さんと佐藤ちゃんがとりまとめてくれる。
「月曜日13:00、大丈夫です」
二宮さんの視線からやっと逃れられた。
「りょーかい」
これで4人の都合がつき、来週の打ち合わせが決まった。
あの視線は、何だったんだろう…
休むのダメだったかな?
でもその日はどうしてもずらせない予定がある。
二宮さんにら怒られても、失望されても、
それでも譲れない。
「よしっ!じゃあお疲れ!このあと1階のエントランス集合ね!」
相葉さんが今日もいい仕事した~!と伸びながら席を立った。
強い西日が打ち合わせルームを照らして
オレンジ色に染まっていた。
週末は死んだように寝て日曜の夜にはため息が止まらない。
入社してこんなに落ち込むの始めてだ…
さすがにこのプレッシャーにはペースが乱れる。
正直、二宮さんがこわいとも思える…
前に「根性ある?」って聞かれたのはこういうことか
明日もまた怒られるのかなぁ
理不尽な怒り方ならまだ救われた?
いやそっちの方がつらいか。
いつも正論だから、勉強になるしなぁ
…明日もがんばろう
そして月曜日。
午前中は二宮さんは外出していて、
午後の早い時間も会議に出ていた。
そして夕方から相葉さんと2年後輩の佐藤さんがいる営業推進チームとの打ち合わせがある。
打ち合わせが始まる前、最終の資料チェックをしていた。
二宮さんは他のメンバーと談笑していて、
私への態度からは想像もつかない和やかさだ。
しかもゲームの話してる。
パワハラ二宮…
心のなかでは呼び捨てしてもいいよね
資料、念入りに見たしこのまま打ち合わせに持っていこう。
そして打ち合わせの時間を迎えた。
「井川ちゃん、お疲れー」
西日の差し込む打ち合わせルームの1席に、
4人で座る。
「お疲れ様です。お時間いただきありがとうございます」
「ぜーんぜん。えーと、次年度の営業人員数のヒアリングだっけ?」
「そ。次年度の事業計画で営業にどれだけ必要か教えて。井川、資料」
二宮さんに言われ、資料を4部出す。
「まず、検討すべき目的なんですけど…」
資料に沿って説明を始める。
「それで、去年の経営会議で議論されたところなんですが…」
「井川ストップ」
全員二宮さんを見る。
「この数字、どっから拾ってきた?」
「去年の経営会議資料です」
「これは去年の数字じゃない。一昨年だ」
「え、でもサーバーの中のファイルには去年の日付で入ってたのですが…」
「なんで俺に確認しなかった?」
「…すみません」
「意識が低い。打ち合わせに使う資料の数字が違ってたら何にも話せねーだろ」
「…はい」
はぁ、と大きなため息をつかれ、さすがに萎縮してしまう。
「まぁまぁニノ、そこは次回でもいいじゃん。他のヒアリング箇所は?」
一気に重たくなった空気を相葉さんがフォローしてくれる。
なにもこんなタイミングで責めなくても…
チッと二宮さんが舌打ちしたとき、二宮さんの社内携帯の内線が鳴った。
「わりぃ」と言って、席を立ち内線に出て打ち合わせルームを出て行った。
「井川ちゃん、大丈夫?」
「あはは…大丈夫です。資料、すみません」
「全然大丈夫。ほんとに大丈夫?」
「あはは…」
「二宮さんのあんな雰囲気、意外でした。
私が井川さんだったら、確実に泣いてますよ」
佐藤ちゃんもフォローにまわってくれる。
「ニノ、井川ちゃんに期待してるんだよ。」
相葉さんがフッと笑う
「そうなんでしょうか…」
「ニノは仕事のこととなると誰よりもストイックだからね。
あの立場ってね、厳しい判断を迫られることもあるからさ、気を抜かないところはニノらしいよ。
井川ちゃんにも厳しい世界だけど結果を残してほしいって思ってる表れな気がするな」
「そう、なんですかね…」
「それに井川ちゃん、がんばってるの知ってるよ。
あっそうだ!今日は激励も込めてぱーっと飲みに行こうよ!」
相葉さんの優しさが西日に重なってじーんと染みる。
「はい、お願いします!」
相葉さんの心遣いが嬉しくてつい笑みがこぼれる。
そこに二宮さんが戻ってきた。
「あっ、ニノこの後みんなで飲みに行かない
「うん、行く」
ん、二宮さんも来るの…?
ほっとした心に少し緊張が走る。
「よしっ、じゃあさっさと仕事終わらせよう!」
そしてまた、いろいろ怒られながら
ヒアリングを進めていく。
その都度フォローしてもらいながら確認を進めていき、
打ち合わせが終わる頃には今後の計画が立てられるくらい詳細まで聞けた。
ただ、どうしてもお互いの意識合わせをしないといけない箇所が残り、
次回打ち合わせまでに情報を集めよう、
ということになった。
「じゃ次の打ち合わせいつにしよっか?」
相葉さんが進めてくれる。
「来週の木曜はどうですか?」
佐藤ちゃんが他の3人の顔をうかがう。
来週の木曜…この日はずらせない用事がある。
「あの、すみませんその日はお休みをいただくことになってて…」
そこまで言うと、二宮さんの今までにないくらいの真っ直ぐな視線が突き刺さる。
「そうなんですね!じゃあその次の週の月曜くらいにします?」
「俺はいいよ!13:00とかどう?」
相葉さんと佐藤ちゃんがとりまとめてくれる。
「月曜日13:00、大丈夫です」
二宮さんの視線からやっと逃れられた。
「りょーかい」
これで4人の都合がつき、来週の打ち合わせが決まった。
あの視線は、何だったんだろう…
休むのダメだったかな?
でもその日はどうしてもずらせない予定がある。
二宮さんにら怒られても、失望されても、
それでも譲れない。
「よしっ!じゃあお疲れ!このあと1階のエントランス集合ね!」
相葉さんが今日もいい仕事した~!と伸びながら席を立った。
強い西日が打ち合わせルームを照らして
オレンジ色に染まっていた。