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「…お疲れ様です」
恐る恐る、返事をする。
さっき同期が言ってた子だ。
二宮さんを狙っているという。
「よかった。今日休日出勤されるって申請見たんです。あ、人事部なんで、社員のもろもろの申請は人事部を通るので、盗み見とかじゃないんですけどね」
くすっと手を上品に口元にあてて笑う。
「それで、書類をひとつお渡しに参りました。私もたまたま今日は出勤なので、お会いできてよかった!」
「あ、ありがとうございます…」
すごく女子力高そうで、ふわふわの中に清楚さが見られるかわいさで、髪の毛はオレンジがかった茶色だけどサラサラで、ハーフアップしたヘアスタイルにはパールが散りばめられたバレッタが留めてあった。
ネイルもキレイで、化粧も上品、リップもぬかりなくツヤツヤ…守備力、攻撃力マックス値までありそう
仕事が恋人、なんて言ってる私とは大違いだ
受け取った書類は、二宮さんと一緒に作成した人事部との打ち合わせ用のアジェンダだった。
「この、書き込んでいただいている手書きのコメントを反映させて修正してまたメールで送りますね」
書類にざっと目を通して伝える。
「はい。打ち合わせ、楽しみにしています」
打ち合わせは来週の火曜日午後だ。
二宮さんと櫻井課長と一緒に出席する。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。わざわざ書類、ありがとうございました」
森屋さんに頭を下げる。
「はい。では失礼します」
森屋さんも頭を軽く下げて、ドアに向かっていった。
二宮さん、こんなやり手女子にモテるとは…
すごい。
森屋さんが出ていくのを見守って、仕事を再開した。
その日も10分以内の返信ルールで二宮さんとはラインでやり取りしていた。
ちなみに二宮さんは返事は短いものの、返ってくるのは早い。
仕事のあとは家に真っ直ぐ帰って、久々に家で一人で過ごす。
家事も終わって、一息つきたくてソファに座って考える。
…この家には入社と同時に引っ越してきたっけ。
社会人だし、っていいタイミングだと思って実家を出た。
何度か祐も遊びにきた。
でもこの4年間、祐がいなくなってからの時間がほとんどで
この部屋で泣いては祐を恋しく思い、
思い出に浸り、真っ暗な世界を幾度となくダイレクトに感じた。
…そろそろ、区切りをつける時がきたのかな
松潤も言ってた。
そろそろ前向けば、って。
二宮さんも、蓋を外せ、って言ってた。
そろそろ、なのかもしれない。
コーヒーの入ったマグを持ってぼーっとしてると、スマホが鳴った。
画面を見ると、二宮さんからだった。
「はい、もしもし」
『お疲れ』
二宮さんの声、なんか落ち着くな
「お疲れ様です。どうしました?」
『残念なお知らせ。ウチに忘れ物してますよ』
「えっ、何か忘れてますか?」
『メガネ。アナタ金曜日かけてたでしょ。目が腫れてるだのぎゃーぎゃー言って』
「…ああ!!すっかり忘れてました!
えーと月曜、会社で受け取っても…」
『明日。取りに来て。ウチまで』
私の言葉を遮り、ピシャリと言われる。
「明日、ですか…」
『ハンバーグで許してやるよ』
「ハンバーグ?!え?買っていけばいいんですか?」
『おバカ。作れ。材料なんもねーから。夜ね』
「はぁ…本気ですか?」
『別にこのメガネトイレに流してもいいんですけど?』
「作ります!それ意外と高いんで!トイレNGで!」
『俺、腹減ると不機嫌になるから。じゃ。』
そのまま、切れた。
なんて振り回す人…!!
明日、松潤に会ったあと行くしかないか。
小さくため息をついて天井を見上げた。
恐る恐る、返事をする。
さっき同期が言ってた子だ。
二宮さんを狙っているという。
「よかった。今日休日出勤されるって申請見たんです。あ、人事部なんで、社員のもろもろの申請は人事部を通るので、盗み見とかじゃないんですけどね」
くすっと手を上品に口元にあてて笑う。
「それで、書類をひとつお渡しに参りました。私もたまたま今日は出勤なので、お会いできてよかった!」
「あ、ありがとうございます…」
すごく女子力高そうで、ふわふわの中に清楚さが見られるかわいさで、髪の毛はオレンジがかった茶色だけどサラサラで、ハーフアップしたヘアスタイルにはパールが散りばめられたバレッタが留めてあった。
ネイルもキレイで、化粧も上品、リップもぬかりなくツヤツヤ…守備力、攻撃力マックス値までありそう
仕事が恋人、なんて言ってる私とは大違いだ
受け取った書類は、二宮さんと一緒に作成した人事部との打ち合わせ用のアジェンダだった。
「この、書き込んでいただいている手書きのコメントを反映させて修正してまたメールで送りますね」
書類にざっと目を通して伝える。
「はい。打ち合わせ、楽しみにしています」
打ち合わせは来週の火曜日午後だ。
二宮さんと櫻井課長と一緒に出席する。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。わざわざ書類、ありがとうございました」
森屋さんに頭を下げる。
「はい。では失礼します」
森屋さんも頭を軽く下げて、ドアに向かっていった。
二宮さん、こんなやり手女子にモテるとは…
すごい。
森屋さんが出ていくのを見守って、仕事を再開した。
その日も10分以内の返信ルールで二宮さんとはラインでやり取りしていた。
ちなみに二宮さんは返事は短いものの、返ってくるのは早い。
仕事のあとは家に真っ直ぐ帰って、久々に家で一人で過ごす。
家事も終わって、一息つきたくてソファに座って考える。
…この家には入社と同時に引っ越してきたっけ。
社会人だし、っていいタイミングだと思って実家を出た。
何度か祐も遊びにきた。
でもこの4年間、祐がいなくなってからの時間がほとんどで
この部屋で泣いては祐を恋しく思い、
思い出に浸り、真っ暗な世界を幾度となくダイレクトに感じた。
…そろそろ、区切りをつける時がきたのかな
松潤も言ってた。
そろそろ前向けば、って。
二宮さんも、蓋を外せ、って言ってた。
そろそろ、なのかもしれない。
コーヒーの入ったマグを持ってぼーっとしてると、スマホが鳴った。
画面を見ると、二宮さんからだった。
「はい、もしもし」
『お疲れ』
二宮さんの声、なんか落ち着くな
「お疲れ様です。どうしました?」
『残念なお知らせ。ウチに忘れ物してますよ』
「えっ、何か忘れてますか?」
『メガネ。アナタ金曜日かけてたでしょ。目が腫れてるだのぎゃーぎゃー言って』
「…ああ!!すっかり忘れてました!
えーと月曜、会社で受け取っても…」
『明日。取りに来て。ウチまで』
私の言葉を遮り、ピシャリと言われる。
「明日、ですか…」
『ハンバーグで許してやるよ』
「ハンバーグ?!え?買っていけばいいんですか?」
『おバカ。作れ。材料なんもねーから。夜ね』
「はぁ…本気ですか?」
『別にこのメガネトイレに流してもいいんですけど?』
「作ります!それ意外と高いんで!トイレNGで!」
『俺、腹減ると不機嫌になるから。じゃ。』
そのまま、切れた。
なんて振り回す人…!!
明日、松潤に会ったあと行くしかないか。
小さくため息をついて天井を見上げた。