別れと出会い
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その日の午後、メールが1通届く。
『若手飲み会のご案内』とタイトルに書かれてあった。
開くと、幹事と思われる人から入社7年以内(恐らく大卒20代の人を集めるための入社7年内以内という縛り)のこのフロアにいる若手を集めた飲み会らしい。
宛先を見ると、ざっと10人前後いる。
知り合い少ないし、行こうかな…
サラリーマンだし。
平日夜はヨガ以外予定ないこと多いし。
近くのテラス席のある店で、ドイツビールが売りらしい。
ドイツビール…おいしそう…
簡単に文章を付けて、参加する旨の返信をする。
------
飲み会は来週かー、なんて考えてるうちにあっという間に当日になった。
「井川さん、こっちこっち!」
打ち合わせで他のフロアに行っていたおかげて少し遅くなった。
幹事の相葉さんという人が手を振って教えてくれる。
「お疲れ様です、遅くなってすみません」
「いいよいいよ、まだ始めてないから。
席はそこの空いてるところでいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
空いてる席は相葉さんの隣と向かいしかなく、とりあえず向かいの席に座る。
「お疲れ様です、井川です。」
軽く頭を下げて周りの人に挨拶をする。
6人席のテーブルには、幹事の相葉さんと、2年後輩の佐藤さんという女の子と、1年先輩の男の人がいた。
「あ、あと1人来るんだよ。ちょっと仕事が抜けられなかったみたいで、もうすぐ来るらしいよ!」
「二宮さんですか?」
先輩の男の人が聞く。
「そうそう。デキル人に仕事は集まるからね!」
はははっと笑いながら相葉さんがメニューを広げる。
今日はこの6人だけらしく、他の若手たちは仕事や別件の予定で欠席らしい。
「先に頼んでおこっか?ニノの分も頼んどこ!ビール以外の人いる?」
てきぱきと注文を数え、店員さんに伝える。
二宮さん、先週コピー機で助けてくれた人だ。
今日は同じテーブルか…無口な人に見えたけど、話続くかな?
「井川さんは?今月から来たんだよね?」
話を振られて、ハッとする
「はい、横浜支店から来ました」
「横浜支店かー!懐かしいな俺も2年前までいたんだよ!」
2年前…相葉さんのことは知らなかったけど、横浜支店で期間かぶってるな
「俺、井川さんの話聞いたことあるよ。
支店でも販売企画やってたんでしょ?
すごくセンスのいい人がいるって」
1年先輩の男の人が言う。
「いやいや!好きな業務ではあったので、本当に勉強になることばかりでしたが思うような結果は残せてないです」
5年前に入社して以来、ずっと横浜支店にいた。
そしてこの4月で、念願の本社異動を叶えた。
もともと販売企画にすごく興味があって、支店で経験できた上に本社から引っ張ってもらい、ある意味認められたようで嬉しかった。
「すごいね!入社5年目にして極めてる業務あんだ!俺なんて迷走中だよ~来年の今頃何してんだろうな~」
「大丈夫です、来年も相葉さんは必ずまだいます」
えー、それって俺の成長なしってことー?ひどいな佐藤ちゃんと言いながら笑っているところに、ビールがきた。
「お疲れ、わりぃ遅くなって」
店員さんとビールの後ろから、二宮さんが顔を出した。
「あっニノお疲れ!ナイスタイミングだね!さすが!はいビール!」
二宮さんはビールを受け取り、相葉さんの隣に腰を下ろす。
「さすがって何よ」
「まぁまぁまぁ!じゃ早速…かんぱーい!」
みんな口々にうまーっと言いながら笑顔がこぼれる。
サラリーマンの醍醐味。
「あの、初めましてですよね?」
2年後輩の佐藤さんが二宮さんに聞く。
「私、この4月で営業推進に配属になった佐藤です。3年目です」
「営業推進?相葉さんと一緒?」
「そうそう!かわいい子がきてくれてよかったよ~3年目で本社に引っ張られるってすごいね!」
「私の場合は業務改革で異動になっただけです。でもこの職場楽しそうですね!」
「だってよ、相葉さん」
「照れるね~!ビールがうまいうまい!
あれ?ニノと井川さんも初対面?」
「あ、はいえーと…ですよね?」
「どうも」
なんだかぶっきらぼう…
目も合わせてもらえず、何か壁を感じる。
まだ今の職場にきて3週間だけど、気に障ることしたっけ?
ま、いっか
佐藤さんかわいいし若いから態度違うだけだよね
なんてこのときは
この距離感を気に留めもしなかった
『若手飲み会のご案内』とタイトルに書かれてあった。
開くと、幹事と思われる人から入社7年以内(恐らく大卒20代の人を集めるための入社7年内以内という縛り)のこのフロアにいる若手を集めた飲み会らしい。
宛先を見ると、ざっと10人前後いる。
知り合い少ないし、行こうかな…
サラリーマンだし。
平日夜はヨガ以外予定ないこと多いし。
近くのテラス席のある店で、ドイツビールが売りらしい。
ドイツビール…おいしそう…
簡単に文章を付けて、参加する旨の返信をする。
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飲み会は来週かー、なんて考えてるうちにあっという間に当日になった。
「井川さん、こっちこっち!」
打ち合わせで他のフロアに行っていたおかげて少し遅くなった。
幹事の相葉さんという人が手を振って教えてくれる。
「お疲れ様です、遅くなってすみません」
「いいよいいよ、まだ始めてないから。
席はそこの空いてるところでいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
空いてる席は相葉さんの隣と向かいしかなく、とりあえず向かいの席に座る。
「お疲れ様です、井川です。」
軽く頭を下げて周りの人に挨拶をする。
6人席のテーブルには、幹事の相葉さんと、2年後輩の佐藤さんという女の子と、1年先輩の男の人がいた。
「あ、あと1人来るんだよ。ちょっと仕事が抜けられなかったみたいで、もうすぐ来るらしいよ!」
「二宮さんですか?」
先輩の男の人が聞く。
「そうそう。デキル人に仕事は集まるからね!」
はははっと笑いながら相葉さんがメニューを広げる。
今日はこの6人だけらしく、他の若手たちは仕事や別件の予定で欠席らしい。
「先に頼んでおこっか?ニノの分も頼んどこ!ビール以外の人いる?」
てきぱきと注文を数え、店員さんに伝える。
二宮さん、先週コピー機で助けてくれた人だ。
今日は同じテーブルか…無口な人に見えたけど、話続くかな?
「井川さんは?今月から来たんだよね?」
話を振られて、ハッとする
「はい、横浜支店から来ました」
「横浜支店かー!懐かしいな俺も2年前までいたんだよ!」
2年前…相葉さんのことは知らなかったけど、横浜支店で期間かぶってるな
「俺、井川さんの話聞いたことあるよ。
支店でも販売企画やってたんでしょ?
すごくセンスのいい人がいるって」
1年先輩の男の人が言う。
「いやいや!好きな業務ではあったので、本当に勉強になることばかりでしたが思うような結果は残せてないです」
5年前に入社して以来、ずっと横浜支店にいた。
そしてこの4月で、念願の本社異動を叶えた。
もともと販売企画にすごく興味があって、支店で経験できた上に本社から引っ張ってもらい、ある意味認められたようで嬉しかった。
「すごいね!入社5年目にして極めてる業務あんだ!俺なんて迷走中だよ~来年の今頃何してんだろうな~」
「大丈夫です、来年も相葉さんは必ずまだいます」
えー、それって俺の成長なしってことー?ひどいな佐藤ちゃんと言いながら笑っているところに、ビールがきた。
「お疲れ、わりぃ遅くなって」
店員さんとビールの後ろから、二宮さんが顔を出した。
「あっニノお疲れ!ナイスタイミングだね!さすが!はいビール!」
二宮さんはビールを受け取り、相葉さんの隣に腰を下ろす。
「さすがって何よ」
「まぁまぁまぁ!じゃ早速…かんぱーい!」
みんな口々にうまーっと言いながら笑顔がこぼれる。
サラリーマンの醍醐味。
「あの、初めましてですよね?」
2年後輩の佐藤さんが二宮さんに聞く。
「私、この4月で営業推進に配属になった佐藤です。3年目です」
「営業推進?相葉さんと一緒?」
「そうそう!かわいい子がきてくれてよかったよ~3年目で本社に引っ張られるってすごいね!」
「私の場合は業務改革で異動になっただけです。でもこの職場楽しそうですね!」
「だってよ、相葉さん」
「照れるね~!ビールがうまいうまい!
あれ?ニノと井川さんも初対面?」
「あ、はいえーと…ですよね?」
「どうも」
なんだかぶっきらぼう…
目も合わせてもらえず、何か壁を感じる。
まだ今の職場にきて3週間だけど、気に障ることしたっけ?
ま、いっか
佐藤さんかわいいし若いから態度違うだけだよね
なんてこのときは
この距離感を気に留めもしなかった