the next stage
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目が覚めて、自分がどこにいるのかふと疑問がわく。
明るくなった部屋のなかを見ても
まだ寝ぼけててピンとこなくて、少し考えてああそうだ昨日二宮さんにお世話になったんだ、と思い出した。
横にいる二宮さんはまだ寝ていて、
キレイな横顔にドキッとする。
男の人の寝顔を間近で見るなんて、何年ぶりだっけ…
ふと体勢を変えようと動いたとき、
布団の中の手に違和感を覚えた。
どうやら手を繋いでいるらしい。
もう恋愛から何年も遠ざかっているためか、
付き合ってない男女が手を繋ぐものか?といろいろ疑問が浮かぶものの、
二宮さんのことだからきっと手を繋いで安心させてくれようとしたのかなって結論に落ち着く。
二宮さんが起きないことを確認しながら、そっと手を離してベッドを出る。
ベッドの近くに置かれた時計は朝6:30近くを表示していた。
音を立てないように寝室を出て、バッグに入れてあったスマホを見る。
スケジュールアプリの通知画面が出ていた
そうだ、今日は仕事だ
土曜日だけど、この間祐のお墓参りで休みを取った分、溜まった仕事をやろうと休日出勤の申請をしていた。
地図アプリで現在地を確認すると、私のマンションのある最寄り駅の2つ隣の駅だった。
なんだ、昨日歩いて帰ろうと思えば帰れたな
二宮さんにお世話になって、申し訳ないな
昨日の服に着替えて、借りた服を畳んで部屋を出る準備をする。
一度家に帰って出勤の準備をしよう
明るくなった二宮さんのリビングダイニングをぐるっと見回すと、やっぱりシンプルで何一つ無駄なものはなかった
部屋を出たら、お礼のラインしよう
静かに靴を履いて、部屋を出た
「んー…」
ここ2日程の怒濤の展開で疲れているからか、午前中の仕事に集中したせいか、伸びをすると気持ちいい。
スマホを見ると、二宮さんからラインが入っていた。
今起きたらしい。
こうやって連絡をこまめに取り合ったり、仕事以外の時間を一緒に過ごしたり、みんなこうやって付き合いを始めるのかな?
恋愛から何年も遠ざかっているせいで、『お付き合い』のスタートの仕方もよくわからない。
まあ、二宮さんは仕事のパートナーであって、別に恋愛関係になんてなるはずないか
二宮さんだって他の綺麗で良くできる女の人がいいだろうし
二宮さん…恋愛…
考え出すと止まらなさそうだったので考えるのをやめた。
祐の二股の件も、昨夜の二宮さんの『アナタは何一つ悪くないよ』という一言のおかげで、少し楽になれた。
もう考えただけで涙が出るなんてなくなったし、前向きになれ始めているのも自分でもわかる。
二宮さんに今度お礼しなきゃ
二宮さんにラインを返したところで、フロアのドアが開く。
「あれっ、井川ちゃん?」
「あ、相葉さんお疲れ様です」
「お疲れ様でーす」
後輩の佐藤ちゃんも一緒だった
「休日出勤?エライねー!」
「溜まった仕事があって、片付けとこうと思って出てきました。
相葉さんたちも仕事なんですね」
「うーん半分仕事って感じかな!
明日営業企画チームでBBQするから、その準備にきたんだよ」
「相葉さん、張り切っちゃって…何か井川さんからも言ってくださいよー」
佐藤ちゃんが困ったように言う。
「まあまあ、イベントは準備と楽しさが比例するから!楽しんで!」
「でしょでしょー!井川ちゃんわかってるー!」
ひゃひゃひゃ、と笑いながら相葉さんが私を指差す。
「そうだ、井川ちゃんお昼まだだよね?
一緒に食べようよ!つってもコンビニだけど」
この辺りはオフィス街で、土日にランチ営業をしている店は少ない。
ちょうどコンビニで住ませようと思っていたし、相葉さんたちと食べたらリフレッシュになりそうかな
「はい、ぜひ!」
「じゃ俺、買いに行ってくるよ!何がいい?」
いやいやそんな先輩に買いに行ってもらうのは、と私と佐藤ちゃんと何度もやり取りするものの、相葉さんはいーからいーから!の一点張りでお言葉に甘えることになった。
おにぎりやサンドイッチや飲み物を適当にお願いして、相葉さんはコンビニに向かった。
「…そういえば、井川さん、昨日二宮さんにお持ち帰りされたんですか?」
飲もうと口に含んだコーヒーを吹き出しそうになる。
「え?!なに?!なんでそんな話?!」
「あ、私の同期がお2人がタクシーに乗るところを目撃したみたいで、井川さんがベロベロに酔ってたと聞きました」
「うん、ベロベロに酔ってたのは当たってる…でもやましいことはひとつもない!」
昨日とは違う痛さが頭を襲う。
恐れていた持ち帰り疑惑
『これで俺のキャリア潰れたら責任とってもらいましょうかね?』の一言が思い出される
「そうなんですか?二宮さん、人気あるからなぁ…羨ましがる子多いと思いますよ!
私の同期も、ずっと二宮さんにアプローチしてるんですよ」
「そ、そうなの?あの二宮さん人気なの?」
「あはは!それは二宮さんに失礼ですよ!
でもお2人お似合いだと思うけどなぁ」
佐藤ちゃんが明るく笑い飛ばす。
「お似合い…いやいやいや」
確かに最近は一緒にいる時間が多いし、プライベートでもぐっと距離が縮まっている。
それでも恋愛は鈍っているせいか、
まだピンとこない。
「でも私は仕事のパートナーから恋愛…って展開、憧れます!」
若いなぁ、佐藤ちゃん
「相葉さんは?いい人じゃない?」
「そりゃあいい人ですよ!優しいし、仕事にも真っ直ぐだし、優しいし」
「…優しいのはすごく伝わったよ」
「でもなんか…恋愛対象ではないというか…うーん」
そんな話をしている間に相葉さんが戻ってきた。
「ただいま~!なになに?何の話?」
なんでもないです!と慌てながらごまかす佐藤ちゃんがほほえましかった。
その後3人で楽しく話をしながらランチを終え、午後の仕事に取りかかった。
相葉さんたちもBBQの買い出しに出かけ、また静かなフロアに戻った。
その間も二宮さんとラインを続けていた。
そうだ、祐の件、松潤なら何か知ってるかな…
ふと思い付く。
松潤にラインで明日の日曜に時間を取れるか聞いてみる。
メッセージを送ったと同時に、スマホの電話が鳴った
少し前に、私を難アリ物件だの櫻井課長にもらってもらえだの散々言ってきた、フランクに付き合える同期の一人だ
「もしもし?お疲れ。どうしたの?」
『ちょっと名前!昨日二宮さんと何があったの?!』
同期の勢いに驚く。
「え?なに?二宮さん?昨日酔い潰れて、迷惑をかけてしまったよ」
『なんでよりによって二宮さん…はぁ』
「なに?何かまずかった?」
『名前が酔い潰れるなんて珍しいけど、二宮さんとはまた厄介な…』
「ん?どういうこと?」
『…私の後輩が、名前のこと探ってきたのよ。どうやら二宮さんのこと狙ってるみたいで』
そういえばさっき、佐藤ちゃんも二宮さんにアピールしてる子いるって言ってたな
同じ人の話かな
『もういい歳なんだし、お酒の失敗なんて気を付けなさいよ!それと年のための忠告だけど、その子、気を付けてね』
「なになに?なんで?」
『その、恋愛のこととなると周りが見えなくなるというか…昔一緒に仕事したことあるけど、周りを固めていくタイプよ』
「ふーん。二宮さんも大変だね」
電話の向こうで大きなため息が聞こえる。
『他人事のあんたが一番怖いわ。』
「そう?じゃ、念のため、その子の名前何て言うの?」
『森屋さん。下の名前はわすれちゃった』
「はーい。よく覚えときます。」
その後、愛のある説教をもう少しだけ受けて、同期の電話を切った。
二宮さん…若い子にモテるんだ…
あんなに怖い一面があるのに、そんな二宮さんを好きになるなんて怖いもの知らずなのかな
ふと、スマホの画面を見ると松潤から返事がきていた。
明日の夕方から空いてるから、飲みに行こう、と書いてあった。
松潤に返事をしようとしたその時、フロアのドアが空いて顔を向ける。
若くてキラキラした女性社員らしき人が立っている。
その人もこちらに気付くと、スタスタと歩いてこっちに来る。
「あの、井川さんですよね?お疲れ様です。人事部の森屋です。」
…あの子だ!!
明るくなった部屋のなかを見ても
まだ寝ぼけててピンとこなくて、少し考えてああそうだ昨日二宮さんにお世話になったんだ、と思い出した。
横にいる二宮さんはまだ寝ていて、
キレイな横顔にドキッとする。
男の人の寝顔を間近で見るなんて、何年ぶりだっけ…
ふと体勢を変えようと動いたとき、
布団の中の手に違和感を覚えた。
どうやら手を繋いでいるらしい。
もう恋愛から何年も遠ざかっているためか、
付き合ってない男女が手を繋ぐものか?といろいろ疑問が浮かぶものの、
二宮さんのことだからきっと手を繋いで安心させてくれようとしたのかなって結論に落ち着く。
二宮さんが起きないことを確認しながら、そっと手を離してベッドを出る。
ベッドの近くに置かれた時計は朝6:30近くを表示していた。
音を立てないように寝室を出て、バッグに入れてあったスマホを見る。
スケジュールアプリの通知画面が出ていた
そうだ、今日は仕事だ
土曜日だけど、この間祐のお墓参りで休みを取った分、溜まった仕事をやろうと休日出勤の申請をしていた。
地図アプリで現在地を確認すると、私のマンションのある最寄り駅の2つ隣の駅だった。
なんだ、昨日歩いて帰ろうと思えば帰れたな
二宮さんにお世話になって、申し訳ないな
昨日の服に着替えて、借りた服を畳んで部屋を出る準備をする。
一度家に帰って出勤の準備をしよう
明るくなった二宮さんのリビングダイニングをぐるっと見回すと、やっぱりシンプルで何一つ無駄なものはなかった
部屋を出たら、お礼のラインしよう
静かに靴を履いて、部屋を出た
「んー…」
ここ2日程の怒濤の展開で疲れているからか、午前中の仕事に集中したせいか、伸びをすると気持ちいい。
スマホを見ると、二宮さんからラインが入っていた。
今起きたらしい。
こうやって連絡をこまめに取り合ったり、仕事以外の時間を一緒に過ごしたり、みんなこうやって付き合いを始めるのかな?
恋愛から何年も遠ざかっているせいで、『お付き合い』のスタートの仕方もよくわからない。
まあ、二宮さんは仕事のパートナーであって、別に恋愛関係になんてなるはずないか
二宮さんだって他の綺麗で良くできる女の人がいいだろうし
二宮さん…恋愛…
考え出すと止まらなさそうだったので考えるのをやめた。
祐の二股の件も、昨夜の二宮さんの『アナタは何一つ悪くないよ』という一言のおかげで、少し楽になれた。
もう考えただけで涙が出るなんてなくなったし、前向きになれ始めているのも自分でもわかる。
二宮さんに今度お礼しなきゃ
二宮さんにラインを返したところで、フロアのドアが開く。
「あれっ、井川ちゃん?」
「あ、相葉さんお疲れ様です」
「お疲れ様でーす」
後輩の佐藤ちゃんも一緒だった
「休日出勤?エライねー!」
「溜まった仕事があって、片付けとこうと思って出てきました。
相葉さんたちも仕事なんですね」
「うーん半分仕事って感じかな!
明日営業企画チームでBBQするから、その準備にきたんだよ」
「相葉さん、張り切っちゃって…何か井川さんからも言ってくださいよー」
佐藤ちゃんが困ったように言う。
「まあまあ、イベントは準備と楽しさが比例するから!楽しんで!」
「でしょでしょー!井川ちゃんわかってるー!」
ひゃひゃひゃ、と笑いながら相葉さんが私を指差す。
「そうだ、井川ちゃんお昼まだだよね?
一緒に食べようよ!つってもコンビニだけど」
この辺りはオフィス街で、土日にランチ営業をしている店は少ない。
ちょうどコンビニで住ませようと思っていたし、相葉さんたちと食べたらリフレッシュになりそうかな
「はい、ぜひ!」
「じゃ俺、買いに行ってくるよ!何がいい?」
いやいやそんな先輩に買いに行ってもらうのは、と私と佐藤ちゃんと何度もやり取りするものの、相葉さんはいーからいーから!の一点張りでお言葉に甘えることになった。
おにぎりやサンドイッチや飲み物を適当にお願いして、相葉さんはコンビニに向かった。
「…そういえば、井川さん、昨日二宮さんにお持ち帰りされたんですか?」
飲もうと口に含んだコーヒーを吹き出しそうになる。
「え?!なに?!なんでそんな話?!」
「あ、私の同期がお2人がタクシーに乗るところを目撃したみたいで、井川さんがベロベロに酔ってたと聞きました」
「うん、ベロベロに酔ってたのは当たってる…でもやましいことはひとつもない!」
昨日とは違う痛さが頭を襲う。
恐れていた持ち帰り疑惑
『これで俺のキャリア潰れたら責任とってもらいましょうかね?』の一言が思い出される
「そうなんですか?二宮さん、人気あるからなぁ…羨ましがる子多いと思いますよ!
私の同期も、ずっと二宮さんにアプローチしてるんですよ」
「そ、そうなの?あの二宮さん人気なの?」
「あはは!それは二宮さんに失礼ですよ!
でもお2人お似合いだと思うけどなぁ」
佐藤ちゃんが明るく笑い飛ばす。
「お似合い…いやいやいや」
確かに最近は一緒にいる時間が多いし、プライベートでもぐっと距離が縮まっている。
それでも恋愛は鈍っているせいか、
まだピンとこない。
「でも私は仕事のパートナーから恋愛…って展開、憧れます!」
若いなぁ、佐藤ちゃん
「相葉さんは?いい人じゃない?」
「そりゃあいい人ですよ!優しいし、仕事にも真っ直ぐだし、優しいし」
「…優しいのはすごく伝わったよ」
「でもなんか…恋愛対象ではないというか…うーん」
そんな話をしている間に相葉さんが戻ってきた。
「ただいま~!なになに?何の話?」
なんでもないです!と慌てながらごまかす佐藤ちゃんがほほえましかった。
その後3人で楽しく話をしながらランチを終え、午後の仕事に取りかかった。
相葉さんたちもBBQの買い出しに出かけ、また静かなフロアに戻った。
その間も二宮さんとラインを続けていた。
そうだ、祐の件、松潤なら何か知ってるかな…
ふと思い付く。
松潤にラインで明日の日曜に時間を取れるか聞いてみる。
メッセージを送ったと同時に、スマホの電話が鳴った
少し前に、私を難アリ物件だの櫻井課長にもらってもらえだの散々言ってきた、フランクに付き合える同期の一人だ
「もしもし?お疲れ。どうしたの?」
『ちょっと名前!昨日二宮さんと何があったの?!』
同期の勢いに驚く。
「え?なに?二宮さん?昨日酔い潰れて、迷惑をかけてしまったよ」
『なんでよりによって二宮さん…はぁ』
「なに?何かまずかった?」
『名前が酔い潰れるなんて珍しいけど、二宮さんとはまた厄介な…』
「ん?どういうこと?」
『…私の後輩が、名前のこと探ってきたのよ。どうやら二宮さんのこと狙ってるみたいで』
そういえばさっき、佐藤ちゃんも二宮さんにアピールしてる子いるって言ってたな
同じ人の話かな
『もういい歳なんだし、お酒の失敗なんて気を付けなさいよ!それと年のための忠告だけど、その子、気を付けてね』
「なになに?なんで?」
『その、恋愛のこととなると周りが見えなくなるというか…昔一緒に仕事したことあるけど、周りを固めていくタイプよ』
「ふーん。二宮さんも大変だね」
電話の向こうで大きなため息が聞こえる。
『他人事のあんたが一番怖いわ。』
「そう?じゃ、念のため、その子の名前何て言うの?」
『森屋さん。下の名前はわすれちゃった』
「はーい。よく覚えときます。」
その後、愛のある説教をもう少しだけ受けて、同期の電話を切った。
二宮さん…若い子にモテるんだ…
あんなに怖い一面があるのに、そんな二宮さんを好きになるなんて怖いもの知らずなのかな
ふと、スマホの画面を見ると松潤から返事がきていた。
明日の夕方から空いてるから、飲みに行こう、と書いてあった。
松潤に返事をしようとしたその時、フロアのドアが空いて顔を向ける。
若くてキラキラした女性社員らしき人が立っている。
その人もこちらに気付くと、スタスタと歩いてこっちに来る。
「あの、井川さんですよね?お疲れ様です。人事部の森屋です。」
…あの子だ!!