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シャワーを借りて、部屋に戻ると二宮さんはスマホでゲームをしていた
職場の人にスッピンを見せるのには抵抗あるけど、仕方ない。
「お風呂、ありがとうございました」
「どーもー」
そのあとドライヤーを借りている間に二宮さんもシャワーに行き、
シャワーから戻ってきてからも他愛のない話をして過ごした。
「そろそろ寝ましょうかね」
二宮さんがあくびをしながら言う。
「アナタこっち、ワタシあっちのベッド」
「はい」
私はソファで、二宮さんは寝室のベッド、という指示だった。
「今日は本当にありがとうございました。
おやすみなさい」
「はいよーおやすみー」
二宮さんは眠そうに手を振りながら、寝室に入っていった。
電気を消して、静かな部屋のソファで横になる。
急に襲ってくる静寂に少しずつ暗い気持ちになる。
目を閉じても眠れない。
そうださっき、気を失ってずっと寝てたからか
全く眠気がない。
ふと祐のことを考え出してしまう。
一度考え出すと止まらない。
…なんで、他の女の人にいっちゃうかな
浮気だか本気だかなんでだろう
私の何がダメだったのかな
あの女の人といつから付き合ってたのかな
どれくらい好きだったのかな
疑問はたくさん浮かぶけれど、何も答えがなくてつらい。
涙を我慢できなくなって、借りたブランケットの中で声を押し殺す。
「っく…っぐ」
なんでこんな展開なんだろう。
ほんと、つらい
4年間…長かったようで短くて
でもまだまだ暗いトンネルが続くことはわかった
涙は止まらない。
落ち着くまで泣くしかないか、と考えていたその時
ブランケットを引っ張られ、ひんやりした空気が顔と体にあたる。
無表情の二宮さんが立っていた。
「二宮さん…」
「ったくしょうがない子ですねアナタは」
手を差し出される。
「ほら、行きますよ」
「え?どこに…」
私の問いに答える前に腕を引っ張られ、
そのまま寝室に向かった
「いや、二宮さんちょっとこれは…」
「なんもしねーよ」
そしてそのままベッドの奥に追い込まれ、
二宮さんは隣で横になった。
驚いて何もできずに座ったままでいると、
「寝るよ」と言われた
「…はい、じゃあ失礼します」
何もしない、という言葉を信じて恐る恐るベッドで横になる。
「んで?祐のこと考えてたの?」
「…はい」
二宮さんは片肘をついて頭を支え、私の方に顔と体を向ける
泣き顔を見られるのが恥ずかしく、
布団で顔の半分を隠す
「…やっぱりわかんないことだらけです。
なんで他の女の人にいっちゃったのか、私の何がダメだったのか、わからなくて」
二宮さんは黙って私の話を聞く。
「どうしたらよかったのか、早く気付いて祐を手放していれば、誰も傷付かずに済んだのかな…私がもっと早く気付いていれば、こんなことにはならなかったはずですよね」
「…アナタは何一つ悪くないよ」
その一言で、また涙がじわりと滲む。
ずっと、誰かに言ってほしかった言葉かもしれない。
「ウソじゃないんですよね?他に女の人がいたなんて、二宮さんの勘違いではないんですよね?」
「…残念ながら事実だったね」
「二宮さんは、なんで知ってるんですか?どういう経緯で知ることになったんですか?」
二宮さんは私の頭を撫でた。
沈黙の中で、二宮さんは穏やかな表情に見えた。
頭を優しく撫でてくれるリズムが
不思議と空間を変える
「…もう寝なさい」
二宮さんは、不思議な人だ
仕事では厳しくて、怖くて、1ミリも近付けないのに
こうやって優しいときは底無しに優しくて、気を抜いたらその優しさにはまりそうになる
「また、教えてくださいね」
二宮さんは少し微笑んだ気がして、そのまま寝てしまった
職場の人にスッピンを見せるのには抵抗あるけど、仕方ない。
「お風呂、ありがとうございました」
「どーもー」
そのあとドライヤーを借りている間に二宮さんもシャワーに行き、
シャワーから戻ってきてからも他愛のない話をして過ごした。
「そろそろ寝ましょうかね」
二宮さんがあくびをしながら言う。
「アナタこっち、ワタシあっちのベッド」
「はい」
私はソファで、二宮さんは寝室のベッド、という指示だった。
「今日は本当にありがとうございました。
おやすみなさい」
「はいよーおやすみー」
二宮さんは眠そうに手を振りながら、寝室に入っていった。
電気を消して、静かな部屋のソファで横になる。
急に襲ってくる静寂に少しずつ暗い気持ちになる。
目を閉じても眠れない。
そうださっき、気を失ってずっと寝てたからか
全く眠気がない。
ふと祐のことを考え出してしまう。
一度考え出すと止まらない。
…なんで、他の女の人にいっちゃうかな
浮気だか本気だかなんでだろう
私の何がダメだったのかな
あの女の人といつから付き合ってたのかな
どれくらい好きだったのかな
疑問はたくさん浮かぶけれど、何も答えがなくてつらい。
涙を我慢できなくなって、借りたブランケットの中で声を押し殺す。
「っく…っぐ」
なんでこんな展開なんだろう。
ほんと、つらい
4年間…長かったようで短くて
でもまだまだ暗いトンネルが続くことはわかった
涙は止まらない。
落ち着くまで泣くしかないか、と考えていたその時
ブランケットを引っ張られ、ひんやりした空気が顔と体にあたる。
無表情の二宮さんが立っていた。
「二宮さん…」
「ったくしょうがない子ですねアナタは」
手を差し出される。
「ほら、行きますよ」
「え?どこに…」
私の問いに答える前に腕を引っ張られ、
そのまま寝室に向かった
「いや、二宮さんちょっとこれは…」
「なんもしねーよ」
そしてそのままベッドの奥に追い込まれ、
二宮さんは隣で横になった。
驚いて何もできずに座ったままでいると、
「寝るよ」と言われた
「…はい、じゃあ失礼します」
何もしない、という言葉を信じて恐る恐るベッドで横になる。
「んで?祐のこと考えてたの?」
「…はい」
二宮さんは片肘をついて頭を支え、私の方に顔と体を向ける
泣き顔を見られるのが恥ずかしく、
布団で顔の半分を隠す
「…やっぱりわかんないことだらけです。
なんで他の女の人にいっちゃったのか、私の何がダメだったのか、わからなくて」
二宮さんは黙って私の話を聞く。
「どうしたらよかったのか、早く気付いて祐を手放していれば、誰も傷付かずに済んだのかな…私がもっと早く気付いていれば、こんなことにはならなかったはずですよね」
「…アナタは何一つ悪くないよ」
その一言で、また涙がじわりと滲む。
ずっと、誰かに言ってほしかった言葉かもしれない。
「ウソじゃないんですよね?他に女の人がいたなんて、二宮さんの勘違いではないんですよね?」
「…残念ながら事実だったね」
「二宮さんは、なんで知ってるんですか?どういう経緯で知ることになったんですか?」
二宮さんは私の頭を撫でた。
沈黙の中で、二宮さんは穏やかな表情に見えた。
頭を優しく撫でてくれるリズムが
不思議と空間を変える
「…もう寝なさい」
二宮さんは、不思議な人だ
仕事では厳しくて、怖くて、1ミリも近付けないのに
こうやって優しいときは底無しに優しくて、気を抜いたらその優しさにはまりそうになる
「また、教えてくださいね」
二宮さんは少し微笑んだ気がして、そのまま寝てしまった