14.ストーカー
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私は大人しく身を預け、少し強い揺れが不快ながらも、自分が歩かなくて済んで少しばかりマシな気がした。
何より、大好きなセブルスをこんなに近くで感じられる。
「おや!どうしたのですか?」
正面から聞こえたのはロックハートの声で、私はセブルスの胸に顔を埋めた。
セブルスの足が止まり、抱く腕に力が入るのがわかった。
「一体誰のせいでこうなったと思っているのですか!」
「まさか、スネイプ教授が何か?」
「あなたのせいに決まっているでしょう!今すぐ私たちの目の前から消えなさい!」
「私ですか?」
かなり強気なマクゴナガル教授に、ロックハートは焦ったような声を出している。
「ウィーズリー!丁度いいところに」
マクゴナガル教授がそう言うと、パタパタと二つの足音が近づいてくる。
「ユウキは一体どうしたんですか?」
「おい、かなり悪そうだ」
私の姿を見ているのか、かなり心配しているようなフレッドとジョージの声が聞こえる。
「ロックハート教授に構ってやりなさい」
「そういうことか」
「またこいつか」
「フレッド、昨日の試作持ってるか?」
「あぁ、もちろんだ、ジョージ!」
気になり顔をそちらに向けると、二人はポケットから小さなビー玉くらいの赤や青の玉をいくつも取り出し、ロックハートの足元に向かっていくつか投げつける。
すると、それは床にぶつかるとパンッと大きな音を立て、玉の色と同じ色をした煙を上げた。
それに驚いたロックハートは飛び退く。
二人が交互に投げつけていると、ロックハートはたまったもんじゃないと逃げ出したが、それを楽しそうに追いかけて行った。
あとでお礼言わなきゃ。
「さぁ、早く行きましょう」
無事に医務室に辿り着き、マクゴナガル教授がベッドの掛布団を捲り、セブルスがそこに降ろしてくれた。
「胃痛、若干の発熱、気持ち悪さもあるか?」
「はい」
「大方、ストレスでしょうな」
やっぱりストレスか……情けない。
セブルスはマダムポンフリーに薬をもらいに行き、マクゴナガル教授は頭を優しく撫でてくれた。
「すみません……」
「いえ、もっと早く対応すれば良かったですね」
申し訳なさそうな表情に、こちらが申し訳なくなってしまう。
「アルバスには言わないでください。心配かけちゃうんで」
「そうはいかんな」
セブルスが言いながら薬を持ってやってきた。
「あれはまったく反省しとらん。本格的になんとかすべきだ」
「一回、マクゴナガル教授に言ってもらってからじゃダメですか?そうじゃなくても、今いろいろ大変じゃないですか……」
「ダメだ」
石化事件で大変なのに、これ以上苦労をかけるわけにはいかない。
「もしならフレッドとジョージを護衛につけます」
「いいから飲め」
ゴブレットを差し出され、マクゴナガル教授に心配されながら起き上がり一気に飲んだ。
清涼感があると思ったが、後味はかなり苦い。
「確かに、あの子たちはこういう時には頼りになりそうですね」
「本気ですか?」
「実際、今もあの子たちのお陰でなんとかなったでしょう」
「しかし、あれを護衛にするのはさすがに……」
「まぁ、そうですね。でもちょっかいをかけてもらうことなら問題ないでしょう」
マクゴナガル教授は私の肩を優しく撫でると行ってしまった。
ちょっかいって、さっきみたいに悪戯させるのかな。なかなかな決断……。
「今日はここで休め」
セブルスはそう言いながらパーテーションを移動させ、私を隠してしまった。
「あやつは立ち入り禁止にしておく。それと、次に付きまとわれたら攻撃してやれ。耐えるな」
「攻撃していいんですか?」
「バレないようにな」
「……無詠唱でのやり方って教えてもらえますか?」
無詠唱なら周囲からもバレにくいと考え聞いてみると、セブルスは呆れたように溜め息をついた。
「いずれな。取り敢えず休め」
肩を押され、私はベッドに身を沈めた。
そして優しく髪を撫でる。
「まったく。ここまでなる前になぜ言わない?」
「確かに食欲はなかったですけど、あんまり自覚なくて……」
言われてみれば胃がキリキリしていたけど、まさかストレスなんて思わないじゃん……。
昨日のがとどめになったのかな?
「次からすぐに言うのだぞ」
「はい」
額にキスをすると、セブルスは頭を撫でてくれた。
「我輩はもう行く。体調が悪いうちはしっかり休むように」
「ありがとうございます」
微笑むと、セブルスはそのまま行ってしまった。
みんなに心配かけてしまった。
取り敢えず今日はしっかり休もう。
結局翌日も医務室で休み、薬のお陰もあってか、体はかなり回復した。
医務室なのに面会謝絶とされて、話したのはセブルス、マクゴナガル教授、マダムポンフリーだけだ。
聞くところによると、フレジョがたまにロックハートで遊んでいるらしい。
夕食時、私は退院することになった。
「ご迷惑おかけしました」
「無理をしないでいつでも来なさい」
「ありがとうございます」
マダムポンフリーの優しい笑顔に見送られ、私は食堂に向かった。
すると、どこで聞きつけたのか、角を曲がったところでフレッドとジョージが現れた。
「体調はどうだ?」
「俺らが護衛しよう」
「フレッド!ジョージ!」
この二人には本当に感謝しかない。
「ありがとう。二人のお陰ですごく助かってるよ」
「俺たちは遊んでるだけさ」
「なんたって、マクゴナガル大教授公認だからな」
マクゴナガル教授は、どうやら上手く二人にちょっかいをかけるよう指示したようだ。
私は二人に囲われて大広間に向かった。
「腹は減ってるか?」
「スープでも飲もう」
「そういや、スネイプに抱えられてたな」
「絞め殺されそうにならなかったか?」
「死んでるのかと思ったしな」
酷いことを言う。
でも、あのセブルスが生徒を抱えて運んでいたら、そう見えてもおかしくないのかもしれない。
私はセブルスが優しいのを知っているけど。
「わざわざ運んでくれたんだから、そんなこと言わないでよ」
二人は笑って楽しそうだ。
大広間に着き軽く食事を済ませ、二人に護衛されながら何事もなく寮に戻った。
それからもロックハートが寄ってくることはなかった。
近くにいたことはあったが、私をチラチラと見るだけで、近くにフレッドとジョージがいると逃げていった。
もちろん、その姿を見て追いかける二人の姿もセットだ。
私はみんなのお陰で平穏な日々を取り戻した。
ストレスはなくなり、体調も良くなり、取り敢えず一安心だ。