12.決闘クラブ
Your Name
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ロックハートは苦しさを誤魔化し、抑え切れていない怒りを滲ませながら起き上がり、落ちている杖を拾ってセブルスに詰め寄るように近づく。
「生徒にあの術を見せたのは素晴らしい思いつきでしたよ」
セブルスはまったく動じず、いつもの様に前で手を組みじっと相手を見据えている。
「しかし、やることがあまりにも見え透いていましたね。止めようと思えば、簡単に止められたでしょう」
「まずは生徒たちに、非友好的な術の防ぎ方を教えるのが賢明ではないでしょうかね?」
あまりにも正論すぎる言葉に嫌そうに口角を上げると、セブルスも同じようにして見せる。
この二人、今後はもっと仲悪くなるだろうな。
セブルスの部屋に逃げやすくなるかも。
「素晴らしい提案ですね、スネイプ教授!」
ロックハートは気まずそうに振り返りながら言う。
「では、生徒にやってもらいましょうか。ユウキ、ポッターはどうだい?」
「待ちたまえ」
まさか私の名前が呼ばれるとは思っておらず驚いたのも束の間、セブルスが間髪入れずに眉をピクピクと動かしながら止めに入る。
「アマクラは"どこかの馬鹿のせい"で怪我をしたために本調子では無い。変わりに私の寮の生徒ではいかがかな?」
「どこかの馬鹿のせい」をやけに強調して言うが、本人は気づいていないのだろう。
傷はもうさっぱり治っているのだが、セブルスなりの気遣いなのか、ロックハートへのストレスでハリーいじめをしたいのか……両方?
「いやいや、リハビリも大事ですよ?それに、本当の決闘なら怪我なんて関係ありませんからね!」
うざったく笑うロックハートの暴走を止められる人はいるのだろうか?
「ではポッターではなく、こやつがいい」
セブルスは諦めたようにクラッブに視線を送り、壇に上がるよう指示した。
確かに無理に止めたところで、ロックハートがまたセブルスと私のことを勘違い発言しかねない。
私は仕方なく端にある階段から壇上に登った。
クラッブはそのでかい体格でニヤニヤと威張ったように歩いてくる。
セブルスが選んだということは、実力がそこそこなのか、その逆か。
どうせ心配性のセブルスのことだ。
私に無理させる程の相手では無いということは確かだろう。
中央まで行き、杖を構え下ろし、お辞儀をする。
クラッブは自分より遥かに小さい私を舐めてる様子だ。
離れたところで振り返り、杖を構える。
「三つ数えます。いいですね?ワン、ツー、スリー!」
「ステューピファイ!」
「プロテゴ」
瞬時に相手が放った呪文に対して、間髪入れず呪文を唱えて受け流した。
攻撃が来るとわかっていれば、防ぐことは簡単だ。
そして、呪文を弾いたその感覚に、悪いことが浮かんでしまった。
相手の呪文はあまり威力が強くないことがわかった。
上手いこと受け流すことができそうだ。
そう、例えば……。
クラッブが再び放ってきた呪文を後ろへ受け流す。
よし、これなら。
「エクスペリアームス!」
その呪文から一歩避けながら、杖を構え受け流した。
「プロテゴ!」
「おわっ?!」
ロックハートが間抜けな声を上げて吹き飛ぶ音がした。
軽く後ろを見てみれば、ロックハートが転げていた。
さすがにセブルスがやった時とは違ってしょぼいが、まぁ良いだろう。
クラッブはムキになってもう一度呪文を放ったので、それも流してロックハートに当てる。
ロックハートは間抜けな声を上げながら、壇上から落ちた。
周囲から笑いが溢れる。
「エクスペリアームス」
私が呪文を唱えると、クラッブが衝撃に尻もちをつき、手から離れた杖が私の手に収まった。
「スネイプ教授、お気遣いありがとうございます。"どこかの馬鹿のせい"で負った怪我は、もう問題ないようです」
ロックハートにかましてやったぜ。と丁寧にお辞儀をしてニッと笑みを浮かべると、セブルスはあまり表情に出さず、ただ口の端を少し釣り上げた。
自分の寮生が負けたのに、随分と満足そうで。
「Ms.アマクラ」
突然しっかりと名前を呼ばれ、思わず背筋が伸びる。
セブルスはスタスタと私に近づいてくると、目の前で止まった。
「敵の呪文を冷静に跳ね返し、他の敵を倒すとはなかなかの手腕だ。グリフィンドールに5点やろう」
まさかのことに、生徒たちから悲鳴のような困惑と喜びの声が聞こえる。
あのスリザリンの寮監で、グリフィンドールを忌み嫌っているセブルス・スネイプが、グリフィンドール生に得点を与えたことは、かなり衝撃的なことだった。
私の手腕を褒めているのか、ロックハートを攻撃したことを褒めているのか、ちょっと謎なところだけど。
もしかしたら、あの人から得点をもらったグリフィンドール生として最初で最後の生徒になるんじゃない?
それってかなりすごくない?!