11.嘆きのマートル
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私はトイレを出て真っ直ぐにセブルスの部屋へと向かった。
「アマクラです」
「入れ」
ノックをして名乗れば、すぐに低い声が返ってきた。
静かに扉を開けると、目の前にセブルスが立っていたことに驚き、思わず扉を閉めようとした。
ヌッとセブルスの手が伸びて扉を無理矢理開けると、私の首根っこを掴んでヒョイと部屋に連れ込んだ。
よろける態勢を立て直す間に、扉の閉まる音がする。
「あの、私何かしました?」
「身に覚えはないのかね?」
迫るセブルスに、胸の前で両手を出して後退る。
ちょっと怒ってらっしゃる……?
「少なくとも、私は悪巧みしてないです……」
私はね。
私は悪巧みする彼らを止めたし、むしろ今だって止めようとしてんだから。
手は貸したけど。
「ということは、あいつらか?」
「え?あの……私はちょっと……」
濁すように返事をする間にも、どんどん迫ってくる。
「貴様が入れ知恵したのではないのか?」
「入れ知恵ってなんのですか?」
少しずつ後ろに下がっていたが、何かにぶつかり足を止めた。
軽く後ろを確認すれば、ソファの肘掛けに当たったようだ。
実際、ポリジュース薬の案を出してきたのはハーマイオニーだ。
私はあの日の夜にちょっとセブルスと話をしただけ。
「魔法薬の材料がいくつか盗まれた。知らんかね?」
私の顎に指を添えると、クイッと上を向かせた。
顔を近づけ目を細めるセブルスにドキドキしているのか、バレやしないかでドキドキしているのかわからなくなる。
「私は盗ってません……」
恥ずかしさに耐えきれなくなり、私は視線を下に逸らした。
ある意味拷問だよ。
手首を掴まれ、痛い程の視線を浴びながら唇を噛んだ。
「心拍数が上がっているな。微かな発汗……どうした?呼吸も少し早くなったな?ん?」
耳元に口を近づけ、確認するかのように一つずつゆったりとした口調で囁く。
顔に熱を持つのを感じ、耐えられなくなった。
「や、やめてください……」
「フンッ。これくらいで音を上げるな」
顔を見なくてもしたり顔をしているのがわかる。
「問い詰めるのか、いじめるのか、せめてどっちかにしてください」
「いじめてやるのもいいがな」
私の顎と手を離したので、許してくれたのかとセブルスを見た。
まだ疑いの目を向けている。
「材料を盗んだのはお前ではないのだな?」
セブルスはわざとらしく聞いてきた。
「違います!盗んでません!」
材料を盗んだのは私じゃない。
私は言ってしまえば足止めしただけ。
言い方から察するに、逃げ道をわざと用意してくれたんだな。
「軽く考えを覗いてやればすぐにわかることだが……今日のところはこれくらいにしてやろう」
ホッと胸を撫でおろし、まだ熱を持つ自分の頬に手を当てた。
まったく、心臓がいくつあっても足りないよ。
「今度は何に首を突っ込んでいるのかは知らんが、いい加減懲りたらどうかね?」
「別に、私は校則を破ってはいないですよ」
「その狡猾さでグリフィンドールとはな」
「お褒めの言葉を頂き光栄です」
「褒めておらん」
セブルスは溜め息をつくと、私の肩を押した。