11.嘆きのマートル
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3階の女子トイレのど真ん中に座って堂々と魔法薬を調合するハーマイオニー。
ハリーは近くに座りその様子を眺め、ロンは立ったままトイレの壁に寄りかかっている。
私はハーマイオニーの目の前に座って、調合の様子を伺う。
ハリーは昨夜ドビーが現れたこと、二番目の犠牲者としてコリンが運ばれてきたこと、アルバスから聞いた話を私達に話した。
ドビーが9と3/4番線の入口を閉じたことと、試合でブラッジャーを操作したことを認めたらしい。
そして、それはハリーはホグワーツにいてはいけないと訴えたそうだ。
アルバスは秘密の部屋は再び開かれ、ホグワーツは安全ではないと言っていたそうだ。
事実、マグル出身のコリン・クリービーが石にされてしまった。
ハリーは話し終わるなり、静かに鍋を眺めた。
「再び?じゃあ秘密の部屋は前にも開かれたの?」
「もちろん。決まってるじゃん。ルシウス・マルフォイが学生だった頃に開けたんだよ。で、ドラコに開け方を教えた」
「そうかもね。ポリジュース薬ができれば確かめられるわ」
ロンの予想を聞く間にも、手際よく調合を進めていくハーマイオニー。
失敗したら今までの苦労が一瞬で終わりなのに、よくもまぁ迷いなく調合できるものだ。
ハーマイオニーのことだ。目を瞑ってでも調合ができるくらいに本を読みこんで覚えてきたんだろうな。
「聞くけどさ、こんなとこで昼間っから、薬作ってていいの?女子トイレのど真ん中で。誰かに見つからない?」
不安そうなロンに私とハーマイオニーは顔を見合わせて笑った。
「大丈夫。ここには誰も来ないわ」
「なんで?」
「嘆きのマートルよ」
「誰?」
私がロンの方をみると、丁度マートルがロンの後ろの個室から顔を出した。
ムスッとした表情でロンを見ている。
大きな眼鏡に黒髪のおさげ。
少し地味な印象があるが、生前は至ってまぁ普通の女の子だっただろう。
いじめられていたという程の外見はしていないように見える。
正直、マートルのことは初めて見た。
噂こそ聞いていたはいたものの、ここのトイレには来る機会はなかったから。
「嘆きのマートル」
「レイブンクローの女の子だよ。マートル・エリザベス・ワレン」
私が笑いながら答えていると、ハーマイオニーも気づき、ハリーは驚いている。
「ユウキ、なんだって?マートルって誰?」
「私が嘆きのマートルよ!」
ロンに顔を目一杯近づけて大きな声で言う。
マートルは驚くロンの目の前をスッと飛んでいった。
「どうせあたしのことなんて知らないんでしょ?誰もあたしの話なんかしない。惨めなメソメソマートルのことなんか」
そう言って泣き声を上げると、素早くトイレの個室に移動して、便器に突っ込んで水しぶきを上げた。
「傷つきやすい子なの」
ちょっとヒステリックだけど、悪い子じゃないんだと思う。
この子は以前、秘密の部屋が開かれた時の犠牲者だ。
突然亡くなってかわいそうに。
すると、飛び込んだトイレの個室から、マートルが再び顔を出した。
「ねぇ、あなたは私のこと知ってるの?」
私をジッと見つめて問いかけてくる。
「あぁ、うん。名前だけだけど」
「そう。ユウキね。覚えておいてあげる」
「そりゃ光栄だね」
マートルはニコッと軽く笑みを浮かべると、姿を消してしまった。
仲が悪くなるよりかは、少し気に入られたっぽいし良かったかな?
「マートルに気に入られたわね」
「なのかな?幽霊の友達も悪くないね」
そう言うと、ロンはうえーっと吐く仕草をしてふざけた。