07.穢れた血
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なんだろう。手に温もりを感じる。
いや、ひんやりとした何かも……。
そんな感覚に、私はゆっくりと瞼を開けた。
目の前には私の右手を手当てするセブルスがいた。
優しく薬を塗ってくれている。
それをボーッと眺めていると、不意にセブルスと目が合った。
「起こしてしまったか」
「……」
「寝惚けているのか?」
私に優しく微笑みかけながら、包帯を丁寧に巻いていく。
「来るよう言っていただろう。しかも傷口が開いていたぞ。まったく」
包帯が巻き終わったのを確認して、私は起き上がってセブルスに抱きついた。
「どうした?」
「なんでもないです」
「なんでもないことはなかろう。言ってみろ」
ドラコに酷いことをしてしまった。
いくら頭にきたからといって、叩くのはやりすぎた。
確かにドラコも悪いが、私も同じようなものだ。
いや、ドラコが悪い……でも、しばらくしたら仲直りしよう。
でも、私なんかに怒られただけで反省なんてしない。
「朝からロックハートに捕まって疲れただけです」
嘘をついた。
いや、嘘でもないけれど。
あいつのせいでもある。
兎に角、セブルスにあのことは話したくない。
あぁ。もうこのことはしばらく忘れておこう。
「またか。そう言えば、何やら騒いでいたな」
私はセブルスから離れて小さく笑みを浮かべた。
「ローブを燃やして蹴り飛ばしてやりました」
するとセブルスは驚いた様子を見せた後、おかしそうに笑った。
「よくやったと言うべきか。これで少しは懲りればいいのだが」
「これでまったく懲りてなかったら本物の馬鹿ですよ」
「しかし奴のことだ。また何かされたら遠慮なしに痛い目に合わせればいい」
セブルスの言う通り、次にしつこくされたら少し痛い目に合わせてやろう。
麻痺呪文なんていいかもしれない。
「さぁ、目が覚めたなら昼食でも食べてこい」
「え、もうそんな時間ですか?」
「あぁ。一向に起きる気配がなくてな。疲れているのだろうと思い、傷の手当ても眠っているうちにしようと思ったのだが……」
「ごめんなさい」
セブルスとの約束を完全にすっぽかしちゃったみたい。
本当に申し訳ないな。
視界の端に何か映った。
それは手当てに使用したであろう薬と1冊の本だった。
こんなところに本を置いた覚えはないけど……。
「もしかして、起きるまでずっと待っててくれました?」
「そうかもしれぬな」
ここで待っていてくれたの?ずっと?
セブルスは悪戯っぽく笑みを浮かべた。
「随分と間抜けな顔で寝ておったぞ」
「えっ、うわ、最悪……」
恥ずかしさで頬が熱を持つ。
間抜けな寝顔を見られてしまったなんて……!
下を向いて髪の毛をいじって顔を隠す。
「嘘だ。かわいらしい寝顔だったぞ」
「そ、それはそれで……」
恥ずかしいよ馬鹿!
余計に顔を上げずらくなり、ベッドを見つめた。
すると、セブルスは優しく私の頭に触れる。
私は頭を撫でられるのに弱い。
なんだか心地よくて、もっと撫でられたいと思ってしまう。
動物たちが撫でられて気持ち良さそうにするのが、なんだかわかる気がするなぁなんて。
「いつまで撫でられているつもりだね」
「あ……」
セブルスの手が離れたので、顔を上げる。
少しばかり名残惜しい。
「何かな?」
「いえ、別に」
もっと撫でてほしいなんて、恥ずかしくて正直に言えない。
セブルスは顔にかかった髪をそっと横に避けてくれた。
私は服装を整える。
「いつまでもここに居るな。寮にもどれ」
「はーい」
私は大広間へ向かうべく、ベッドから降りて扉に手をかける。
まだ手当ての礼を言っていないことに気付き、軽く振り返る。
セブルスは手当てに使った道具を片付けている。
「傷の手当て、ありがとうございました」
「あぁ」
笑いかけて、私は部屋を出た。
セブルスのお陰で、少し気持ちが落ち着いた。