07.穢れた血
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やっとのことで中庭が見えた。
中央の辺りで赤と緑のクディッチのユニフォームを着た2チームが向き合っているのが見えた。
「待って……」
その中にハーマイオニーとロンの姿もある。
いざこざが始まるのが早すぎやしないかと思ったが、今はそんなこと考えている余裕はない。
「でもグリフィンドールの選手はお金じゃなくて、才能で選ばれてるわ」
ハーマイオニーがきっぱりと自信満々に言うのが聞こえた。
あぁ、ダメだ。
間に合わない……!
ドラコは機嫌を損ねたのか、ハーマイオニーに近づく。
「お前の意見なんて聞いていない!この、穢れた血め!」
ドラコは吐き捨てるように言った。
ハーマイオニーは見たこと無いくらい眉間にしわを寄せた。
途端に轟々と声が上がる。
その中、私は怒鳴った。
「ドラコ!!」
一同が静まり、その場に着いた私を見る。
私はドラコに近づき、その頬を平手でぶった。
ドラコは突然のことに、きょとんとして私を見返す。
その胸ぐらを掴んで引き寄せた。
その瞳には戸惑いの色が見えた。
「君は言って良いことと悪いことの区別もつかないのか。そんな愚かな人間だとは思わなかった」
言う声が震えた。
途中、スリザリンチームが私に手を上げようとしたが、すかさずグリフィンドールチームが止めに入る。
「な、なんでそんなに怒ってるんだよ……」
突然ぶたれたからか、弱々しい返事をするドラコ。
私は友達を侮辱したことに怒っている。
いや、それ以上にその言葉が大嫌いだから怒っている。
「私も穢れた血だ。穢れた血が嫌なら、もう私に話しかけるな」
そう言って手を離した。
騒がしい中、私とドラコの時だけが止まってしまったかのようだった。
私がぶったドラコの頬が、ほんのりと赤くなっている。
胸ぐらを掴んだ手が痛んだ。
ドラコは動かない。
私は悲しかった。
その言葉を軽々しく言ってしまうことが。
ドラコは何気なく、ただ悪口のように言っただけなのだろう。
父親があれなのだ。
純血である彼がそれを日常的に教え込まれたのだから、彼も被害者と言っても良いかもしれない。
でも、ただの悪口としてはあまりにも質が悪い。
「最低だよ……」
だから、その言葉を二度と口にしないでほしい。
「よくも言ったなマルフォイ!ナメクジ喰らえ!」
ロンは叫びと共に折れた杖をドラコに向けた。
どうなるかわかっていたけれど、止める気はしなかった。
ごめん、ロン。
大きな音と共に杖の先とは反対側から緑の閃光が走り、ロンの胃の辺りに命中して吹っ飛んだ。
それを見てスリザリンが笑う中、他はロンに駆け寄った。
「大丈夫?ロン!」
ハーマイオニーが真っ先に傍に膝をつく。
ロンは気持ち悪そうに起き上がる。
「何か言って!」
四つん這いになると、ウエッとナメクジを吐き出した。
どこからやってきたのか、コリンのカメラがフラッシュを焚いた。
その間も、ドラコはなんとも言えない表情で私を見ていた。
何か言いたそうだったが、私は踵を返してその場を後にした。
どうせ私の言葉なんて響かないだろう。
寮へ戻ろうかと思ったが、誰とも話したくなかった。
痛む手を見れば、包帯に血が滲んでいた。
セブルスの所へ行かないと申し訳ないとも思ったが、あの言葉を聞いた後では、どうしてもその気になれない。
結果、地下室の自分の部屋へと来ていた。
何もしたくない。
もうこのまま寝てしまおう。
寝室に入り、ベッドに横たわり体を折って丸くなる。
セブルスはきっと来ない私を心配して、探しに来るんだろうな。
ロンには悪いことをした。
知っていたのだから、止めてあげればよかった。大丈夫かな。
ロックハートはこれで少しは懲りて、追っかけ回すのを自重してほしい。
そんなことを考えていると、今日は早く起きたせいか、フカフカの布団に身を委ねているうちに段々眠くなってくる。
このまま寝てしまおう。
寝て忘れてしまおう。
私は眠りについた。