03.スマイル
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ギルデロイ・ロックハートのサイン会。
なんでこんな大事なことを忘れていたんだろう。
「本物の彼に会えるわ!」
ハーマイオニーが黄色い声を上げた。
今すぐこの場から離れたい。
教科書とか後日でいいよ。
いや、ロックハートのはいらない。
釘付けのハーマイオニーとポカーンとしているハリーとロンを放って、私はくるりと方向転換した。
みんなには申し訳ないが、さっさと逃げようと来た道を戻り始めた。
「あいたっ」
しかし、戻り始めてすぐ、私の目の前で男の人が盛大に転けた。
なんという間抜けな人なんだろう。
「大丈夫ですか?」
目の前だったため放っておくこともできず、声をかけて手を差し出した。
男の人は頭を抱えながら、私の手を取った。
「いや、すまない。仕事のし過ぎで疲れているのかな」
男の人は立ち上がり、私に輝くような白い歯を見せて笑った。
顔立ちは少しハンサムなのかもしれない。
なんだろう。物凄く嫌な予感しかしないんだけど……。
「君は実に優しい。少し時間はあるかな?」
「ないです。1分1秒ないです」
私が拒否をしても相手の耳には届いていないのか、勝手に話を進めてしまう。
「私のサイン入りの本をプレゼントしよう。おっと、申し遅れてすまない。どうか驚かないでほしい。私はギルデロイ・ロックハートだ」
嫌な予感的中か!
ロックハートは私の手をしっかり掴んで離さない。
最初に私の手を取った時から離していない。
逃げようとするも、びくともしない。
接着剤でもつけられたんじゃないかというくらい1ミリも離れない。
「け、結構です!」
「そう恥ずかしがらずに!さぁ、中へ入って」
抵抗は虚しく、私は引きずられるようにしてフローリシュ・アンド・ブロッツ書店へ入った。
女が誰でもお前を好きだと思うなよ!?
「皆様、ギルデロイ・ロックハート氏です」
ようやく現れた彼に、待っていた女性達から黄色い声が飛ぶ。
そしてやっと本の山の近くで手を離された。
彼は笑顔を振りまきながら、スタッフに何やら指示している。
「ユウキ!いなくなったと思ったらどうして彼と一緒なの?」
ハーマイオニーが横から話しかけてきた。
今はそれに答えてる場合じゃない!
逃げようと思ったが、ファンたちが押し寄せてきていて逃げる隙間がない。
「ハリー助けて!」
ごめんハリー、1人じゃ耐えられない。道ずれにさせて。
「え?え?」
私は素早くハリーの後ろに隠れた。
ハリーは訳がわからずおどおどとする。
するとロックハートが戻ってきた。
机の上には七冊の本。
「おや?もしや……ハリー・ポッターでは?」
周りが少しざわりとした。
ロックハートがハリーの腕を掴み引っ張り出そうとした。
すると私も見つかってしまい、ハリーと共にみんなの前へと引っ張り出されてしまう。
「日刊預言者新聞です。並んで」
カメラマンが写真を撮ろうと寄ってきた。
私は写真に写りたくないので、すかさず後ろを向いた。