21.涙の幸せ
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私はしょぼしょぼする目をこすりながらハリー、ロン、ハーマイオニーと大広間で朝食をとっていた。
すると、向かい側に座っていたハリーとロンが私の方を見てぎょっとした。
それと同時に、背後から嫌な気配を感じた。
隣に座っていたハーマイオニーが一足先に私の後ろを見て、ハッと息を飲む。
みんなの反応を見るだけで誰だかなんとなくわかるよね。
「Ms.アマクラ」
恐ろしい声が聞こえて振り返ると、思った通りセブルスがいた。
とても不機嫌そうだ。
私の目はぱっちり開いた。
「な、なんでしょうか」
「行ったそうだな。森へ」
私は恐る恐る頷いた。
やっぱりそのことか。
そりゃ不機嫌でも仕方ない。
ハグリッドが怒ってるって言ってたし。
「2度目の森はさぞ楽しかったであろう」
「スネイプ教授、お話しなら人気のないところがいいのですが」
周りの生徒達が、グリフィンドールの席にセブルスがいるので、何事かとこちらを見ている。
それに「2度目の森」という言葉に反応したハリー達が険しい顔をしている。
私は食べかけのトーストを置いて、さっさと移動しようと立ち上がった。
「よかろう。来たまえ」
3人に弱々しく笑いかけてからセブルスについていった。
大広間を出て、そこから一番近い誰もいない教室に入った。
扉を閉め、少し奥まで行き、セブルスは私と向き合った。
「なぜ自ら処罰へ受けた。どうせお前のことだ、森へ行くことは知っていたのであろう?」
「はい、知ってました。理由は聞きませんでしたか?」
「あぁ、聞いた」
セブルスは睨みながらツカツカと私に近づいてきて、目の前で足を止めた。
「確かめたかったことはなんだと聞いているのだ」
「ユニコーンが誰に殺されるかです」
「それで、わかったのかね?」
私は嘘をついて首を横に振った。
だって、本当は最初から誰かわかっていたから。
私はこの目で、本当にクィレルかを確かめたかった。
変わるはずがない物語とわかっていた。
しかし、確かめたかった。
彼のその表情を。
でも顔を見ることはできなかった。
「姿は見たのか?」
「はい」
あの時の出来事を話した。
セブルスは神妙な顔つきでその話を聞いた。
「その話しは我輩から校長にしておこう。校長は勉学に励むようにとおっしゃられていた」
試験が近いから気を使ってくれたんだろうな。
セブルスはもう用がないようで、教室から出ていこうとした。
「森へ入ったのは3度目ですよ」
少し大きな声で言った。
セブルスはピタリと足を止め、すごい形相で振り返った。
私はセブルスにゆっくりと近づいた。
せっかく2人きりになれたんだ。
少し話したいし、疑われてることでも話そう。
聞きたいこともあるし。
「どういうことだ」
「セブルスがクィディッチの審判をした日です。試合後に森へ行ったでしょう?クィレルと話しをしに」
「あれを聞いたのか?お前以外に誰か聞いた奴はいるのか?」
私の肩を掴み、揺さぶりながら聞いてきた。
まさか禁じられた森の中で誰かに聞かれていたとは思わなかったのだろう。
「ハリーと2人で聞きました。ハリーが森に入っていくセブルスを目撃して、箒で追いかけたんです。ハリーは前からあなたを疑ってましたし」
肩を掴む手に力が入って少し痛い。
顔をしかめると、セブルスはハッとして手を離した。
「賢者の石を盗もうとしていると思ってる」
「お前ならまだしも、なぜポッターが石のことを知っている」
「色々とあるんです。怪しい行動ばかりしてるから怪しまれるんですよ」
口滑らせた!私のバカ!
私は心の中で自分を叱りながら、ハリーがなぜ石のことを知っているか聞かれてはまずいと思い、話を先に進めた。