20.再び禁じられた森へ
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私はなんとかネビルを落ち着かせようとした。
「ネビル、落ち着いて。大丈夫だから!」
しかし、まったくの無意味で、ネビルは走り回っていつまでも光を打ち上げた。
もし近くに何かいたら危険なため、私は自分の杖を出してネビルに向けて呪文を唱えた。
「エクスペリアームス!」
ネビルの杖は宙を飛んで私の手に収まり、ネビルは少し吹っ飛んでしまった。
木に当たることなく地面に倒れただけで済んだのが幸いだ。
というか、初めて生身の人間にこの呪文やったよ。
まさか完璧に手に収まるとは…偶然だろうけど。
「ネビルごめん!」
ネビルに駆け寄り、体を起こしてやった。
泣いているだけで、怪我はないようだ。
よかった。
「ドラコ!この馬鹿!」
私はドラコに近づき、尻を思い切り蹴ってやった。
ドラコは飛び上がり、尻を押さえた。
まったく、こいつのせいで心臓止まるかと思った。
「おい!大丈夫か!」
ドラコと言い合いをしていると、ハグリッドが急いでやって来た。
何が起きたか説明すると、カンカンに怒った。
ハリーたちと合流すると、再び組分けが行われた。
「ネビルは俺と来るんだ。ハーマイオニーも。ハリーはファングとユウキと、この愚かもんと一緒だ。ユウキ、こいつが何かしたら、また尻を蹴ってやれ」
私達はハグリッドと別れ、森の奥深くへと向かった。
先程の騒動で少し怖さが紛れた私は、ファングを横に連れて、ハリーとドラコの後ろを歩いた。
30分も歩いただろうか。
血の滴りが濃くなってきた気がする。
するとどこかから声が聞こえた。
『助けて…』
動物の声だ。
恐らくこの血の主のユニコーンだろう。
声がかなり弱々しい。
私は急いで2人を追い抜いた。
「こっちだ。ついてきて!」
2人は何か言いつつも私に着いてきた。
少し走ると、開けた平地に出た。
そこの地面に横たわる純白に輝くものがあった。
ユニコーンだ。
既に息絶えている。
死んでいても美しいその姿。
でも、悲しい生き物にも見えた。
もう死んでしまっているからだろうか。
ユニコーンに気を取られていると、ズルズルと滑る音がした。
暗がりに何か蠢くものが見える。
よく見るとマントを着ていて、フードをすっぽりとかぶっている。
そしてユニコーンに近づくと身を屈め、傷口からその血を飲み始めた。
「ぎゃああぁぁぁ!」
立ち竦んでいたドラコが絶叫して逃げ出した。
ファングも一緒に。
影は私達を見た。
ユニコーンの血がフードに隠れた顔から滴り落ちた。
「ハリー、逃げて」
私は震える声で言った。
しかし、ハリーは立ち竦んだままで動かない。
その間に影は立ち上がり、スルスルと近づいてきた。
私は杖を構えた。
大丈夫。
ケンタウルスが来てくれるはずだ。大丈夫。
しかし、ケンタウルスは来ない。
ハリーは傷が痛むらしく、額を押さえたまま膝を着いた。
私は何かあったら赤い光を打ち上げることを思い出し、杖を上に向け、赤い光を放った。
早く来い。誰でもいいから…。
「来ないで」
影の動きが一瞬止まった。
「言ったはずです。自分を捧げることはないと」
影は少し後ろに下がった。
顔は見えないけど、この人はクィレルなんだ。
あんな寄生虫なんかのために、自分の身を汚しているんだ。
躊躇う様子を見せたクィレルだったが、次の瞬間、一気に近づいてこようとした。
すると後ろから蹄の音が聞こえ、振り返ると何かが私の真上を飛び越えた。
それは影に突進した。
影はすぐさま逃げてしまった。
「怪我はないかい?」
それは私達に尋ねた。
上半身は人間で、下半身は馬の胴がくっついている。
ケンタウルスだ。
このケンタウルスは、明るい金髪に胴はプラチナブロンド、たてがみは淡い金茶色のパロミノだ。
「はい。ありがとうございます」
私はケンタウルスに頭を下げ、次にハリーをその場に座らせた。
酷く傷が痛んでいたようだ。
ケンタウルスはまるでサファイアのような瞳で私とハリーを見つめた。
「君は、以前森に迷い込んだ子だね。それとポッター家の子か。早くハグリッドのところに戻った方がいい。今、森は安全じゃない」
「そうします。ハリー、立てる?」
「うん…」
手を貸してハリーを立たせた。
もう大丈夫のようだ。
「私に乗れるかな?その方が早いから。私の名はフィレンツェだ」
前足を曲げて体を低くして、私達が乗りやすいようにしながらフィレンツェが言った。
「そんなことをしてもいいんですか?」
「早く乗りなさい」
フィレンツェは私の問いには答えず、背中に乗るよう再度促した。
先にハリーを乗らせ、その後ろに私も乗った。
その時、突然平地の反対側から蹄の音が聞こえ、2人のケンタウルスが現れた。
赤髪と黒髪だ。
「フィレンツェ!なんということを…人間を背中に乗せるなど、恥ずかしくないのですか?君はただのロバなのか?」
黒髪のケンタウルスが怒鳴った。
「この子が誰だかわかっているのですか?ポッター家の子です。一刻も早くこの森を離れる方がいい」
言い合いはどんどん激しくなった。
そして黒髪のケンタウルスが怒って後ろ足を蹴り上げた。
フィレンツェも怒り、急に後ろ足で立ち上がったので、振り落とされないようにハリーは彼の肩に、私はハリーに掴まった。
フィレンツェは声を上げた後、木立の中に飛び込んだ。
「どうしてベインはあんなに怒っていたの?君は一体何から僕たちを救ってくれたの?」
どうやらあの黒髪はベインと言うらしい。
ハリーは既に会っていたようだ。
フィレンツェはスピードを落とし、並足になった。
低い枝にぶつからないよう頭を低くしているように注意はしたが、ハリーの質問には答えなかった。
長い沈黙が続いていたが、ひときわ木の生い茂った場所を通る途中、フィレンツェが突然立ち止まった。
「ユニコーンの血が何に使われるか知っていますか?」
「ううん」
ハリーは突然の質問に驚いたようだったが答えた。
私もハリーの後に続いて答えた。
「命を長らえさせるための…」
「そうです」
フィレンツェは言葉を続けた。