19.消えない印
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「ミ、Ms.アマクラ。少し、よ、よろしいですか?」
「よろしくないです。クィディッチがもう始まります」
クィレルに肩を掴まれた私は少しムッとして言った。
今日はセブルスが審判をするクィディッチの日だ。
ハリーは結局出ることにしたらしい。
やはりあの日から、私は3人に再び距離を置かれてしまった。
3人は授業中などにこそこそと話していた。
私はもちろん入れてはくれない。
きっと石を狙う者の仲間だと思われたんだろう。
セブルスが最近いつもにも増してハリーいびりしている。
それについて話していた3人の声が少し聞こえた時があったが、「もしかしたらユウキがスネイプに告げ口したのかも。
ばれたかもしれない」と言っていた。
そんなことがありつつも、ハリーがそんな私を哀れんだのか、クィディッチに誘ってくれたので、1人で競技場に向かおうとしていたのだ。
まぁクィディッチにはあまり興味がないけど、セブルスの箒に乗った姿は興味大有りなんだから!
「さぁ、こ、こちらに」
「なんですか。今度は拉致でもするつもりですか?」
「ら、拉致など、そそんな物騒なことはしません」
私は腕をがっちり掴まれてしまい、近くの教室に半ば引きずられるようにして入った。
もちろん人はいない。
「失礼」
部屋に入るなりそう言うと、私の服の左襟をグイッと引っ張った。
「ちょっ、クィレル教授!?何するんですか!変態!」
突然のことに驚き抵抗しようとしたが、クィレルはちょいと杖を振って、手を後ろで縄でガッチリと拘束されてしまった。
「変態とは心外な。確かめるだけだ」
再び襟を引っ張った。
「ちょっと、伸びるじゃないですか!変態!」
「君は黙ることはできないのか?あぁ、やはり薄くなっている」
クィレルは印がある場所を指でなぞった。
この変態教師!ロリコンめ!
「これ、まったく消えなくて困ってるんですけど。こんな目立つところに意味ありげなもの残して!」
「じゃあ目立たないところならいいわけか?」
「へ?」
ニヤリと笑ったクィレルはあろうことか、できるだけ肩に近いところに噛みついてきた。
「っ!?」
噛まれたにも関わらず前と同じチクリとした痛みがし、クィレルの顔が離れた。
私は口をパクパクさせ、顔を真っ赤にした。
好きな人にもされたことないのに!
「信じられない!このハゲ!」
私は咄嗟に出た言葉と共に頭突きをかました。見事鼻に命中し、クィレルは一歩後ろへよろめいた。
「この石頭…まぁいい」
「よくない!」
クィレルは片方の手で自分の赤くなった鼻を押さえ、もう片方の手で涙目の私の顎を掴んだ。
「消えない印をつけた。もし消える日がくるならば、私が自らの意思で消す時か、私が死んだ時だ」
そう言い残すと、クィレルは私をそのままにして去っていった。
その後、私は必死になってポケットから杖を取り出して縄を解いた。
持っていた手鏡で印を確認した。
前の痕は消えている。しかし、肩に近い場所にはくっきりと赤い痕が…。
歯型ではなく、以前と同じ菱形なのには少し安心した。
私はしっかりと痕を隠して、急いでクィディッチの競技場へ向かった。
しかし、セブルスの箒に乗る姿を拝むことはできなかった。
どうやらグリフィンドールがあっさりと勝ったらしい。
私はハリーと一応は約束をしていたので謝ろうと思い、更衣室へ向かった。
すると運良くハリーが出てきた。
「あ、ハリー…」
「ユウキ!見てくれた?」
「ご、ごめん!実は色々とあって試合に間に合わなかったの」
ハリーは少し残念そうな顔をしたが、すぐに「いいよ」と笑顔になった。
試合が良かったのか上機嫌だ。
箒置き場に向かうらしく、私はそれについていった。
箒置き場の道のり、ハリーはずっと試合のことを話してくれた。
余程嬉しかったらしい。
こんなに話してくれるのは久しぶりだ。
「あれ誰だ?」
ハリーが話を中断し、禁じられた森へ向かう人影を指差した。
片足を少し庇いながらヒョコヒョコと歩いている。
セブルスだ。あ、怪しすぎる…。
「スネイプじゃないか?何しに行くんだろう…僕、見てくる」
箒に跨がったハリーを、私は急いで止めた。
「待って、私も行く」
私は箒置き場から1本箒を取り出して跨がった。
そして私達は飛び上がり、セブルスを追った。
一度見失ってしまったが、高度を下げて飛んでいると、誰かの話し声が聞こえた。
ハリーと顔を見合せ、声のする方へ行き、一際高いブナの木に音をたてないよう降りた。
木の下の薄暗い平地にセブルスがいた。
そしてもう1人、クィレルもいた。
もしかしてかのシーンは…。
「…な、なんで…よりによって、こ、こんな場所で…セブルス、君にあ、会わなくちゃいけないんだ」
「このことは2人だけの問題にしようと思いましてね」
セブルスの声は氷のように冷たかった。
「生徒諸君に『賢者の石』のことを知られてはまずいのでね」
クィレルは何かモゴモゴと言っている。
そして一瞬、本当に一瞬だ。クィレルがこちらを見て、私と目が合った。
いや、暗かったから見間違えたのかもしれない。
でも、確かに私を見た気が…。
「あのハグリッドの野獣をどう出し抜くか、もうわかったのかね」
「で、でもセブルス…私は…」
「クィレル、私を敵に回したくなかったら」
セブルスはグイッと一歩前へ出た。
「ど、どういうことなのか、私には…」
「我輩が何が言いたいのか、よくわかっているはずだ」
ふくろうが大きな声でホーッと鳴き、驚いたハリーが木から落ちそうになった。
私はハリーの腕を掴み、なんとかバランスを取らせた。
「…あなたの怪しげなまやかしについて聞かせていただきましょうか」
「で、でも私は、な、何も…」
「いいだろう。それでは近々、また話しをすることになりますな。もう一度よく考えて、どちらに忠誠を尽くすか決めておいていただきましょう」
セブルスはマントを頭からすっぽりとかぶり立ち去ろうとした。
が、一度立ち止まり振り返った。
「一つ忠告をしておこう。ユウキ・アマクラには手を出すな」
心臓がびくりと跳び跳ねた。
セブルスは知っているのだろうか。
クィレルが私を狙っていることを…。