17.クリスマス
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昼過ぎにダンブルドアとセブルスに、プレゼントのお礼を言いに行くことにした。
まずはダンブルドアの元へ。
ガーゴイル像の前で合言葉を言い、中へ入った。
扉を叩くと扉が独りでに開き、私は中へ入った。
「失礼します」
「おぉ、待っておったよ。メリークリスマスじゃ」
私も笑顔で「メリークリスマス」と返した。
ダンブルドアは机に広げられた書類を片付けながらにっこりと笑った。仕事中だったかな?
「あの…」
「仕事は後回しじゃ」
私が尋ねる前に返事が返ってきた。
後回しで大丈夫なのだろうか?
「いいんですか?」
「よいよい。まぁ座りなさい」
ダンブルドアは杖を振って、机の前に座り心地の良さそうな椅子を出し、ちょいちょいと手招きをした。
私は大人しくその椅子に歩み寄り座った。
「ユウキには白が似合うと思ったのじゃ」
「あ、プレゼントありがとうございます」
「いいんじゃよ。おや?そのブレスレットは…」
ダンブルドアは私の左手首にあるブレスレットを見た。
「セブ…スネイプ教授からです」
「わしの前ではセブルスでよい」
ニコニコとするダンブルドアはなぜか嬉しそうだった。
ていうか、校長の前であくまで教師を呼び捨てなんていいのだろうか…。
「さて、ユウキを呼んだのは、もう1つプレゼントがあるからじゃ」
私が期待の目を向けると、ダンブルドアはブルーの瞳が私をじっと見据えた。
「最初に言っておくが、受け取るか受け取らないかはユウキの自由じゃ」
私は首を傾げた。
プレゼントを受け取らない人なんているだろうか?
そりゃ、プレゼントがセブルスの部屋にある、あの気色悪いプカプカ浮いているやつなら別だが。
「あの、プレゼントってなんですか?」
「ユウキがよかったらなのじゃが…いや、断ってくれても構わない。そのな…」
ダンブルドアは言うのに少しためらっている。
あぁ、焦れったい!
「今までわしがユウキの仮の保護者としてきたのじゃが…よければユウキを引き取りたいと思っておる。わしの孫としてな」
「………ぇ?」
やっと口から出たのは小さな1文字。
思考が止まってしまったかのように理解ができない。
引き取る?孫?
アルバス・ダンブルドアの孫?
よければ?誰が?私が?
…ダンブルドアの孫!?
「孫…ですか?私が?」
恐る恐る尋ねると、ダンブルドアはにっこりと笑みを浮かべて頷いた。
「わしと家族になってはくれぬか?元の世界に家族がいたのは知っておる。しかし、この世界には居らぬじゃろう?わしも独り身で寂しくてのぅ。それにこの前古い友人に会ったら、孫を自慢されて羨ましくて欲しくなったのじゃ。まぁ公表はできぬがの」
んな大胆な!家族ぅ?!
この人本当にあの偉大な魔法使いですか?
確かに、この世界に家族がいなくて少し寂しかったけど…。
「考える時間が必要かの?」
「い、いえ」
いつの間にか開いていた口を閉じ、生唾を飲み込んだ。
ダンブルドアの孫。
果たしてそれは私がふさわしい者なのだろうか。
こんな異世界から現れたわけのわからない子供が……。
でも、それでもいいとダンブルドア校長が言うのなら…。
「私なんかでいいんですか?」
「よい」
「じゃあ…その、孫…ダンブルドア校長の孫に…なりたい、です」
もじもじしながら言うと、ダンブルドアは満面の笑みを浮かべた。
誰がどう見てもとても嬉しそうだ。
「よかった。嬉しいかぎりじゃ」
「私もです。最高のクリスマスプレゼントです!」
家族というプレゼント。
それは私の心をじんわりと温め、抜けていた穴が埋まっていくような感じだった。
「では、これからユウキとわしは家族じゃ。そうじゃのぅ、わしのことはアルバスと呼んどくれ。おじいちゃんでもいいぞ。気軽にここに遊びにきてくれて構わん。孫の特権じゃ」
茶目っ気たっぷりにウインクをするダンブルドア。
いや、アルバス。私のおじいちゃん。
「それと、このことは言いふらさんように。大問題になってしまう。わしもセブルスとミネルバにしか言わぬ」
「わかりました。アルバス」
私がニコッと笑うと、アルバスもにっこりと笑った。
おじいちゃんは恥ずかしいから今はアルバスと呼ぼう。
「さてさて、孫を独り占めしていたいが、この後セブルスのところへ行くのじゃろう?」
「あっ」
忘れてた。
別に約束をしたわけじゃないけど、やっぱりプレゼントもらったし、その日にお礼を言いに行くのが礼儀だよね。
「行ってきなさい。わしも仕事があるしの」
アルバスはゆっくりと書類を広げ始めた。
「はい。お仕事中お邪魔しました」
席を立ち一礼してから扉へ向かった。
部屋を出る前にもう一度振り向くと、アルバスが手を振っていたので、私も軽く振り返してから部屋を出た。
私は人がいない廊下を浮かれながら歩いた。アルバスは最高の人だ。