17.クリスマス
Your Name
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12月半ば。もうすぐクリスマス。ホグワーツは深い真っ白な雪に覆われていた。
印をつけられてしばらく経ったが、印が消えることはなかった。
しかも、あれ以来クィレルに出くわすことがやけに多くなった。
出くわす度に笑いかけたり、話しかけたりするのは正直やめてほしい。
慣れてくるとかっこいいかなーなんて思っちゃったりするんだけど。
あくまで顔がね!やっぱり外国人は顔が良いな…。
もうすぐクリスマス休暇だ。みんな楽しみにしているようだった。
寮に残る生徒は名簿に名前を書くようにと言われた。
私の家はここだから書く必要もないが、一応書いておいた。
家族やマリは元気だろうか?
みんなが楽しそうにする家族の話を聞いていると、いつもはあまり仲良くない家族も、仲の良いマリも恋しかった。
休みまであと1日、私は図書室で読書にふけっていた。
「あら、ユウキじゃない」
突然肩を叩かれビクッと振り返ると、ハリー、ロン、ハーマイオニーがいた。
ハリー達とはクィディッチのあの日から、なぜか少し距離があった。
というか、3人が少し私を避けているような…セブルスを庇いすぎたのがいけなかったのか、続きを話さなかったのがいけなかったのか、理由はわからない。
「やぁ。また図書室に籠るの?」
「ユウキに言われたくないな。僕たちより籠ってるくせに」
「一応フラメルについても調べたりしてるよ」
嘘だけど。
ハリーたちは未だにフラメルのことについて調べているらしい。
その意欲を勉強に回してほしいものだ。
クリスマス休暇に入ると、ハリーとロンはフラメルのことなど忘れて遊び惚けていた。
ハーマイオニーは家に帰ってしまった。
寮にはハリーとロンの他にフレッドとジョージたちも残っていたので、結構楽しく過ごせていた。
クリスマス当日、フレッドとジョージに叩き起こされた。2人は青いセーターを着ていて、それぞれの胸元には大きな文字でFとGがついていた。
それにしてもなんで女子寮に?いや、まぁいいけどさ、普段だったら怒られてたよ。
「「メリークリスマス!」」
「メリークリスマス。勝手に入らないでよね」
まぁそんなことどうでもいいか。
私は起き上がって2人に笑いかけた。
「悪い」
「そんなことより見ろよ!」
「プレゼントがいっぱいだ!」
ベッドの足元を見てみると、そこには大量の小包みが置いてあった。い、いつの間に…てか多すぎない?
「これ、全部私の?」
「そうさ」
「白雪姫はモテモテだな」
「白雪姫?」
「知らないのかい?」
「うん。詳しく教えて」
私は前々から気になっていた白雪姫について聞いてみた。
2人が言うには、入学した当時から陰で言われている私の呼び名らしい。
由来が白雪姫の様な白い肌を持ち、美しく、かわいく、聡明、そして優しいからだとか…。
は、恥ずかしい…。
確かに少し色白かもしれないけど所詮イエローモンキーだし、美しくもかわいくもないし、何より優しくないし!
聡明だと思われるのも、実年齢と見た目のギャップだよ!
「そうやって照れるところがかわいいのさ」
「かわいくない!」
「「かっわい~」」
私は顔が熱くなるのを感じながら、プレゼントに目を移した。
プレゼントの山から1つの包みを取った。挟まっていたカードを見てみるとハーマイオニーからだ。
開けると、おもしろそうな本と手鏡が入っていた。
「僕達からのを先に見てくれよ」
「きっと喜ぶぞ」
2人はがさごそとプレゼントの山から青い包みを見つけ、私に差し出した。カードには「親愛なるユウキへ。君を愛するフレッド、ジョージより」と書いてあった。
まったく恥ずかしいんだから。
開けてみると、もふもふした手触りのいい黒猫のぬいぐるみが入っていた。
「かわいい!」
「ユウキの好きなものは調査済みさ」
「動物、もふもふ、ぬいぐるみ!」
な、なんで知ってるんだ…まぁいっか。
私は2人に笑顔を向けた。
「ありがとう」
2人は少し照れ臭そうにしていた。
他のプレゼントも見てみた。
ハグリッドからは木を削って作った小さな犬の置物(ちょっとファングっぽい)、ネビルからはお菓子の詰め合わせ、それからグリフィンドール問わず友達や、名前の知らない生徒からも少し。あとダンブルドアと…S.S?
「そう言えばハリー達は?」
「そうだった」
「きっとロンのとこにもセーターが届いてるぜ」
2人は楽しそうに部屋を出ていった。
私はチラリと見えるS.Sと書かれたカードを、黒い小包みから抜いた。
ユウキ・アマクラへ
無茶をやめないお前にこれをやろう。どんな時でも身に付けておけ。
S.S
「S.Sってセブルス・スネイプだよね。この文からして絶対セブルスだ。嘘…」
嬉しくて急いで開けると、ブレスレットが入っていた。クリームグリーンと白の形の整った石が交互に並べられている。パワーストーンか何かだろうか?
「うわぁ、綺麗…」
私はそれを左手につけ、次にダンブルドアの包みを手に取った。カードには『もう1つプレゼントがあるから、暇な時に来とくれ』と書いてある。なんだろ?
開けると白地に袖のところに赤と金のラインが入ったセーターと、レモンキャンディーが入った瓶だ。
私は着替えて、もらったばかりのセーターを着て大広間へ向かった。
ご馳走はすごかったが、油っこいものばかり。
ほとんどがこってりしたもので参ってしまった。
ダンブルドアはセーターを着ている私を見てにっこりと笑ってくれた。
セブルスにもブレスレットをさり気なく見せたが、一度頷いただけでにこりともしない。
相変わらずの仏頂面だった。