人の姿と獣の姿、そして、その二つの間の人にも獣にも見える姿から、獣人と呼ばれる、世界各地で存在が確認され、認知もされている者達。
今や、何処にでも居る彼らには、まだ謎が多く、人の姿では人間と区別がつかない。

十四年前の仁堂市で、死者18名、負傷者20名以上を出した事件は、そんな獣人によるものだった。
沢山の死傷者を出したその事件は、日本での最大の獣人による事件とされ、それをきっかけに、様々な条例などが変わり、事件は“仁堂無差別殺傷事件"と呼ばれた。