第5話・貴女ヲ探シテ
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翌日
学校が休みの歩はまどかが出勤した後に家の掃除に取り掛かっていた。
ピンポーーーーン
歩「ん?」
丁度掃除も終わったところで、来客を告げるインターフンが鳴ったのだ
歩「・・・」
歩が玄関を開けると、そこには数人の人物が立っていた
歩「・・・家に何か?」
バルトフェルド「急に訪ねてきた事は詫びよう。少年がセツラの弟君かね?」
片目に傷がある人物が歩にそうといかけたことに歩はため息をつく
歩「・・・ほんとうに当たったんだな。姉貴の予感」
歩はやってきたメンバーを家に上げるとお茶を差し出す。
バルトフェルド「自己紹介がまだだったな。俺はアンドリュー・バルトフェルドだ」
キラ「キラ・ヤマトです」
アスラン「アスラン・ザラだ」
マリュー「マリュー・ラミアスよ」
ムウ「・・・ムウ・ラ・フラガだ」
歩「鳴海歩だ」
歩は目の前の人物たちをまじまじと見つめてしまう
歩「(砂漠の虎にアークエンジェルの艦長、フリーダムのいパイロットに元議長の息子・・・)」
改めて姉の生きていた世界が
どのような場所だったのかを目の当たりにした気がした
マリュー「突然お邪魔してしまってごめんなさいね・・・」
歩「今日は日曜だし、今は俺以外家に居ないから特に問題は無いと思いますよ・・・姉貴も暫く家には帰ってこないだろうし」
キラ「え?」
歩「昨日から“知人”とやらの家に入っている」
その知人は十中八苦“ブレード・チルドレン”だろうことは歩もわかっているが
アスラン「・・・俺達のことを感づかれていたのか?」
キラ「かもね・・・」
キラとアスランが悔しそうに俯く
マリュー「歩君。君はセツラさんからどれくらい聞いたのかしら・・・彼女のこと・・・どれくらい知っているのか。教えてもらえないかしら?」
マリューの言葉に歩は飲んでいたお茶のカップを机に置く
歩「・・・戦争の事は姉貴に聞いた。姉貴がアークエンジェルに乗っていたことも。イノセンスのパイロットだったことも。俺とは本当は従姉妹なのも知ってる」
キラ「従姉妹・・・」
歩「ああ。姉貴は俺達の母方の従姉妹なんだ。姉貴に聞いたよ・・・姉貴が本当は三つ子なことも」
バルトフェルド「なるほどな・・・」
バルトフェルドは一人呟く
確かに彼女たちの母親は日本人のナチュラルだった。血縁者の養子になっていてもなんら可笑しくは無い。むしろ灯台下暗しになっていたのかもしれない
マリュー「セツラさんが帰ってきた理由も・・・?」
歩「・・・聞きましたよ」
歩むはお茶を飲んでから口を開いた
歩「あの日、姉貴は何の前触れもなく帰ってきた」
ただいまと笑う姉は
どこか無理をしているようにも見えたんだ
それでも自分や姉さんに心配かけまいと振舞う姉
バルトフェルド「・・・セツラは何も告げずにオーブを出て行った」
マリュー「軍の内部を知っているから本来であれば懲罰ものなのよ・・・」
歩「だろうな。姉貴もぼやいてたから」
バルトフェルド「つまり。それほどの覚悟をしてでも日本にこなければならなかったんだろうな」
ただの帰郷では無い
なにかとんでもないことをするために
歩「・・・それに関しては俺も聞いていない。いずれ話すとは言われているが」
歩は顔を上げる
歩「・・・姉貴は2年前よりやつれてた気がした」
セツラは二度目の大戦が開戦される前に一度帰郷したことがあった。
その時ですら姉がやつれていたことに驚いたのを今でも覚えている。
終戦後の混乱で急がしかったのも解るが
それにしても姉であるセツラのどこか消えてしまいそうな雰囲気にはある意味“恐怖”を感じた
歩「(きっと…ブレード・チルドレンに関することは想像以上のものなんだ)」
気丈な姉が必死になるほどに…
バルトフェルド「…セツラは置手紙だけを残して消えた。最後にするべきことのためとだけ書いてな」
キラ「そのことについて、歩君は何か心当たりは無いかい・・・?」
それが“ブレード・チルドレン”関係であることは直ぐにわかった
だが、姉が隠していることを易々と話すほど
歩も人は悪くない
歩「さあな・・・」
そこまで話して、歩は先程から無言でいる男性に視線をむける
ムウ「・・・」
マリュー「はあ;;・・・気持ちは分かるけどシャンとしなさい少佐;;」
アスラン「セツラに逃げられたような状況ですからね;;」
キラ「ごめんね歩君;;」
バルトフェルド「セツラとのことを思い出してからはこんな感じだからね;;」
つまり。このムウという男がセツラの恋人だったのだということを察する歩
キラ「そうだ。歩君からセツラに連絡してもらえないかな?」
歩「姉貴に?」
キラ「うん。ムウさんの記憶が戻った事を伝えればセツラもきっと元気になってくれるよ」
キラの言葉にアスランも頷いた
だが、歩は首を横に振った
歩「姉貴は…それでも帰らないと思います」
アスラン「え・・・」
歩「姉貴がしようとしていることが・・・終わらない限り、姉貴は絶対にあんたたちのところには戻らないと思う」
だってあの人は
俺の味方だと笑っていたのだから
。