第壱話・嵐の夜に
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『(とりあえず・・・・状況を整理しようじゃないか)』
安土城に連れてこられた刹羅は与えられた一室で頭を抱えていた。
ひとつ。
一緒にいた女性は“美琴 "という社会人で
一緒にタイムスリップに巻き込まれた一般人
ひとつ。
刹羅がなりゆきで助けた男は
有名な織田信長であり
あの場所は“本能寺"
ひとつ。
これまた一緒にタイムスリップしてしまった青年
猿飛佐助は大学院生であり、タイムスリップ論理を調べていた。
自分たちより4年前の時代に飛ばされ、ある武将のもとで忍者をしている。
ひとつ。
ここは戦国時代まっただ中。
ひとつ。
織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、石田三成、徳川家康、伊達政宗が織田軍
そして、織田軍から逃げた時に出逢った謎の僧と
佐助の上司という謙信、信玄、同僚だという幸
はてしなく嫌な予感しかしない
なんやかんやと信長を助けたことと、面白いという理由で安土につれてこられてしまい
美琴と共に織田軍武将の世話を命じられたのだ。
佐助曰く、三ヶ月後に京都にタイムスリップのホールがあらわれるらしく
それまでなんとか過ごしてくれと
『・・・・とりあえず・・腕の処置だけしたいな;;破傷風になっちゃう……』
信長を庇ったときに刀で出来た傷の手当てをしないまま時間が過ぎてしまった。
『(けど、ついさっき秀吉さんから変なまねしたら斬るって宣言されちゃったしな……どないしよ;;)』
信長の右腕である秀吉から美琴と刹羅は監視することを宣言されているのだ
『(しかし、せめて血は洗い流してから止血したいし……女中さんとかいないかな・・・・)』
既に血だらけになってしまったハンカチで止血をしたまま立ち上がった時だった
三成「失礼します。刹羅様・・・」
そこにやってきたのが秀吉の部下である石田三成だった
ナイスタイミングだと刹羅が口を開きかけたとき
三成「っ!?どうなされたんですかその腕はっ!!」
『あ、これは本能寺で・・』
三成「かなり出血しているじゃないですか!?いけません!!急いで手当てを!!」
『えと・・三成さん;;?』
三成「すぐに医者をっ」
『大丈夫ですから;;!!道具さえ頂ければ自分でなんとかしますから;;!!とと、とりあえず三成さんが落ち着いてください;;!!』
予想以上に慌てる三成に刹羅が焦ってしまう。
家康「まったく…何やってるの?」
そこに登場したのは家康
家康は何事かと刹羅に視線を向け、腕の怪我を見て目を見開く。
そして刹羅の腕を引いて部屋に入り、三成に薬とお湯を持ってくるように告げた。
『っ・・・・ΣΣ( ̄ロ ̄lll)』
家康「我慢して」
三成が持ってきたお湯で血を洗い流し消毒する家康。
刹羅の左手の手の傷は決して軽いものではなく僅かに眉を寄せる。
家康「バカなの?なんで誰にも言わなかったんだ」
『ど、ドタバタしていたからというか…っう;;』
家康「破傷風になったらどうするつもりだったんだ」
薬を塗り、ガーゼを当てつきつく包帯を巻いた家康
家康「暫く左手で無理をしないことだね。あんた利き腕は?」
『左利きですけど、一応両利きなんでなんとかします・・・手当てありがとうございます』
深く頭を下げた刹羅に家康と三成は目を見開く
家康「(…これは本心みたいだね)」
三成「(…なんて礼儀正しいのでしょうか)」
『・・・??』
キョトンと自分達を見つめてくる刹羅
家康「(そんなに警戒しなくても…大丈夫そうな奴だな)」
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