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「肩の力抜けよ。力みすぎ」
「だって…怖いもん。初めてだし…」
「大丈夫。優しくするから」
「やぁ…っ、キルア…っ」
「いくよ」
「…っ」
パチンッ
鈍い音を立てて、貫かれた。
そこから少量の血が出て、赤い跡を残す。
「開いたよ」
「はぁ~…怖かった」
「ビビんなよ、ピアス開けるくらいで」
ピアス穴を開けたくて、私はキルアにそれを頼んだ。
私って怖がりだから、一人では到底出来なくて。
「あ、まだ血が出てる」
「ひゃ…っ、ちょっと…っ」
血が滲む耳たぶに舌を這わすキルア。
丹念に舐めて、そのまま淵を優しくなぞった。
「さっきまで怖がってたくせに、もう感じてやんの」
「うるさいなー///」
「いいな。俺も開けたい」
「えっ」
「セーラ、まだピアッサー残ってる?」
「あるけど」
「ん」と耳を差し出すキルア。
それって私に開けろってこと?
「え。無理。やだ。怖い」
「いや、開けるの俺だから」
「人にするのも怖いよ。自分でやってよ」
「よく言えんな。自分はしてもらっといて」
腕を引かれて、ピアッサーを渡される。
「セーラ」
「んー…」
「俺の初めて奪ってよ」
なんでそんなエッチな言い方するの。
ドキッとしちゃうよ。
私の時みたいに耳を氷でしっかり冷やして、
針を耳たぶに当てる。
「すげー緊張してんね」
「そうよ。そんなジーッと見ないで」
「はいはい」
「い、いくよ…」
「ああ」
また鈍い音がした。
キルアの耳にも穴が空いて、
刺さったピアス型の針にキャッチを付けてあげる。
「すげー。付いた」
「痛くなかった?」
「そんなに」
「キルアまで開けることなかったのに~」
「なんで?いいじゃん」
鏡を置いて、私の耳に触れながら彼は言う。
「おそろ」
「…っ///」
「すっげー嬉しい」
いつものクールな笑顔で、私に優しく触れる
キルアにこちらからも温もりを求めに行く。
まだ少し耳はジーンと痛むけど、
それを忘れるくらい私の心はあなたに夢中になってる。
「キルア。明日お揃いのピアス、一緒に買いに行ってくれる?」
「いいよ。楽しみ」
同じ痛みと印を分かち合えた。
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