cooking
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「私、キルアの体が心配」
「いきなりなんだよ」
突然カミングアウトしてしまった。
だってそうでしょ?
この光景を見たら。
「ちゃんとゴミ箱に入れてよー。
お菓子のゴミくらい」
「ちっちぇーこと言うなよ」
家に帰ってきたらリビングに散らかるゴミの山。
しかも全部お菓子の包み紙や空き箱。
二人で住み始めて1週間経つけど、
毎日こんな有様。
お坊っちゃまなのは知ってたけど、
こんなに甘やかされて育ってたなんて
思ってもみなかった。
「外食以外、お菓子しか食べてないじゃん。
そんなんじゃ栄養摂れないよ」
「って言ってもさー、俺料理とかしたことないし、
現に今もこんなに立派に育ってるんだから心配いらないって」
やっぱりねー。
そう言うと思った。
「とにかく!今日から徹底的に改善していくからね!!」
私は食卓に買い込んできた夕飯の材料を置いた。
「げ、野菜ばっか。やだなー」
「お肉もちゃんと買ってるよ。
今まで忙しくてなかなか作れなかったけど、
これからは頑張るから」
「料理得意なの?」
「人並みには、ね」
そう言ってセーラはキッチンに消えていった。
マジで世話焼きな俺の彼女は、日頃から
俺のこと大切にしてくれるけど、
俺の生きがい(お菓子)だけは奪わないでほしい。
キッチンから鼻歌が聞こえてくる。
そしてしばらくしてからいい匂いが
こちらの部屋まで漂ってきた。
思わず腹の虫が鳴る。
「お、うまそうじゃん」
セーラの後ろから鍋を覗き込む。
そしてあいつのエプロン姿に少し萌えるww
髪を一つに束ね、手際よく作業をこなすセーラ。
可愛くて抱き締めてみる。
「動きにくいってば…」
「味見していい?」
「だーめ。出来てからのお楽しみ!」
「ちぇー」
「あと10分くらいで出来るから、
部屋片付けといてね、キルア」
「へーい」
あっという間に時間は過ぎて、
セーラが食卓に料理を運んでくる。
予想以上に豪華なメニューに驚いてしまう。
「いただきまーすっ」
「どーぞー」
ひと口口に入れるとほぐれるぐらいに柔らかく
煮られた肉がさらに食欲を掻き立てる。
やばい、セーラを舐めてた。
「どう?おいし?」
「超うまい。見直した」
「良かったー!」
「特にこれ好き」
一番気に入ったのは甘くてトロトロに
仕上がったクリームシチュー。
コクがあって、かなりうまい。
「キルアの苦手な野菜沢山入ってるけど?」
「そんなの関係なく美味すぎ」
「これからは毎日ご飯作るから、
お菓子の量減らしてくれる?」
「減らす減らす!明日から飯が楽しみになった!」
「いい奥さんになりそう?」
「ん。やっぱりセーラさいこー」
日々俺を喜ばしてくれるこんな世話焼きなセーラが
俺は大好きで、ずっと一緒にいたいと思える。
幸せだよ。
翌日
「今日は何作ろっかなー」
「ね、あれ作ってよ。クリームシチュー」
「えー。昨日食べたばっかりじゃん」
「すっげぇ美味かったもん。あれじゃなきゃやだ」
「子どもか」
「クリームシチューじゃなきゃ、食べない」
「はぁ…」
こんな俺も、好きだろ?ww
なぁ、未来の奥さん。
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