素顔を見せて
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「まーたこんなとこでぼっちしてるし」
「きゃ…っ!やだ…っ、キルア!返してよ!」
「あれ?これ、度が入ってないじゃん」
俺は広場で本を読んでいたセーラの
背後から眼鏡を奪い取ってやった。
大きな黒縁眼鏡。
小顔のセーラには大き過ぎて、しかも見た目も冴えない。
「ダテ眼鏡じゃん。なんでこんなのしてたんだよ」
「…いいでしょ、別に。キルアには関係ない」
「へー。これ折っちゃおーかなー」
「わー!眼鏡壊さないで…っ!」
慌てて伸ばすセーラの手よりそれをもっと高く上げる。
「白状するまでこれはお預けな」
「もー…」
「教えろよ」
「…見れば分かるでしょ。
私って超童顔なの。髪もまとめて、
少しでも大人っぽく見せたくて…」
「そんなこと気にしてたんだ」
俺は綺麗にまとめられた髪に手をかけ、髪ゴムを解いた。
ブロンドの髪が肩に落ちて、風に揺れる。
俺は彼女に微笑みながらこう言うのだ。
「ほら。こっちのが、似合ってる」
「やだ…っ、恥ずかしいっ!」
顔を伏せるセーラの頭を撫でる。
そして落ちた髪を耳にかけてやった。
「ありのままのお前が一番綺麗だぜ?」
「………っ///」
赤く火照らした頬が可愛い。
やっぱり、お前のこと、
好きだなー……。
勇気が出なくて、まだしばらく告白は出来そうにないけど。
いつか、きっと。
この想い、伝えるからさ。
チラッと周りを見渡すと、あまりにも美人なセーラに
見とれる男どもが何人か見受けられた。
「(イラッ)…眼鏡、付けとけよ!!」
「ひゃ…っ、急にまた…なにっ!?」
「知らねー…」
無理に大人振らなくていい。
飾らない本当のセーラが俺は好きなんだから。
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