妹には負けない
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なんだか体が重い。
眠らかまなこで体をよじると、
すぐ目の前に綺麗な銀髪の彼が見えた。
「アルカ…」
そう彼は呟きながら私の頬にキスをした。
はぁ…?
ホント…目覚め悪…っ。
なに寝ぼけてアルちゃんと間違えてんのよ。
ムカつく。
「アルカじゃないっつーの」
「…っ?」
「右」
軽く頬を叩かれたキルアはそっと目を開け、
言われた通り自分の右側でスヤスヤ眠る
アルちゃんを確認した。
「あ…わり。アルカと勘違いした…」
「普通彼女と妹を間違えるー?サイテー」
「悪かったって」
私は今キルアとその妹、アルカちゃんと旅をしている。
最初はキルアと私二人だけのはずだったんだけど、
途中でアルちゃんが加わって、
妹思いのキルアはアルちゃんのおねだりを断りきれず。
そして今もこうやって3人で川の字で寝てるんだけど…。
…どうなの?
てか、まず目が覚めたら愛しの彼女に先にキスするもんでしょ。
私を差し置いておはようのキスとか…けしからん。
「まだ怒ってんの?」
「ええ」
「アルカがいつも起きたらせがむからさ…」
「アルちゃんにはして、私にはなし?」
「そういう訳じゃ…」
あー、余計腹立ってきた。
私は強引にキルアを組み敷く。
「ちょ…っ、なにす……んっ」
そして強く唇を押し当てた。
「どうしたんだよ…っ。お前らしくな…」
「黙って」
「んんっ」
おはようのキスなんてそんな可愛いもんじゃない。
舌をねじ込んで、彼の奥の奥までを侵食して、
口の端から漏れる息と唾液が枕を濡らして、
少しエッチな気分になる。
「はぁ…っ、やめろ…。アルカが起きる…っ」
「見られちゃ悪いの?」
「…っ」
キルアは私のもの。
たとえ妹にも、譲れないのよ。
忍ばした手が彼の脇腹を漂い、彼の体が跳ねる。
寝起きの掠れた声が余計にセクシーで、
私の脳が刺激される。
「たまには私のおねだりも聞いて。
いっぱいしてもらうからね。
おはようのキス♡」
「セーラ…っ」
気付かれないように。
その行為は続行される。
大人の女を怒らすと怖いのよ。
アルちゃんには、絶対、負けないんだから。
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