幼女拾われました
お嬢ちゃんお名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
仕事をサボって、気ままに散歩していたら、
特になんにもない海のど真ん中にぽつんと小舟が浮いていた。
近くに島はないし、船が見あたる訳でもない。
「あらら……」
近くまで漕いでいき、中をのぞきこんだらあらびっくり。
小さな女の子が倒れていた。
「うぅ……っ」
苦しそうなうめき声で、生きていることを確認する。
抱きあげれば薄手のワンピースの上からでも伝わるほど熱い。
「お嬢ちゃん大丈夫か??」
声をかけても、苦しそうな息遣いが聞こえるだけで反応はない。
その小ささが、その長くは無い黒髪が、その纏う雰囲気が、"あの子"を思い出す。
手のひらの温度を下げて、赤く染まる頬に当ててやると、ほんの少しだけ苦しそうな息遣いが和らいだ。
乾燥してボロボロの唇から、脱水であることを考え親指だけを凍らせ小さな口に滑り込ませる。
熱い口内がゆっくりと俺の氷を溶かし、
腕の中の女の子の喉がこくりとな 鳴ったことに安心する。
「ちょっくら急ぎますか。」
女の子を落とさないように抱えて、来た道を引き返す。
この子はどんな瞳の色をしているんだろう。