幼女のお住いはこちらです
お嬢ちゃんお名前は?
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「とりあえずなんか飯……」
「あ、スモーカーさんが買っとけって。冷蔵庫にありますよ!」
「あいつやっぱ優秀だわ。」
スモーカーさんとクザンさんはちゃんと仲がいいみたいで、自然と頬が緩む。
それに気がついたクザンさんがズカズカとこっちに歩み寄ってくる。
3m近い男が大股で歩いてくるのはかなりの迫力で、条件反射で1歩下がった。
「ユーリちゃんさぁー、スモーカーのこと好きすぎない?!」
「へ?」
「買い物中もずっと抱っこされてたって聞くし……俺とあいつどっちが好きなのよ。」
私の前でしゃがみこんで、拗ねたように口をとがらせる大人。
「か、」
「か?」
「可愛すぎません?!?!」
あぁ、推しってこんなに可愛いものなのか。
「え"」
クザンさんから聞きなれない声が聞こえた気がするが思ってしまったものは仕方ない。
「なんですか!ヤキモチ妬きさんですか!そんな独占欲増し増しな性格だったんですねっかわいいですね!!」
一息で言い切り、大きく息を吸う。
そして次の言葉を続けようと、私は顔を上げた。
「当然クザンさんの方がっ、」
その言葉は続けられるはずがなくて、クザンさんと目が合ってピタリと止まる。
そこに居たのは不貞腐れてるわけでも、いたずらっ子みたいに笑う訳でもなく、
ただ真剣な眼差しでこちらを見つめるクザンさん。
「俺の方が、何?」
たかが幼女の言葉に、静かに、真剣に先を問いかける。
きっと、言ってはいけない言葉。
でも、言わずにはいられない言葉。
「……好き、」
「……知ってる。」
引き寄せられて、ぎゅっと抱き込まれる。
「まだ今は、"スモーカーよりも好き"ってことにして置こうかね。」
心だけが大人で、クザンさんの腕の中にいる私は子供で、
これが間違ってるとは思わないけど、これが幸せかと言われると……
「でもクザンさんここに居るしいっか。」
「え、なんの話し??」
「幸せの定義の話です。」
「あー……そう。」
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