幼女のお住いはこちらです
お嬢ちゃんお名前は?
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「自転車は危ねぇからこのまま帰るか。」
「は、ぃ、」
クザンさんの腕の中で大人しくするしかできない。
そりゃそうだ、クザンさんのお家に一緒に帰るのだから。
「なに、照れてんの?」
ハッと鼻で笑われ、長い指に顎をすくわれる。
顔をあげれば意地悪く笑うクザンさんの顔が至近距離にある。
「っ〜〜〜フェロモン!!!」
なんでそんなに顔がいいんだ貴方は!!!
短い腕を突っ張ってできる限り体を離す。
まぁ抱っこされてる時点で離れるなんて無理なんだけど。
「ユーリちゃん、しばらく俺と一緒に行動することになるけど……そんなんで平気?」
「がんばりまひゅ、」
ほっぺをうりうりと指で撫でられる。
さっきまで大人扱いしてなのに、行動は子供扱いだ。
あ、それはスモーカーさんもか。
「やらけぇ……」
「そりゃ子供のほっぺですから!」
「まぁそーだな。」
クザンさんは片腕に私を抱えて、片腕で自転車を押す。
「自転車……」
「うん?」
「……私が居なかったら、もっと早く帰れたのに、すみません……。」
ダラダラと夜の風を頬に感じながら、クザンさんは歩いてくれてる。
クザンさんの身長ならもっと早く歩けるのに、まるで私に合わせるようにゆっくり、ゆっくり。
「……ユーリちゃん、速いの大丈夫?」
「えっ?」
「ま、ここは陸だしいっか。」
そう言うとクザンさんは私を片腕で抱き抱えたま自転車に跨った。
不安げに顔を上げたら、いたずらっ子みたいな笑顔で宣言される。
「じゃ、行きますか!」
「わっ!」
ビュゥ、と風を斬る音。
坂道にもかかわらず、グングン進んでいく。
軽いジェットコースターだ。
「怖くねぇか?」
風に混ざってクザンさんの声が聞こえる。
「はい!」
風に負けないように少しだけ声を張ると、自分でもびっくりするくらい嬉しそうに跳ねていて、
「そりゃーよかった!」とクザンさんは更にスピードを上げた。