幼女お買い物します!
お嬢ちゃんお名前は?
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「とりあえずユーリさんお腹は空いていますか?」
たしぎちゃんと街にでてきてすぐ、そう聞かれて思い出す。
そういえばお腹すいた。
「お腹すきました!」
「それじゃぁまず腹ごしらえしましょうか!」
近くのカフェに入って、サンドウィッチを頼む。
たしぎちゃんは既に昼食を済ませていたようで、アイスティーを注文していた。
「私クザンさんがあんなに真面目に書類を眺めてるの初めて見ました。」
「えっ?」
あのクザンさんがサボらずに仕事を??
いやいやそりゃ少しくらいやるでしょだって大将だもん、とは思うものの、想像できなくて聞き返してしまう。
「きっと、ユーリさんを迎えに行くために、お仕事頑張ってるんですね。」
たしぎちゃんはにこやかに言い切って、
私はと言うと、顔を真っ赤にさせて俯かせた。
自惚れちゃいけない、そう理性が警告音を鳴らすけど、そんなの聞こえないくらい自分の心臓の音が大きく聞こえる。
「ユーリさんは……クザンさんが好きなんですか?」
たしぎちゃんのほんの少し驚いた声が正面から投げかけられる。
こんなにわかりやすいんじゃ、ダメだなぁ。
「……憧れてるんです、出会うよりもずっと前から。」
「強いしかっこいいですもんね!!」
「そうですね。」
たしぎちゃんの明るさには救われる。
だから私は彼女が大好きだ。
「ここにいたのか。」
「あっ、スモーカーさん!」
「スモーカーさんだ!!」
そして登場するのはこちらもみんな大好きスモやんことスモーカー。
「クザンさんとのお話はもういいんですか?」
たしぎちゃんの問いかけで、スモーカーさんはさっきまでクザンさんと話し込んでいたんだとわかる。
「あぁ……お前らの護衛と荷物持ちして来いって言われて終わったよ。」
「なんか……すみません……。」
肩身が狭い、とても。
「子供が大人に頭下げてんじゃねーよ。」
スモーカーさんが座ったタイミングで、ウェイターが注文した品物を運んできた。
「アイスコーヒー。」
「かしこまりました。」
スモーカーさんが短く注文してる様をまじまじと見つめてしまった。
「あ?」
「あっ、ごめんなさい。」
その視線に気がついたスモーカーさんが首を少し傾げる。
かわっ……これは口にするのはやめておこう、さすがに殴られそうだ。
そんなことを考えていたら、頭をワシワシと撫でられた。
えっ?!撫でられた?!?!
「だから、子供が大人に謝ってんじゃねーよ。」
ニッ、と笑った顔がもうかっこよくてかっこよくて……
私も釣られてへへっと笑う。
「ユーリさんの年齢の話は聞いていますが、やっぱり可愛いですね〜」
実年齢はもちろんたしぎちゃんよりも歳上なんだが、なんせ今の見た目は5~6歳だ。
たしぎちゃんの言いたいこともわかる。
「それも含めて、私はこの見た目でここに来たんだと思います。」
「なるほどな……ま、疑われない程度に子供らしくしてろ。その方がいいだろ。」
「はい、そうするつもりです。」
もうずいぶん甘やかされている気がするが、子供のように振る舞う事も覚えないといけないな。
そんなことを考えながら目の前のサンドウィッチを口に運んだ。