種ヶ島修二 第一話
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「それでは次の方どうぞ」
「!!
なんや、ほんまに次いくんや」
当然だ。自分は怖い話を聞くためにここにいるのにこんなおふざけに付き合っている暇はない。
こう言っては何だが、彼は普段の態度からして何を考えているのか分からない。黒部コーチのセグウェイを勝手に乗り回したり人のドリンクを勝手に飲んだりと破天荒なエピソードに事欠かない人だ。今回もふざけているのだろう。
それに何より……
「種ヶ島さん、あっち向いてホイめちゃくちゃ強いじゃないですか」
そう、彼は動体視力が鋭くあっち向いてホイでは負けなしというのはこの合宿所でも有名な話だ。
そんな人との勝負にのる必要はない。
「なんやつれへんなぁ自分」
しかし彼は言葉とは裏腹に面白いものを見つけたといった表情だ。
「ほんなら次のやつの話聞いたろ」
そう言って彼はパッと水の入ったペットボトルを開けて勢いよく飲み始めた。
ん? 種ヶ島さんその水は一体どこから……。
……あ! ちょっと待て、あれは僕が自分用に持ってきた水じゃないか!
やられた……。
周りの人もあーあといった顔で眺めている。
他人のドリンクを勝手に飲むという話はよく聞いていたけどまさか自分がやられるとは思ってもいなかった。なんて人だ。本当に油断ならない。
しかし、今更後悔してももう水は戻ってはこない。
気を取り直して次の人の話に移ろう。
ショックを受けた気持ちを誤魔化すように僕は告げた。
「……それでは、次の方お願いします」
種ヶ島END1
現在ここまでとなっております。
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第一話 種ヶ島修二
