異世界トリップ遥編
翌朝、目が覚めるとボクは燦をそっと起こして見る。
「燦チャン、オハヨー」
「んん……はるかくん……?」
やっぱりまだアッチの世界の彼女カナ。
「朝ご飯、作るカラ待っててネ」
ボクがベッドから降りようとすれば、
「遥くん、おはようのキスは?」
と、燦の声。
「燦チャン? 戻ったの?」
「そーみたい」
「燦チャン!!」
「きゃー遥くんっ!」
ぼふんっとベッドにダイブして、愛する妻を抱き締めてキスを頬に、額に髪に、首筋に唇にいっぱいする。
燦だ、ボクの燦が帰って来てくれた! 燦、燦、愛してる!
「燦チャン、淋しかった! 愛してる、愛してるっ」
「ふふ、私も遥くん愛してるよ」
そしてふと気が付く。
「アレ? もしかして燦も、アッチの世界に精神ダケ行ってたの?」
「えっと、こっちはあっちの私がいたのかな? うん、私、あっちの世界で、葵くんと夫婦生活してたみたいで、少しだけ葵くんと暮らしてたよ」
「へえ~、葵クンと、ネ? ふぅん、へえ~」
「や、でもしてないよ? 事情を説明したからね、してないって……え、ちょっと、遥くん? ダメだってばぁ、ああん、もう朝なのにぃ」
もちろんボクは燦をたっぷりと愛した。その身体にボクの匂いを刻み込むために、ボクの味を思い出させるために。
「遥くんのばかぁー、ああんっ」
ボクは今度こそ思った、この世界の神サマはいじわるでボクたちに試練を与えて試して、試練を乗り越えた先には必ず大切なことを気付かせてくれるんだって。
だからネ、神サマ。いくらでも試練を寄越せばいいヨ。ボクは全部クリアして、より燦を大切にしていくカラ。
「燦、愛してる」
「遥くん、私もだよ」
この世界に感謝しながら、ボクは妻と愛し合った。
完
「燦チャン、オハヨー」
「んん……はるかくん……?」
やっぱりまだアッチの世界の彼女カナ。
「朝ご飯、作るカラ待っててネ」
ボクがベッドから降りようとすれば、
「遥くん、おはようのキスは?」
と、燦の声。
「燦チャン? 戻ったの?」
「そーみたい」
「燦チャン!!」
「きゃー遥くんっ!」
ぼふんっとベッドにダイブして、愛する妻を抱き締めてキスを頬に、額に髪に、首筋に唇にいっぱいする。
燦だ、ボクの燦が帰って来てくれた! 燦、燦、愛してる!
「燦チャン、淋しかった! 愛してる、愛してるっ」
「ふふ、私も遥くん愛してるよ」
そしてふと気が付く。
「アレ? もしかして燦も、アッチの世界に精神ダケ行ってたの?」
「えっと、こっちはあっちの私がいたのかな? うん、私、あっちの世界で、葵くんと夫婦生活してたみたいで、少しだけ葵くんと暮らしてたよ」
「へえ~、葵クンと、ネ? ふぅん、へえ~」
「や、でもしてないよ? 事情を説明したからね、してないって……え、ちょっと、遥くん? ダメだってばぁ、ああん、もう朝なのにぃ」
もちろんボクは燦をたっぷりと愛した。その身体にボクの匂いを刻み込むために、ボクの味を思い出させるために。
「遥くんのばかぁー、ああんっ」
ボクは今度こそ思った、この世界の神サマはいじわるでボクたちに試練を与えて試して、試練を乗り越えた先には必ず大切なことを気付かせてくれるんだって。
だからネ、神サマ。いくらでも試練を寄越せばいいヨ。ボクは全部クリアして、より燦を大切にしていくカラ。
「燦、愛してる」
「遥くん、私もだよ」
この世界に感謝しながら、ボクは妻と愛し合った。
完