変わる季節は変化の季節
そうして着いた猫カフェ。
ログハウス風の外観に、ドアは猫のシルエットの看板が吊されており『にゃんこの家』と書かれている。
燦はさっそく、遥と共に中へと入る。
「いらっしゃいませ」
優しそうな店員が2人、出迎えてくれた。ワンドリンク付きのパック料金90分1500円を頼んで、スタッフから猫たちに懐かれるための注意や説明を受ける。それから部屋の中へと通された。
「わあ、可愛い」
部屋の中は広く、カーペットの敷かれた床に、キャットタワーや猫鍋、猫の潜るトンネルなどがあり、それぞれの猫たちが遊んでいた。
「あ、猫ちゃんたちが近寄るまで、静かに触りに行かない、だよね」
スタッフが教えてくれた、猫に懐かれる方法を実践する燦。クスクス笑いながら遥も燦の隣りに腰を落ち着ける。すると、3匹の猫が近寄ってくる。
「え、嘘」
茶トラのマンチカンの子が、燦の膝に乗り上げて、丸くなった。三毛猫の子は遥にすりすりと顔をこすりつけ、黒猫の子は、燦の膝に手をかけて「にゃあー」と鳴く。
「えっと、怖がらせないように、上からじゃなくて下から触ってあげるんだよね」
片手で膝にいるマンチカンを優しく撫でながら、片手で黒猫のアゴをほりほりしてあげた。すると気持ちよさそうにして、目を瞑る。
「ここが痒いの? よしよし、いい子ね」
「クスクス、燦チャンよかったネ」
「うん、まさか膝に乗ってくれるとは思わなかったから。遥くんの膝にいる三毛猫ちゃんも、幸せそうに目を瞑ってるね」
遥も自分の膝ですでに眠る三毛猫を、優しく撫でてあげている。
「なんか、動けなくなっちゃったね」
「そうだネ。みんなイイコだネ」
「うん、懐いてくれてよかったぁ」
そうして90分、たっぷりと猫カフェを堪能して、燦は大満足だった。
「ありがとうございました」
店員に見送られて外へと出る。
「なんだか、猫ちゃん飼いたくなっちゃった。遥くん……」
「ダメダヨ、燦チャン。キミの愛情が全部、猫に行くデショ?」
「そんなことないよ。遥くんも猫ちゃんも、どっちにも愛情注ぐもん。だから、ダメ?」
「ダーメ、燦チャンはボクのものだからネ、他に愛情いったらイヤだ」
「もう、遥くんは独占欲強いんだからー、ふふふ」
燦は諦めたようで、遥はホッとする。
遥は燦のおねだりに弱いのだ。彼女に「お願い」と言われると、全て叶えてあげたくなる。だが、叶えてあげられないことも、もちろんある。それは、燦の愛情を奪おうとするものに対して発揮する。去年の夏の間、葵に料理を届けていた時は、内心、やきもちを焼いていた。
それでも許したのは、燦の「お願い」ビームに負けてしまったからなのだが。
でも、猫は期間限定じゃないカラ。ずっと燦の愛情を奪われちゃうのは、イヤだ。
「遥くん、お腹空いたね。どこかで食べようよ」
「ん? そうだネ。じゃあ、フレンチでも行こうか」
「うん」
燦はボクのものだ。絶対に誰にもあげないカラ。
燦を優しく見つめながら、その胸には強い独占欲を秘めていた。
そうしてフレンチで食事をして車で家に帰った2人。家に帰ると、遥が燦にお願いをする。
「燦チャン、今日買った服、着て見せてヨ」
「ん? いいよ」
燦が着替えて遥にポーズを取って見せる。それは、最初に試着した白レースのワンピースだった。
「どうかな?」
「ウン、いい。よく似合ってる♬」
そう褒めてから遥は、燦に近づいてキスをしてきた。
「ん、遥くん……」
官能的なキスはすぐに燦の身体に、火を灯す。遥はそのまま燦のワンピースを上だけはだけさせて、胸を揉んできた。
「は、遥くん待って! 服、汚れちゃうから、脱いでからにしよう?」
燦がそう提案するも、遥は意地悪な目つきになり、
「燦、知ってる? 男が服をプレゼントするのはネ、脱がすためなんダヨ? でも、中途半端に着てる方が、無理やりするみたいで燃えるカラ、今日はこのまましよう」
「あんっ」
反論しようにも、既にぐずぐずに溶けた身体はいますぐ彼が欲しくて。燦は遥にリビングで、あんあん鳴かされた。
「遥くん、もっとしてぇ」
季節が変わり、関係が変わるものもある。しかし、燦と遥の愛は変わらずに続いていく。いや、年を取る毎に、その愛はより深いものへと変わっていくのかもしれない。
2人の愛は熱く深く、互いの愛を貪るように激しく交わし合うのだった。
完
ログハウス風の外観に、ドアは猫のシルエットの看板が吊されており『にゃんこの家』と書かれている。
燦はさっそく、遥と共に中へと入る。
「いらっしゃいませ」
優しそうな店員が2人、出迎えてくれた。ワンドリンク付きのパック料金90分1500円を頼んで、スタッフから猫たちに懐かれるための注意や説明を受ける。それから部屋の中へと通された。
「わあ、可愛い」
部屋の中は広く、カーペットの敷かれた床に、キャットタワーや猫鍋、猫の潜るトンネルなどがあり、それぞれの猫たちが遊んでいた。
「あ、猫ちゃんたちが近寄るまで、静かに触りに行かない、だよね」
スタッフが教えてくれた、猫に懐かれる方法を実践する燦。クスクス笑いながら遥も燦の隣りに腰を落ち着ける。すると、3匹の猫が近寄ってくる。
「え、嘘」
茶トラのマンチカンの子が、燦の膝に乗り上げて、丸くなった。三毛猫の子は遥にすりすりと顔をこすりつけ、黒猫の子は、燦の膝に手をかけて「にゃあー」と鳴く。
「えっと、怖がらせないように、上からじゃなくて下から触ってあげるんだよね」
片手で膝にいるマンチカンを優しく撫でながら、片手で黒猫のアゴをほりほりしてあげた。すると気持ちよさそうにして、目を瞑る。
「ここが痒いの? よしよし、いい子ね」
「クスクス、燦チャンよかったネ」
「うん、まさか膝に乗ってくれるとは思わなかったから。遥くんの膝にいる三毛猫ちゃんも、幸せそうに目を瞑ってるね」
遥も自分の膝ですでに眠る三毛猫を、優しく撫でてあげている。
「なんか、動けなくなっちゃったね」
「そうだネ。みんなイイコだネ」
「うん、懐いてくれてよかったぁ」
そうして90分、たっぷりと猫カフェを堪能して、燦は大満足だった。
「ありがとうございました」
店員に見送られて外へと出る。
「なんだか、猫ちゃん飼いたくなっちゃった。遥くん……」
「ダメダヨ、燦チャン。キミの愛情が全部、猫に行くデショ?」
「そんなことないよ。遥くんも猫ちゃんも、どっちにも愛情注ぐもん。だから、ダメ?」
「ダーメ、燦チャンはボクのものだからネ、他に愛情いったらイヤだ」
「もう、遥くんは独占欲強いんだからー、ふふふ」
燦は諦めたようで、遥はホッとする。
遥は燦のおねだりに弱いのだ。彼女に「お願い」と言われると、全て叶えてあげたくなる。だが、叶えてあげられないことも、もちろんある。それは、燦の愛情を奪おうとするものに対して発揮する。去年の夏の間、葵に料理を届けていた時は、内心、やきもちを焼いていた。
それでも許したのは、燦の「お願い」ビームに負けてしまったからなのだが。
でも、猫は期間限定じゃないカラ。ずっと燦の愛情を奪われちゃうのは、イヤだ。
「遥くん、お腹空いたね。どこかで食べようよ」
「ん? そうだネ。じゃあ、フレンチでも行こうか」
「うん」
燦はボクのものだ。絶対に誰にもあげないカラ。
燦を優しく見つめながら、その胸には強い独占欲を秘めていた。
そうしてフレンチで食事をして車で家に帰った2人。家に帰ると、遥が燦にお願いをする。
「燦チャン、今日買った服、着て見せてヨ」
「ん? いいよ」
燦が着替えて遥にポーズを取って見せる。それは、最初に試着した白レースのワンピースだった。
「どうかな?」
「ウン、いい。よく似合ってる♬」
そう褒めてから遥は、燦に近づいてキスをしてきた。
「ん、遥くん……」
官能的なキスはすぐに燦の身体に、火を灯す。遥はそのまま燦のワンピースを上だけはだけさせて、胸を揉んできた。
「は、遥くん待って! 服、汚れちゃうから、脱いでからにしよう?」
燦がそう提案するも、遥は意地悪な目つきになり、
「燦、知ってる? 男が服をプレゼントするのはネ、脱がすためなんダヨ? でも、中途半端に着てる方が、無理やりするみたいで燃えるカラ、今日はこのまましよう」
「あんっ」
反論しようにも、既にぐずぐずに溶けた身体はいますぐ彼が欲しくて。燦は遥にリビングで、あんあん鳴かされた。
「遥くん、もっとしてぇ」
季節が変わり、関係が変わるものもある。しかし、燦と遥の愛は変わらずに続いていく。いや、年を取る毎に、その愛はより深いものへと変わっていくのかもしれない。
2人の愛は熱く深く、互いの愛を貪るように激しく交わし合うのだった。
完