幸せを記そう

はるかくん、今日の晩御飯なに食べたい?」

さんチャンの手料理はなんでも美味しいカラ、迷うナァー」

「ふふっ、ありがと」

 今日はスーパーで、遥くんと買い物に行った。

 家でパソコン仕事だった遥くんは、私の買い物について来てくれた。

『荷物重いデショ? 車で行こう』

 彼が車を出してくれたおかげで、今日は帰りが楽々だった。

「じゃあネー、シチューが食べたいカナー」

「あ、それいいね。うん、作ろー」

 遥くんの提案してくれたメニューに賛成して、材料をカゴに入れた。

「具だくさんのシチューにするからね」

「楽しみだナァー♪」

 私は遥くんの食べているとこを、見るのが好きだ。彼はなんでも「美味しい♪」と言いながら食べてくれるから。

 本当にかわいい旦那様である。

 会計を済まして、遥くんが荷物を持って車に詰め込んでいく。

「じゃあ帰ろう♪」

 遥くんの運転する車で、お家へと帰った。

 途中、車の中で遥くんが「家まで待てナイから、食べさせて♪」と言い、その……車でコトをいたした。

 もちろん私は遥くんに「バカぁー」と言うしか出来なかったけど、刺激的なコトをしてドキドキしたのは内緒だ。

「ただいまー」

 2人で玄関のドアを開ければ、いつもの部屋が私たちを出迎えてくれた。

「すぐに作るからねー」

 手を洗い準備をしていると、遥くんも来て手伝ってくれた。

「ありがと、遥くん」

「一緒に作った方が楽しいからネ♪」

 そうして2人で作ったシチューは、とても美味しかった。

 遥くんと今日はずっと一緒にいられて、楽しい1日だった。明日も彼のためにがんばろう!






「燦、日記書き終わった?」

「うん」

 私は黒の鍵付き日記を閉じた。

「燦」

 遥くんがリビングのテーブルのイスに座る私を、後ろから抱きしめる。

「燦が日記にいっぱい楽しい事が書けるように、ボクはこれからもキミを幸せにするからネ」

 いつにない真剣な声音に、私は頬を赤くしてながら「ありがと」とお礼を言う。

「いっぱい幸せにしてね」

「ウン」

 そうして私をお姫様抱っこして、ベッドに連れて行く。

「今からいっぱい、幸せにしてアゲル♪」

「えっ、待って、だってさっき車で……!」

 いっぱいしたのに……の声は言葉にならずに、溶けて消えた。

 彼のキスだけで、身体が疼いてしまった私は、これからするコトに胸を高鳴らせる。

「愛してる、遥くん」

「ボクも愛してる」

 遥くんのいっぱいの愛に包まれて、私は身も心も満たされていったのだった。






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