九堂家のある1日

 深夜、子供たちが眠った後、葵くんとえっちをして、彼の胸に甘えていると遥くんの話をされる。

「燦、あの男はね、君だけを見ているんだよ。ずっとね。だから他にいい人なんて、一生出来ない」

「あん、葵くんっ」

 葵くんの手が私の胸を柔く揉む。

「でも僕は君を手放す気なんて一生あり得ないから。だからあの男は一生、独り身で過ごすのさ」

「ああん、あっ、明日起きられなくなっちゃうからっ」

 葵くんの瞳には意地悪な欲情の炎が灯っていて、私はまたすぐに身体が熱を持つ。

「燦、君は僕だけのものだよ。誰にも渡さない」

「ひあ、あん、葵くんっ」

 葵くんはクールなようでいてその実、愛は激しくて熱い心を持っている。

「ずっと愛してるよ、燦」

「あ、あ、私もっ、愛してる」

 激しい快感の波に襲われながら、私は頭が真っ白になっていく。




 そうして私と葵くんの愛は朝方まで続き、そのあと2人で、数時間後の起きる時間までぐっすりと眠った。

 そうして九堂家の1日の朝が、また始まるのだ。

「光ー太陽ー忘れ物ないー?」

「大丈夫」

「だいじょーぶっ」

「じゃあ行ってくるよ、燦」

 葵くんに行って来ますのキスをされて、彼と光を見送る。

「ほら、太陽。幼稚園バス来ちゃうよっ! 急げっ!」

「いそげっ」

 2人で外へ出ると、空には燦々と光輝く太陽が降り注いでいる。

「今日もいい天気ね」

 私は太陽の眩しさに瞳を細めて、笑った。



 完


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