交わらない想いは、いつか交差する

「うん、元気だよ」

 美咲ちゃんも元気そうでよかった、といままでの距離がなかったかのように真菜は話す。

「あの……ね、わたし」

「うん」

 言葉がもつれながらも、たどたどしく話す美咲に優しく相づちをして、真菜は静かに聞いてくれる。

「あのとき、ね。わたし、わたし真菜にっ」

「うん」

「ひどいこと、言って……傷つけた。わたし、」

「うん」

「ずっと謝りたくって、その……ゴメンねっ!!」

 やっと口に出来た謝罪の言葉。けれど伝えたあと、しんと静まる沈黙に美咲は不安になる。

 どうしよう……、やっぱり怒ってるんじゃ……。

『絶対、やり直せるからっ!!』

 広江……っ。

 蒼空が伝えてくれた言葉に縋り、勇気をもらう。待ちわびる美咲の耳に届いた言葉。

 沈黙を破って真菜が言った第一声は……。



「美咲ちゃん、大好きだよっ!!」

 全てを許す、その一言だった。

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