四日目!
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―――
『それでは皆さん!手を合わせてください!!せーの!!』
「「「「【ごちそうさまでした】!!!」」」」
『えへへ!今日も皆さんお仕事頑張ってくださいねー!!』
「「「「はい!【総料理長】!!!!」」」」
マリンフォードに就任して4日目!本日は雲一つない満点の天晴!朝から海軍食堂は見渡した限りでは空席もなく、大盛況です!!!
今日も美味しかったです、今日も最高でした、と、これから自分の仕事へと向かう海兵さん達からのお褒めの言葉をたんまりと頂き、先日海軍大将であるボルさんの協力を得て早速配置したアンケート箱にも、箱から紙が溢れるくらい沢山皆さんのご希望が届いておりました!
「おォ〜ぅ、もう少し大きい箱の方が良かったかねェ〜……」
『ボルさん!えへへ!箱は自分でまた増やします!本当にありがとうございます……!』
「いいよォ〜こんな事、大したことじゃァねぇから〜」
『でも……』
海軍本部【大将】。世界政府の【最高戦力】と称され、3人いるうちのおひとり、目の前の優しいおじ様こそその人なのですけど、海軍大将って偉い人だから、きっとお仕事も多いはず。それなのに私の雑用を引き受けてくださるなんて……感銘しか受けない。なんて優しい人なんだろう。
私がじーん、と胸を温かくしながら感動していると、ボルさんは不思議そうな顔をしながら手を振ってお仕事に向かわれる。慌てて私はボルさんのその長い足にしがみつき、なんとかボルさんの足を止める。
『待ってくださいボルさん!!』
「おォ〜??どうしたんだぃ〜……コラコラ、危ねェよぅ〜……?」
『私!ボルさんに渡したい物があって!!』
ボルさんがしがみついた私を軽々と抱き上げ、ちょっと困った顔をして笑いながら私を地面に下ろすや否や、私はまたグイグイとボルさんの手を引いて食堂の方へと踵を返す。すれ違う海兵さん達がボルさんに敬礼、そのボルさんの手を引く私に目を丸くしながら見送ってくれる。
『ちょっとここでお待ちください!今持ってきます!!』
「んん〜……??」
ボルさんにカウンター前の空席に座ってもらい、私は厨房の中の大きな冷蔵庫、左隅の冷蔵室からあるものを取り出す。取り出したものを崩れないようにゆっくりと運ぶ。
『アンケート箱とか、手伝ってもらっちゃったので!これ、お仕事の休憩の時とかに食べてください!』
「これはァ…………誰かに聞いたのかぁい??」
『え?いえ……だって、ボルさんて【黄猿】って呼ばれてるでしょ?』
だから私、おさるさんみたいにボルさんはきっと、大層な【バナナ】好きなんだと思って、バナナのブラウニーを作ってみたのだけど……もしかしたらなのだけど、バナナが好きだから黄猿って呼ばれてるんじゃないかもしれない。
「まぁ、うん〜……全然違ぇ〜……けどぉ〜……驚いたなぁ。わっし、バナナ好きだよぉ〜。」
『本当ですか!よかったぁ!!』
「有難く頂くねぇ〜………………」
『はい!それはもうボルさんの為に作ったから…………どうしました?』
ボルサリーノさんが、私が差し出した手ごと掴んで、バナナのブラウニーを見つめて黙り込んでしまう。一体どうしたと言うのだろうか。ボルさんは結構お喋りなイメージがあるので、黙り込むボルさんに少し不穏な気配を感じてしまう。サングラスで目が見えないし。
「………………ラナンキュラスさぁ〜」
『あ、喋った。はい!何ですか?』
「……お前ェ、まだ幼いからってェ〜、女の子なんだからさぁ〜……【こういうの】、誰彼構わずやっちゃァ駄目だよ〜ぅ。」
『いてっ。え?え??』
そう言うやいなや、ボルさんからぺち……とゆっくりおでこを叩かれ、私が反射的に目を閉じた時には、目の前の大きな黄色のあの人は居なくなっていた。
『…………えぇ〜…………??』
ボルさん、私貴方の伝えたいこと、分からなかったです。また今度意味を聞こう、ボルさんの休憩にお茶を持っていく時にでも、と、私は海軍食堂の片付けを、物陰からコソコソと隠れて見ていた海兵さんたちと行うのでした。
―――
「…………」
「あれ、何持ってんのボルサリーノ。ケーキ?」
「ンン〜…………年甲斐もなく焦っちまうくらいには……嬉しい気持ち……のようなもの〜」
「は?意味が分からねぇよ。あぁ、なんだ美味そうなブラウニーじゃなーい。俺にもちょうだ……痛!」
「馬ァ鹿〜……!やらねぇよぅこれは〜……わっしのだからァ。」
(差し出された真っ直ぐ過ぎる感謝の気持ちが、海兵を初めてすぐのあの頃とよく似ていたから。)
「(大きくなったら随分罪深い女になっちまいそうだなァ〜……)」モグモグ
『それでは皆さん!手を合わせてください!!せーの!!』
「「「「【ごちそうさまでした】!!!」」」」
『えへへ!今日も皆さんお仕事頑張ってくださいねー!!』
「「「「はい!【総料理長】!!!!」」」」
マリンフォードに就任して4日目!本日は雲一つない満点の天晴!朝から海軍食堂は見渡した限りでは空席もなく、大盛況です!!!
今日も美味しかったです、今日も最高でした、と、これから自分の仕事へと向かう海兵さん達からのお褒めの言葉をたんまりと頂き、先日海軍大将であるボルさんの協力を得て早速配置したアンケート箱にも、箱から紙が溢れるくらい沢山皆さんのご希望が届いておりました!
「おォ〜ぅ、もう少し大きい箱の方が良かったかねェ〜……」
『ボルさん!えへへ!箱は自分でまた増やします!本当にありがとうございます……!』
「いいよォ〜こんな事、大したことじゃァねぇから〜」
『でも……』
海軍本部【大将】。世界政府の【最高戦力】と称され、3人いるうちのおひとり、目の前の優しいおじ様こそその人なのですけど、海軍大将って偉い人だから、きっとお仕事も多いはず。それなのに私の雑用を引き受けてくださるなんて……感銘しか受けない。なんて優しい人なんだろう。
私がじーん、と胸を温かくしながら感動していると、ボルさんは不思議そうな顔をしながら手を振ってお仕事に向かわれる。慌てて私はボルさんのその長い足にしがみつき、なんとかボルさんの足を止める。
『待ってくださいボルさん!!』
「おォ〜??どうしたんだぃ〜……コラコラ、危ねェよぅ〜……?」
『私!ボルさんに渡したい物があって!!』
ボルさんがしがみついた私を軽々と抱き上げ、ちょっと困った顔をして笑いながら私を地面に下ろすや否や、私はまたグイグイとボルさんの手を引いて食堂の方へと踵を返す。すれ違う海兵さん達がボルさんに敬礼、そのボルさんの手を引く私に目を丸くしながら見送ってくれる。
『ちょっとここでお待ちください!今持ってきます!!』
「んん〜……??」
ボルさんにカウンター前の空席に座ってもらい、私は厨房の中の大きな冷蔵庫、左隅の冷蔵室からあるものを取り出す。取り出したものを崩れないようにゆっくりと運ぶ。
『アンケート箱とか、手伝ってもらっちゃったので!これ、お仕事の休憩の時とかに食べてください!』
「これはァ…………誰かに聞いたのかぁい??」
『え?いえ……だって、ボルさんて【黄猿】って呼ばれてるでしょ?』
だから私、おさるさんみたいにボルさんはきっと、大層な【バナナ】好きなんだと思って、バナナのブラウニーを作ってみたのだけど……もしかしたらなのだけど、バナナが好きだから黄猿って呼ばれてるんじゃないかもしれない。
「まぁ、うん〜……全然違ぇ〜……けどぉ〜……驚いたなぁ。わっし、バナナ好きだよぉ〜。」
『本当ですか!よかったぁ!!』
「有難く頂くねぇ〜………………」
『はい!それはもうボルさんの為に作ったから…………どうしました?』
ボルサリーノさんが、私が差し出した手ごと掴んで、バナナのブラウニーを見つめて黙り込んでしまう。一体どうしたと言うのだろうか。ボルさんは結構お喋りなイメージがあるので、黙り込むボルさんに少し不穏な気配を感じてしまう。サングラスで目が見えないし。
「………………ラナンキュラスさぁ〜」
『あ、喋った。はい!何ですか?』
「……お前ェ、まだ幼いからってェ〜、女の子なんだからさぁ〜……【こういうの】、誰彼構わずやっちゃァ駄目だよ〜ぅ。」
『いてっ。え?え??』
そう言うやいなや、ボルさんからぺち……とゆっくりおでこを叩かれ、私が反射的に目を閉じた時には、目の前の大きな黄色のあの人は居なくなっていた。
『…………えぇ〜…………??』
ボルさん、私貴方の伝えたいこと、分からなかったです。また今度意味を聞こう、ボルさんの休憩にお茶を持っていく時にでも、と、私は海軍食堂の片付けを、物陰からコソコソと隠れて見ていた海兵さんたちと行うのでした。
―――
「…………」
「あれ、何持ってんのボルサリーノ。ケーキ?」
「ンン〜…………年甲斐もなく焦っちまうくらいには……嬉しい気持ち……のようなもの〜」
「は?意味が分からねぇよ。あぁ、なんだ美味そうなブラウニーじゃなーい。俺にもちょうだ……痛!」
「馬ァ鹿〜……!やらねぇよぅこれは〜……わっしのだからァ。」
(差し出された真っ直ぐ過ぎる感謝の気持ちが、海兵を初めてすぐのあの頃とよく似ていたから。)
「(大きくなったら随分罪深い女になっちまいそうだなァ〜……)」モグモグ
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