三日目!
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―――
『という訳で聞いてくださいよサカズキさん!!今日はですね!!なんとお友達が出来ちゃったのです!!』
「…………夜食をわざわざ届けに来たんは殊勝な心掛けじゃが……おどれは要らん報告までする。喧しくて敵わん。」
『嬉し過ぎたので勝手に口から出ちゃうんですよぅ。そんな意地悪言わないで聞いてください!』
つい先程、夕食の時間になっても食堂に来ない、ワーカーホリック(海兵さんの間で有名らしい。)なサカズキさんにお夜食でおにぎりや味噌汁、お漬物を持ってきたんですけど……
ちょっと仲良くなれたかなっ?って思った矢先、やっぱりサカズキさんてばボルさんやクザンさんと違ってちょっと口下手さんみたいです。マグマグの実のマグマ人間なのに、氷みたいに冷たい。
『お仕事頑張りすぎじゃないですか?ご飯食べてくださいよー!冷めちゃう!』
「そこに置いて出て行け。」
『食べてるとこ見ないと安心できないんです!サカズキさん残しそうだし!今!食べてください!』
「…………やかましいのう…………」
サカズキさんのスーツをぐいぐいと力強く引っ張ることで、漸く観念したのか、それとも私のこの構いたがりから逃げたかったのかは分かりませんが、重い腰を上げて机の上に沢山乗ってる書類を片付け始めるサカズキさん。
折れてくれる辺り、少しは私にも気を許してくれたのかな?何ごとも前向きに捉えていく私なのです!!!例えサカズキさんから時折チッ!と激しめな舌打ちが聞こえたとしても!!めげない!!くじけない!!
「……【いただきます】。」
『!…………えへへ、はい!召し上がれ!』
「何じゃいニヤニヤしよって。気色の悪い……」
『ひどい!!!!』
サカズキさんサカズキさん、貴方気付いてないかもしれません。ぶきっちょな貴方、一言余計だし顔は怖いし……でも、今きちんと【いただきます】って言ってくれました。控えめに手を合わせてくれました。
『えへ、サカズキさん顔怖いけど優しいですね!!』
「一言余計じゃァ…………それにそんな柄じゃない。」
あっちへ行け、と鋭い目配せ。うーん昨日までの私ならここで引き下がったと思いますけど(多分)
今日は何だかとってもいい事がありましたので
『私、サカズキさんともお友達になりたいなって。』
「グフッ!!…………ゲホッ、ゴホッ!!」
『きゃあ!大丈夫ですかサカズキさん!!せ、背中さすれない……!!屈んでくださいサカズキさん!!!』
「要らんわ!おどれが妙な事抜かすから……!!」
『妙な事なんて言ってませんよ!たしぎちゃんとお友達になれたの、とっても嬉しかったんです!!だからサカズキさんともお友達になりたいなって思ったので!言ってみたんです!』
「それが妙な事だと言うちょるのに…………頭悪いんかおどれは……」
『失敬な!!胸張って否定はできませんけど悪くないですよ!!そんなに友達駄目ですか!!』
「駄目とか良いとかそういう以前の問題じゃろうが!!」
『じゃあ何が問題なんですか?』
「……………………自分で考えい。」
喋るのも疲れた。そんな雰囲気でサカズキさんはさっさとおにぎりを頬張って、自家製のお漬物も綺麗に平らげて、お味噌汁もぐびぐび飲み干してしまって、またお仕事に戻ってしまう。
もう私には一瞥もくれない頑なな様子に、前向きな私も流石に居づらくなってしまう。そろそろお暇しよう、とサカズキさんが綺麗に平らげて下さったお皿を重ねて、とぼとぼと扉へと足を進める。
「…………オイ。」
『……?』
「………………友っちゅうもんは、同世代の奴らとなりゃええ。ワシのことは…………今のままでええじゃろうがィ。」
相変わらず視線の先は書類とにらめっこ。
ぶっきらぼうなその低音。
でもほんのりと感じる暖かい優しい言葉。ちょっと私にバツが悪かったのかな、先程より雰囲気が刺々しくない。
『…………じゃあ言い方を変えますサカズキさん。』
「あァ?」
『えへへ、私、サカズキさんともっと仲良くなりたいです。好きな食べ物も知りたいし、好きなものだって、嫌いなものだって知りたい。それでそれで、私の事も知って欲しいんです。』
「…………おどれは、どうしてそこまでワシに構う。」
海兵さん達は、サカズキさんの事が怖くて怖くて堪らないから、あまり近付かない方が良いよって言います。
クザンさんも、ボルさんも、サカズキさんは気難しいって肩を竦めてお話します。
でも私は、【だから関わらない】なんて思いたくないから。
『だって何も知らないでここに居たくないんです。サカズキさんだけじゃないですよ?皆さんと仲良くなって、もっと私の【魔法】に掛かってもらいたい。』
ねぇねぇ、知ってますか?サカズキさん。
『仲のいい人と食べる食事って、すごくすごく美味しいんですよ!!』
「…………ほうか。」
『サカズキさんのほっぺ、落ちちゃうくらいになってもらいたいんです私!だから……私めげませんから!仲良くなりにまた来ます!!』
「………………駄目じゃ言うてもおどれは無理矢理扉をこじ開けて来よるじゃろ。好きにせい。」
『はいっ!!』
失礼します!!って大きな声でそう言うと、サカズキさんは書類から目を離して、小さく手を挙げてくれた。
やっぱり怖いだけの人じゃないから。きちんと【いただきます】が言える人に、海兵さんに、悪い人なんて居ないから。
『明日の朝ごはん何にしよっかな!!!』
明日のことを今日考えるのが、明日誰かの笑顔を想像するのが、明日もいい日だろうなって思えるのは、明日が当たり前にやってくるのは、
『あなたのおかげなんですよ。サカズキさん!』
―――
「(……握り飯の具、美味かったのう。明日、なんの具だったか、聞くか。)」
『という訳で聞いてくださいよサカズキさん!!今日はですね!!なんとお友達が出来ちゃったのです!!』
「…………夜食をわざわざ届けに来たんは殊勝な心掛けじゃが……おどれは要らん報告までする。喧しくて敵わん。」
『嬉し過ぎたので勝手に口から出ちゃうんですよぅ。そんな意地悪言わないで聞いてください!』
つい先程、夕食の時間になっても食堂に来ない、ワーカーホリック(海兵さんの間で有名らしい。)なサカズキさんにお夜食でおにぎりや味噌汁、お漬物を持ってきたんですけど……
ちょっと仲良くなれたかなっ?って思った矢先、やっぱりサカズキさんてばボルさんやクザンさんと違ってちょっと口下手さんみたいです。マグマグの実のマグマ人間なのに、氷みたいに冷たい。
『お仕事頑張りすぎじゃないですか?ご飯食べてくださいよー!冷めちゃう!』
「そこに置いて出て行け。」
『食べてるとこ見ないと安心できないんです!サカズキさん残しそうだし!今!食べてください!』
「…………やかましいのう…………」
サカズキさんのスーツをぐいぐいと力強く引っ張ることで、漸く観念したのか、それとも私のこの構いたがりから逃げたかったのかは分かりませんが、重い腰を上げて机の上に沢山乗ってる書類を片付け始めるサカズキさん。
折れてくれる辺り、少しは私にも気を許してくれたのかな?何ごとも前向きに捉えていく私なのです!!!例えサカズキさんから時折チッ!と激しめな舌打ちが聞こえたとしても!!めげない!!くじけない!!
「……【いただきます】。」
『!…………えへへ、はい!召し上がれ!』
「何じゃいニヤニヤしよって。気色の悪い……」
『ひどい!!!!』
サカズキさんサカズキさん、貴方気付いてないかもしれません。ぶきっちょな貴方、一言余計だし顔は怖いし……でも、今きちんと【いただきます】って言ってくれました。控えめに手を合わせてくれました。
『えへ、サカズキさん顔怖いけど優しいですね!!』
「一言余計じゃァ…………それにそんな柄じゃない。」
あっちへ行け、と鋭い目配せ。うーん昨日までの私ならここで引き下がったと思いますけど(多分)
今日は何だかとってもいい事がありましたので
『私、サカズキさんともお友達になりたいなって。』
「グフッ!!…………ゲホッ、ゴホッ!!」
『きゃあ!大丈夫ですかサカズキさん!!せ、背中さすれない……!!屈んでくださいサカズキさん!!!』
「要らんわ!おどれが妙な事抜かすから……!!」
『妙な事なんて言ってませんよ!たしぎちゃんとお友達になれたの、とっても嬉しかったんです!!だからサカズキさんともお友達になりたいなって思ったので!言ってみたんです!』
「それが妙な事だと言うちょるのに…………頭悪いんかおどれは……」
『失敬な!!胸張って否定はできませんけど悪くないですよ!!そんなに友達駄目ですか!!』
「駄目とか良いとかそういう以前の問題じゃろうが!!」
『じゃあ何が問題なんですか?』
「……………………自分で考えい。」
喋るのも疲れた。そんな雰囲気でサカズキさんはさっさとおにぎりを頬張って、自家製のお漬物も綺麗に平らげて、お味噌汁もぐびぐび飲み干してしまって、またお仕事に戻ってしまう。
もう私には一瞥もくれない頑なな様子に、前向きな私も流石に居づらくなってしまう。そろそろお暇しよう、とサカズキさんが綺麗に平らげて下さったお皿を重ねて、とぼとぼと扉へと足を進める。
「…………オイ。」
『……?』
「………………友っちゅうもんは、同世代の奴らとなりゃええ。ワシのことは…………今のままでええじゃろうがィ。」
相変わらず視線の先は書類とにらめっこ。
ぶっきらぼうなその低音。
でもほんのりと感じる暖かい優しい言葉。ちょっと私にバツが悪かったのかな、先程より雰囲気が刺々しくない。
『…………じゃあ言い方を変えますサカズキさん。』
「あァ?」
『えへへ、私、サカズキさんともっと仲良くなりたいです。好きな食べ物も知りたいし、好きなものだって、嫌いなものだって知りたい。それでそれで、私の事も知って欲しいんです。』
「…………おどれは、どうしてそこまでワシに構う。」
海兵さん達は、サカズキさんの事が怖くて怖くて堪らないから、あまり近付かない方が良いよって言います。
クザンさんも、ボルさんも、サカズキさんは気難しいって肩を竦めてお話します。
でも私は、【だから関わらない】なんて思いたくないから。
『だって何も知らないでここに居たくないんです。サカズキさんだけじゃないですよ?皆さんと仲良くなって、もっと私の【魔法】に掛かってもらいたい。』
ねぇねぇ、知ってますか?サカズキさん。
『仲のいい人と食べる食事って、すごくすごく美味しいんですよ!!』
「…………ほうか。」
『サカズキさんのほっぺ、落ちちゃうくらいになってもらいたいんです私!だから……私めげませんから!仲良くなりにまた来ます!!』
「………………駄目じゃ言うてもおどれは無理矢理扉をこじ開けて来よるじゃろ。好きにせい。」
『はいっ!!』
失礼します!!って大きな声でそう言うと、サカズキさんは書類から目を離して、小さく手を挙げてくれた。
やっぱり怖いだけの人じゃないから。きちんと【いただきます】が言える人に、海兵さんに、悪い人なんて居ないから。
『明日の朝ごはん何にしよっかな!!!』
明日のことを今日考えるのが、明日誰かの笑顔を想像するのが、明日もいい日だろうなって思えるのは、明日が当たり前にやってくるのは、
『あなたのおかげなんですよ。サカズキさん!』
―――
「(……握り飯の具、美味かったのう。明日、なんの具だったか、聞くか。)」