6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「キシャーーーッ!!」
ジュワアア……ボトボトッ
「!!ファントムの体が、黒い液体に……!気分が悪くなる匂いだ。早くこの場を離れよう」
『うっ……そうですね……』
討伐されたファントムが黒いインクのような液体となり、やがて腐敗臭のような不快な匂いだけを残し消滅した。
[#da=1#]は鼻をおさえながら残骸と化したインク跡をジッと見てからリドルの後を追う。
先を進みつつもアズールは1人、心底不機嫌そうな声色で話しかけた。それを聞いた2人は振り返る。
「”後ろに下がっていろ”と言ったでしょう。確かに寮長歴では1年ほどあなたに遅れをとっています。でも、僕はあなたと同じ2年生であり、寮長だ。1年生の[#da=1#]さんはともかく、庇ってもらわずとも戦えます」
「キミが戦えることはわかっている。でも、ここでキミに怪我をさせるわけにはいかない」
「怪我?それくらいは僕も覚悟の上です。みくびらないでください」
「みくびっているわけではないのだけれど……第一、キミが言ったんじゃないか。ボクのほうが座学も実技も実力が上だと。より強い者が前衛に出るのは、当然だろう」
「はっ、そうですか。ならありがたく後ろで楽をさせてもらうとします」
「はぁ……キミ、そうやって突っかかる言い方をしないと気が済まないのかい?この状況は強力しなければ乗り越えられない。独断先行は許されないよ」
「独断先行はどっちだ。石頭め……」
『言っときますがここにいるのは先輩2人だけじゃないですからね』
アズールにとって先ほどの件はインク跡ののように不快なものだったらしい。
[#da=1#]はまたか……と深いため息を吐きながら2人のやり取りが終わるのを待ち、頃合いを見て釘を刺した。
2人の喧嘩はいつまで続くのやら。
「すまないね[#da=1#]………ん?前方に巨大な扉が見えてきた。マップによれば……あの扉の先はファントムの収容所のようだね」
「……すでにファントムに遭遇したことを考えると、凍結は溶けている可能性が高い。[#da=1#]さん、音は拾えますか?」
『……無理ですね。でも扉越しで聞こえないなら、よほどこの扉が分厚いか収容所内を徘徊しているわけではないかの二択になるかと。室内の徘徊が可能な状態で、息を潜めて獲物が入って来るのを待っているなんてことがないといいですが』
「そうか、気を引き締めていこう。とにかく、先導役の指示に従うこと。おわかりだね?」
「はいはい……かしこまりました」
見えてきた扉の前まで来ると[#da=1#]は扉に耳をすます。実際に入ってみないとわからないということでリドルが改めて先導することを2人に伝えた。
それをアズールはまた嫌々といった様子で返事をする。