6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「リドルさん!さっきから言っていますが、単独で先行するのはやめてください」
「なぜだい?このチームの先導役はボクだ。ボクが先頭に立ち進むべきだろう」
「そういうことではなく。もう少し慎重に行動してくださいと言っているんです」
最初の試練を終えてからもアズールは未知の敵や奇襲に警戒すべきと主張し、リドルは遅れを取るはずがないとしゴールを優先といった具合で、互いの主張は変わらず溝が深いままである。
「ビクビク進んでも堂々と進んでも同じことだろう?」
「だとしても……勇敢と無謀は紙一重ですよ、リドルさん」
「慎重と臆病も紙一重だよ、アズール」
『(いいなぁユウ……ヴィルさんたちと一緒で)』
一方[#da=1#]は、2人が和解する様子のないことから仲裁する考えをやめた。
最悪殴り合いや戦闘に支障が出る程度でないなら、勝手に始めた喧嘩に首を突っ込まないでおこうということにしたのだ。
しかしこの険悪な空気が気にならないわけではない。そのため現実逃避するかのごとく一番平和的であろうグループに思いを馳せることにした。
「緊急事態発生時についての教本には”敵を恐れろ”とは書かれていなかった。ボクはそれに従っているだけさ」
「あなた、マニュアルに書かれていることならなんでも従うんですか?”まずは攻撃を受けてみて、敵の実力を測りましょう”と記載されていたらどうするんです?」
「従うよ。それが規則ならね」
どうやら今は、リドルがどうしてそんな無茶な行動をするのかということについての話らしい。
いたって真面目な顔で返すリドルの言葉に[#da=1#]は小さく目を見開き、アズールは大きく溜め息を吐きながら「マニュアル人間もここまでくると掛ける言葉もないな……」と小さくこぼした。
「融通がきかないなんてレベルじゃない。頭が岩で出来てるのか?」
『僕もここまで徹底してるとは思わなかったです』
「はぁ……こんなことなら契約書を砂にしたことを波に流して、レオナさんについていくべきでしたかね……」
『あっちはあっちで威張ってる先導役に寮長がイラついてる未来しか見えないですけどね。………?』
続けてアズールは独り言なのか、自身の寮生に愚痴をこぼしているのか不明だが声を落としてささやく。
ただの独り言かもしれないが、[#da=1#]もこれには驚いたため小声で反応した。
ひそかにやりとりをしていると、[#da=1#]の耳が先ほどまで聞こえなかった音を拾いハッと顔を上げる。
その直後にリドルも気付いたようで2人に声をかけた。
「!!アズール、[#da=1#]!前方からなにか来るよ!」
「ギャギャギャッ!」
「ボクが始末する。キミたちは後ろへ下がっていろ!」
「は?それはどういう意味で……チッ。話は戦いの後にしましょう」
『(寮長が舌打ちなんて初めて聞いた気がするな……)』
リドルの指示に[#da=1#]は素直に従った。それに対しアズールは抗議しようといちど立ち止まる。
しかしさすがに今は話し合っている場合ではないと感じたのだろう。全滅のリスクを考えたアズールは後れて後ろに引いた。
[#da=1#]は普段見ないアズールの態度に思わずポカンとしていた。