3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「[#da=1#]さん…ずいぶんグロッキーな様子ですが、まだ影響が?」
『…理由はフロイド先輩に聞いてください』
「オレ悪くねーし。ブルーテトラちゃんがショボいだけでしょ」
「おやおや、なんだかデジャブですねぇ。実は…」
放課後、アズールに呼ばれた[#da=1#]はラウンジへ向かっていると双子に声をかけられ、フロイドが「どうせ目的地一緒ならこっちの方が早くね?」と突然[#da=1#]を脇に抱え、さらには「あ、あそこショートカットできんじゃね?楽しそぉ~!」とパルクールまで始めたのだ。
何度腕から滑り落ちたり、飽きたからと投げ落とされるのではと死を感じた事か。
不安定な支えから見下ろす高所は恐怖以外の何物でもなかった。
「明らかにお前が悪いだろ。病み上がりのような状態の寮生に何してるんですか…」
『昨日の影響は鈍い痛みくらいだけなんですけど、あの絶叫系とは違うふわっと感が今も…』
「絶叫系…?まぁ、問題無さそうで何よりです。先日はありがとうございました。おかげで僕もこうして後遺症らしきものもありません。専門医からのカウンセリングで定期観察が必要になりますけどね」
「なかなかおもしろい魔法でしたよね」
「ブロット取り込む魔法なんて初めて見たぁ」
「僕も初めは半信半疑でしたが驚きました。僕のユニーク魔法は理解したでしょう?交換条件といこうじゃありませんか。寮生の管理も寮長の務めですし」
アズールはあくまでも寮長としてという建前で[#da=1#]のユニーク魔法について詳細を聞き出した。
白々しい…と[#da=1#]は心の中で吐き捨てた。
『……そんな事だろうと思いましたよ。ならあと2人分料金が足りないですね』
「そこの双子の分ですか…ちゃっかりしてらっしゃる。いいでしょう。どうせ今後も目にする事になるんですし。構いませんね?ジェイド、フロイド」
「「はい/はぁい」」
ちゃっかりしてるのは双子も一緒だ。しれっと後ろで聞いてるつもりだったのだから。
アズールについてはユウから共有されていたが、双子についてはまだ詳細を知らずにいた。
「………なるほど…多少条件は限定されますが使える…いえ素晴らしい魔法ですね。それに支援系のユニーク魔法はこの学園じゃ珍しい」
「身体に害を与えているもの…それなら病気や、もしかして精神に作用する魔法の打ち消しも可能なのでしょうか?」
「瀕死状態でも復活できたりして。何それちょー便利じゃん。もしうるせー場所で使ってもオレらで担いでればいいし」
『まだ試していませんが、人体に影響を与えてるなら精神系もいけると思います。フロイド先輩は瀕死状態の現場にいる前提で進めるのやめてくれます?どういう状況ですか』
[#da=1#]は自身のユニーク魔法について説明をする。デメリットを説明するたびに改めてこんな魔法何度も使ってられるかと思う。
まさか入学して2回も使う事になるとは想定外だった。
フロイドのユニーク魔法”巻きつく尾”は金庫での件でおおよそは把握していたものの、比較的自由度が高いが気分によって精度が左右されるようだ。
ジェイドのユニーク魔法”かじりとる歯”もそのうち公開するそう。
「楽しみにしてくださいね」とジェイドは言うが、怯え切った生徒を面白おかしく見てられるほど[#da=1#]はサディストではないのでそこまで楽しみではなかった。
この寮には限定的なユニーク魔法を使う生徒が多く集まっているようだ。
「それからもう1つ。今回であなたに借りを作ってしまいましたので、ボーナスとして願い事を一つだけ無償で何でも叶えてさしあげましょう」
『さすが寮長。こちらが言う前に先にお礼を提案してくれるなんて』
「そうでしょう?寮生のあなたならわかると思いますが、僕は手抜きなんてせず最高品質のものを提供します。なのでよく考えて下さいね」
[#da=1#]が『それなら』と言いかけたところで「ただし契約中の案件に関わる内容は受け付け致しかねます」と続けて言われてしまい、無償で自寮のトップ層にバックについてもらうという計画は崩れてしまった。これで本当によく考えないといけなくなってしまう。