1章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『失礼します』
「…お!なになに見学者!?いらっしゃい!」
植物園事件から放課後、[#da=1#]は軽音部の部室を訪れた。
入学当初から軽音部に入ると決めていたのだ。
「あれ?もしかして部活見学か?」
『いえ、入部希望です』
「えーほんと!?あのライブ見て入部決めてくれるとは正直思わなかったよ~」
『え…見てなかったんですけど、そんなにひどいライブだったんですか…?』
「何を言う。最高のライブじゃったぞ!」
「まぁとりあえずお前もここ座れよ。一緒にお菓子食おうぜ!」
部室には前髪をポンパドールにしてまとめた明るい生徒、煌びやかな装飾やターバンを身につけた生徒、かわいらしい顔立ちで変わった口調の生徒の計3人だ。
顔見知りの生徒との経緯を2人に説明し、併せて自己紹介を交わした。
ポンパドールの生徒はハーツラビュル寮の3年ケイト・ダイヤモンド、ターバンの生徒はスカラビア寮寮長の2年カリム・アルアジーム、かわいらしい生徒はディアソムニア寮副寮長の3年リリア・ヴァンルージュ。いずれも1人1人のキャラが濃い。
入部希望であることを伝えると3人は快く迎え入れた。
「ねね!記念に写真撮ろうよ!」
『写真ですか…』
「もしかして写真苦手だった?そしたらSNSにアップしないのはどう?」
『…はい、それなら。あと名前も伏せていただけると助かります。家が厳しくて』
「まじ?大変なんだねぇ。オッケー!それじゃいくよ……うんうん、みんな盛れてる!」
部員は他におらず3人で活動しているらしい。
活動といってもほぼ憩いの集まりとなっており、部活らしい部活はしていないのだそうだ。
「おぬしはできる楽器はあるのか?」
『ある程度は…ピアノは自信あります』
「すごいな!そうだ、俺の寮に熱砂の国の楽器があるから来ないか?宴をしよう!」
「いいね!新入部員歓迎会も兼ねて!」
「そうと決まれば今すぐジャミルに伝えてくる!また後でな!」
そう言ってカリムは部室から飛び出して行った。
まるで嵐のような人物だ。
「宴で演奏するなら、景気よくわしのシャウトも披露するかの」
『しゃうと』
「こ、こっちの話!気にしないでー!」
その日の夜はスカラビア寮にて急遽宴が行われた。
珍しい楽器や音楽、料理に囲まれ時間はあっという間に過ぎていった。
解散する前にケイトが[#da=1#]に声をかける。
「[#da=2#]ちゃん、連絡先交換しよ!軽音部のトークグループに誘ったげるよ」
『ありがとうございます。おねがいしま………あれ…?』
「ん?どうした?」
『おかしいな…どこかに忘れてきちゃったみたいです』
「ふむ、寮の部屋かの?」
『いや、一度戻りましたけどそのときは使ってなくて………あっ』
『(植物園…!)』
最後にスマホを触ったのは植物園での昼休みだった。
ロックは設定してあるものの、よりにもよってあのタイミングと場所だったとは…と落胆する。
連絡先の交換は後日行うことになった。