3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『…近くであいつが呼ばれてたのをよく聞いてたんで慣れちゃってたんです。まさか僕に言っていたなんて…やっぱり疲れてるみたいです。先輩も疲れてるんじゃないですか?僕は[#da=1#]・ファミーユ以外の何でもないですよ』
ここで知る人はいないはずの名前が出たことで[#da=1#]は帰ろうと立ち上がった。
しかし目の前の人魚はそれを許すはずがなかった。
「往生際が悪いですよ。[#da=3#]・ファミーユさん…[#da=1#]・ファミーユさんの双子の妹で、運動の得意な兄に頭の良い妹とバランスが良く関係も良好。二人ともこれまでの実績とやんちゃが過ぎる事からご近所でも有名だったそうで」
『どうしてそんなことまで…!?』
たしかにファミーユ家の周辺地域では時折話題にする者はいた。しかし広大な輝石の国のほんのごく一部の話。そんな詳細まで調べられていたことに[#da=1#]は動揺を隠せなかった。
「[#da=3#]さん、もう無駄だとおわかり頂けたでしょう。裏は取れています」
『……その名前はやめてください。で、僕は学園長室へ連行でしょうか』
「では[#da=1#]さんで。僕は答え合わせができて満足なので、別にこの情報をどうこうしようなんて考えてはいませんよ。要求する物も無いのでご安心ください」
驚いた。このウツボならどうせ「猫の手も借りたいほどやる事が多くて…おや、ちょうど目の前に暇そうな猫さんがいますね。手始めに買い出し、洗濯、荷物運びからしてもらいましょうか」とか言い出すと[#da=1#]に限らず寮生なら予想するだろう。
『…アズール先輩とフロイド先輩には』
「2人にも伝える予定はありません」
『………本当に誰にも漏らさないし対価も求めないんですね?言質取れましたよ?』
「何なら署名してもいいですよ。対価は"片割れと幼馴染があなたの事を知らずに接してるのを見て楽しむ"なので自動的に貰えますし」
どうやらこのウツボは時には2人を操るような、愉悦に浸るタイプのようだ。
さらにジェイドは続けて質問を投げかけた。
「しかし何故本人が入学しなかったんです?相部屋相手や他にも知っている方はいるんですか?」
『これ以上は別途料金をもらいます』
「おやおや、きっちりしてらっしゃる…まぁ本人がここに来られないワケはある
程度浮かびますが、それは機会があればで」
ひと段落ついたところでジェイドがそろそろ部屋に戻ろうと提案した。
それには[#da=1#]も同意する。激務の後なので早く休息を取りたいところだった。
階段にはジェイドの寮服がたたまれている。
『(…人間の姿になられる前に早くここから出よう)』