1章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『ハァ……』
適当に買った昼食は植物園で食べた。
ここは人が少なく1人で一息つくにはちょうどいい場所だった。
次の時間までには余裕があるので、スマホの中の写真整理をしながら暇を潰す。
日差しが食後に心地いい……ところまでは記憶していた。
「………~、……」
「………………」
『………ぅん…?』
「…あ、起きたっスか?」
知らぬ間にうたた寝していたようだった。
近くで誰かの話し声が聞こえ、うっすら目を開けると誰かが座っている。
その誰かがエディシアに反応した。
「ずいぶんと人の縄張りで気持ちよく寝てたようだな?」
『……はい…?』
「まだ寝ぼけてるみたいっスね」
「ここは俺の縄張りだっつってんだよ、わかるか?子猫ちゃんよ?」
『…………!?』
エディシアの目の前には2人の生徒がのぞき込んでいた。タレ目で人懐っこそうな生徒と、褐色肌と長髪が特徴的な生徒だ。
意識がはっきりするにつれ、目の前の2人は黄色のベスト、鋭い牙に動物の耳…サバナクロー寮の獣人だと認識した。
耳や尻尾の形状からハイエナとライオンだろうというのがわかる。
エディシアはまずいと飛び起き距離を取ろうとするも、すぐ後ろの木で動くことができなかった。
『(どのくらい眠ってた…?この人たちはいつから居た…?魔法道具と香水はまだ生きてるよな…?)』
「おはよーございます。オレたちそんな変な匂いするっスか?傷ついちゃうっスねぇ」
「むしろお前からは変な匂いがいくつもしてきて情報量に頭が痛くなりそうだ」
サバナクローの2人は特別怒っている様子ではないが、長居していい空気ではないのは明らかだった。
エディシアは平静を装い、刺激を与えないよう笑顔を2人に向けながらゆっくり立ち上がる。
『……すみません、ここが縄張りだなんて知らず…授業の準備もありますしすぐ離れますね、失礼します』
「はいはい、レオナさんの機嫌を損ねなければ大丈夫なんで~!」
「おいあのタコ野郎みたいな胡散臭さだぞ。変な事吹き込むな」
「シシシ」
『(タコ野郎…?とにかく、あんなところもう行けないな)』
あの場から脱出できたものの、植物園を出てからも自然と早歩きになる。
教室に着いた頃には肩で息をするほどになったが、授業まではまだ余裕があったのでそれほど眠っていなかったようだった。