3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『単刀直入に聞きます……先輩は、どこまで僕のことを知ってるんですか』
「…おやおや」
[#da=1#]はずっと気にかかっていたことを聞いた。
それに対しジェイドは少し目を見開いただけでたいして驚いてはいない。
むしろ嬉しそうに困ってない困り顔をして見せた。
『寮長は胡散臭くてもとりあえず対価があれば話はできるし、フロイド先輩は気分屋が過ぎるけどある意味正直です。ただジェイド先輩にはたびたび違和感を感じるんです』
「違和感とは?」
『…以前僕に帽子を届けてくれて、翌日の昼食中にラウンジで問題起こしていた生徒が謝罪に来たのを覚えてますか?』
「えぇ。よく覚えています」
『その生徒2人は謝罪に来たときもラウンジで手伝っている間も、ずっとジェイド先輩に怯えてました。以前取り立てをしたならラウンジであんな事しないでしょうから、何かしたんですよね』
ジェイドは「どうしてでしょう」と言っていまだ誤魔化している。
良い意味で捉えるならこちらが一通り話し終わるのを待ってくれているのだろうが違うだろう。
『それに何より僕の事に詳しすぎるんです。家の事はどのSNSにも友人にも公開していないし…そういう裏で何をしているのかわからないところがすごく、気持ち悪くてムカつきます』
「おや」
……言ってしまった。とつい出てしまった自身の発言に後悔した。
今目の前のジェイドは本来の姿、そして足元には海。
沈められる…水責めの刑だ…と考えが巡り自分で言っておいて血の気が引いていくのを感じた。
「………」
『……失礼な事言ってすみません。疲れてるのかも。忘れてください』
沈黙が続く。ジェイドは真顔でじっと[#da=1#]を見ている。
その視線と沈黙に耐えられず、沈められる前に[#da=1#]から謝罪を口にした。
「疲れているから零れてしまった…という事はあなたの本心といったところでしょうか。フロイドでもなかなか言わない鋭い意見につい驚いてしまいました」
『ほんとすみません。わからなくてムカムカするのが気持ち悪いって意味で先輩に対してでは無いんです』
「まぁアズールも注目している期待の新人です。これから長い付き合いになる可能性もありますし、僕としても答え合わせをしてみたいところだったのでお互いはっきりさせてもいいでしょう」
『…答え合わせ?』
ジェイドは意外にも[#da=1#]の発言に怒りを露わにすることはなかった。
この人魚は周りからの意見には興味が薄いのだろうか。