3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「まぁ頭の回らない草食動物が軽い気持ちで契約すりゃあの手この手でカモられるのがオチだろ」
「すごく不安になってきた…」
「話のタネに聞いてやる。どんな条件で契約したんだ?」
アズールから提示された条件は、3日後の日没までにアトランティカ記念博物館に忍び込んで写真を取ってくる。というものだった。
内容は簡単そうだが海の中にあるから陸の生き物は気軽には行けないだろう。
しかし水中でも呼吸ができる魔法薬をくれたそうだ。
「なら、さっさと行動を起こせばいいじゃねぇか。時は金なり、だぜ」
「ふなッ!そうだ、ユウ。早くアトランティカ記念博物館に出かけるんだゾ!」
「そうだな、たった3日しかないんだ。のんびりしてられねぇ」
『同行できないけど、僕の専用個室も含まれてるんだから成功させないと怒るよ』
「もう怒ってるくせに…仕方ねーな。じゃあエースとデュースも道連れだ。いざ出発!」
バタバタと走り出し、あっという間に3人はいなくなってしまった。
その光景を見て、今になって[#da=1#]はあのメンバーに一抹の不安を抱えた。比較的ましそうなジャックとユウのたまに起こす突飛な発想に賭けるしかないのか…と考えがよぎる。
「…あーあ。行っちゃいましたよ。レオナさんも人が悪いっスねぇ」
「……は、なんのことだか」
『まさかあの勢いのまま海の中へ飛び込むつもりじゃないでしょうね。あの人たちが何もしないはずがない』
「さすが寮生。よくわかってんじゃねぇか」
3人の姿が見えなくなってから残ったメンバーで口々に言う。
レオナとラギーもどうせ何かあることはわかっていたらしい。
「でも仲良いわりに同行も忠告もしなかったスね。家猫くんからアドバイス聞いたってジャックくんたち言ってたけど、どっちの立場なんスか?」
『中立です。オンボロ寮取り上げられたと聞いて気持ちはだいぶこっち側になってますけど。さっき忠告しなかったのはアドバイスを無駄にした挙句余計な契約をしたので、なんか苦労しないかなって』
すきま風やお湯が安定して出ない水回り、今にも抜けそうな床など本当にボロいが、安全に1人でゆっくりできる場所がオンボロ寮の空き部屋を使った[#da=1#]専用の部屋だ。
「そういえばさっき妙な事言ってたな。お前の専用個室ってあの寮の事か?」
「あーなんかオンボロ寮に肩入れしてる感じっスよね。何?監督生くんを脅して作らせたの?」
『余りまくってる使わない部屋の一室を借りてるんですよ。ようやく使える状態まで片付けが終わったばかりなのに』
「邪魔は入らないだろうが、あんなボロいところじゃ寝心地も悪そうだな」
『スペースがあることを重要視してるので』
レオナもラギーもあんなボロい寮なんかを、といった様子だが[#da=1#]にとっては違っていた。
今日は[#da=1#]の出勤日。エース、デュース、グリムもいるだろう。