3章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「どうして……どうして……!」
「………ごめん……[#da=2#]……」
『!!……ハァ…』
ハッと[#da=1#]は目を覚ます。まただ。あの夢。いつも内容はここで終わってしまう。
朝食の時間までまだ余裕があるが二度寝する気にもなれずにいた。
『…おはよう』
身支度をした[#da=1#]は音楽室に入り、ピアノに手を添える。
放課後やこうして夢見の悪さで早起きしてしまったときはこの鍵盤に相手をしてもらっているのだ。
この白鍵と黒鍵を押すことが昔からの日課だったので気分がいくらか落ち着く。
…本来ならこの時期テスト勉強をするべきなんだが。
既存の曲を奏でるのもいいが独自にアレンジを加えたり即興で曲を作るのも[#da=1#]の楽しみ方の1つである。簡単にアレンジができてしまうこの猫にとっては、作曲の方が一からフレーズ作りで頭が働き気分転換にもなりやすい。
「朝日に照らされながら流れる幻想的な旋律…実に美しい…ボーテ!」
『……え』
一通り弾きそろそろ朝食に向かおうと考えていると、突然扉が開き拍手と共に聞きなれない声が飛んできた。
声のした方には金髪のボブヘアーに帽子…どこかで見覚えがあった。
「すまない、驚かせてしまったかな。私は美しいものに目がなくてね。今の曲は何という名前なんだい?」
『…即興なので特には…』
「オーララ…音楽を生み出すには相応の才能や努力が必要だ。君は音楽の神様に愛されているのだろうね」
『あ、ありがとうございます』
初対面とは思えない距離感の近さと独特な雰囲気の人物が突然現れたことで[#da=1#]は内心困惑していた。
この時間はまだこのあたりに来るには早すぎるくらいだというのになぜここにいるのだろうか…そう考えると余計にこの人物が謎に感じた。
「おっと、そろそろ朝食の時間だね。混む前に移動した方がいい」
『そうさせてもらいます』
そう言って音楽室を出たが…当たりまえのようにその人物も一緒に行動する。
しかも放課後ピアノを弾いている事や飛行術についてなど最近の行動が筒抜けらしい。
さらには名前、クラス、出席番号、身長まで言い当ててきた。
『あの…すみません、なんでそんなに僕の事知ってるんですか?初対面だと思うんですけど』
「言葉は交わしてないが君とは一度会っているよ。ポムフィオーレ寮に来ていただろう?」
『………あ!ヴィルさんといた…』
「ウィ!私はルーク・ハント。美を求め、美を助くことを人生のテーマとする、愛の狩人さ」
[#da=1#]は以前ハーツラビュルのメンバーとマジフト有力選手候補の一人である彼を調査しに訪れたことを思い出した。
本来こんなに強烈な人物を忘れるはずがないのだが、あの時は好きな芸能人に意識が向いていたので思い出すのに時間がかかってしまった。