2章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「オレも食べる~」
『お疲れさまです。取引終わったんですか?』
「いや、まだ対応中」
ラウンジの閉店後、賄いを食べている[#da=1#]の横にフロイドが料理を片手に座った。
最近の人魚3人は取引で連日VIPルームに籠っているようだ。
どうせ今回もテスト対策についてだろう。最近増えてきておりアズールが目を輝かせていた。
『今回は取引に同席しないんですね』
「同じようなのばっかで飽きたぁ。今はブルーテトラちゃんと飯食べたい気分」
『気分だったんですか』
「ブルーテトラちゃんはウザくないから楽なんだよねぇ。普段そっちから絡んでこねーじゃん。初心者にぴったりかもぉ」
『初心者?』
「そ。陸の生き物飼ってみたかったんだよねぇ」
飼ってみたかった…?何を…?と[#da=1#]の思考が停止した。
突然何を言っているんだと思っていたのがそのまま顔に出ていたようで、フロイドが「何その顔ウケる~!」と笑った。失礼な人魚である。
「だって陸のペットといえば犬とか猫なんでしょ?んで、ブルーテトラちゃんは猫じゃん。ごはんもあげれるしいい練習になってるよ~ありがとぉ」
『それ、僕がウツボを飼ってみたいから練習台になれって言ったら協力してくれるんですね?』
「は?絞めんぞ?」
『理不尽』
フロイドの言うごはんとは賄いの事のようだ。
フォークやスプーンを使って食べるただの犬や猫はいないですよ、と言ってもまた理不尽なことが返ってくると考えた[#da=1#]は何も言わないことにした。
「ジェイドにもさっきの顔見せたかったなーあとで2人が来たらもっかいやって見せてよ」
『嫌ですよ笑われるほど変な顔してたのをまたやるなんて』
「えぇージェイドになら絶対ウケんのに。アズールは呆れるだろうけど」
『2人の事よく知ってるんですね』
「まぁね~ジェイドなんて生まれた時から一緒だし」
そこからフロイドが片割れの好きなところ、嫌いなところを上機嫌で挙げた。
途切れる事なくポンポン出てくるあたりさすがいつも一緒に過ごしているだけある。
ジェイドの事を嬉しそうに話すフロイドを見て、[#da=1#]は小さく笑った。
『ジェイド先輩の事が大好きなんですね』
「まぁね」
『これから何があっても大事にしてあげてください』
「?」
何か違和感を感じたのか、フロイドは考えるような顔つきで[#da=1#]を見た。
「ブルーテトラちゃんは きょうだい いるの?」
『どうだと思います?』
「当てたら何くれる?」
『景品あげるほどのことでもないでしょう』
「えーなら別に知らなくていいや」
『素直すぎてほんとに失礼ですね……あ、まずいこんな時間か…お疲れ様です。予定があるので失礼しますね』
「ブルーテトラちゃん」
フロイドがちょいちょいと手招きをし、[#da=1#]が何ですかと警戒するも「いいから」とだけ言う。
近くまで来るとフロイドは[#da=1#]の手を掴み何かを渡した。
『…キャンディー?』
「この後オレが食べるつもりだったけど、ペットにもおやつあげなきゃねぇ」
『だから僕を練習台にしないでくれます?…まぁ、ありがとうございます』
今回はグレープ味の棒付きキャンディーだ。
彼のポッケにはキャンディーしか入っていないのだろうか。