2章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『…………』
[#da=1#]が目を覚ます。見慣れた天井が視界に広がっていた。
厳格な精神に基づくハーツラビュル寮と寮長のリドルも居ただけあって、約束は反故にされなかったようだ。
日時を確認をすると夜の22時すぎ。日付はまわっていなかった。
スマホを確認するとエースたちからメッセージが来ていた。安否確認は2度目か。
相部屋相手は休んでいたからかそのつもりだったのか、不在のため別部屋に泊まりだろう。
相部屋相手は同じ寮にミドルスクール時代の友人がいるとの事で、日常的にその友人のいる部屋に遊びに行っているのだ。
[#da=1#]としても1人ゆっくりできるのは都合が良いので特に言及していない。
『ゲホッ(…お腹がすいた。シャワーも浴びたい)』
だるさや息苦しさは残るもののとりあえずシャワーを済ませることにした。
汗と土埃にまみれた後で不快感を感じていた。
シャワーもドライヤーも終えた頃には23時を迎えていた。
この時間でも罪悪感の無く食べれるようなものがないか探すべく寮のキッチンへ向かう。
『(どうしようかな。キノコは大量にあるけど)』
「キッチンに明かりがついてると思ったらあなたでしたか」
『!…寮長』
何が作れそうか冷蔵庫とにらめっこをしているとアズールがやって来た。
通常の寮長業務と支配人業務の上、マジカルシフトの大会運営委員長のため書類をまとめていたらこの時間になったらしい。
本当によく働くものだ。
「話は運び込んでくれたジャックさんから聞いてますよ。生徒のブロットを取り込んだとか。体調は問題ありませんか?」
『大丈夫ですけど…ジャック?ケイト先輩じゃなくて?』
「えぇ、そうですが?それよりあなたが突然寝込んでしまったので出店のスタッフに穴が空き大変でしたよ」
『……』
今回の内容としては相手に触れる必要があるため隙を見つけてレオナにつかみかかる。[#da=1#]が魔法を使ったらケイトが寮部屋に運ぶという流れだった。
では何故ジャックが?ケイトには重かったのか。たしかに最近部活やクラスでお菓子をつまむことが増えた気がする。そもそもジャックは狼の獣人…嗅覚が相当優れているはずだ。
ここまで考えたところで嫌な予感が[#da=1#]の頭に浮かんだ。
「[#da=1#]さん」
『え』
「どうしたんです?人の話も聞かず目を泳がせて」
『はは、すみません。お腹空きすぎてぼーっとしちゃったみたいです』
「全く…ではあなたが使ったという魔法を詳しく教えていただけませんか?そうすれば夜食を作ってさしあげましょう」
『え、嫌です』
人の話を聞いていなかったのは失礼ではあるが、食事のために手の内を見せろというのはフェアではない。
そこで[#da=1#]は別の提案をもちかけることにした。
『でも食事に困ってるのは事実なので、ここで先月連れてきたボランティアの件を報酬としてお願いしたいです』
「あなた…本気で言ってます?」
『え、足りませんか?2人で3か月の人件費節約ってだいぶ大きいはずですよ。下っ端が疲れている寮長に調理してもらうとはいえぼったくりじゃありません?』
「十分すぎるからここで使っていいのかという確認だったのですが…まぁこの僕が直々に提供するのですからいいでしょう」
願いを聞き入れたアズールは上着を脱ぎ厨房に立った。