2章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「ふぁ~~~!!見てみろ!食い物の出店がいっぱいなんだゾ!」
『グリム、はぐれちゃうよ。1匹でいたらお店の人に食材と間違われちゃったりして』
「へ、変なこと言うんじゃねぇんだゾ!?」
大会当日。学園はたくさんの出店と一般客でにぎわっていた。
それに対しエースとデュースは肩を落としている。
「ちぇ~。結局選抜選手になれなかった……」
「同じく……」
「来年があるよ」
『そうだよ。先輩たちを応援しよう』
「……ていうかエドのソレ、やっぱり慣れねぇわ」
「どうしてもいつもの色には戻さないのか?」
「見間違えしそうになるよね」
ハーツラビュルの2人は、マジフト選抜選手に選ばれることが叶わず落ち込んでいていたようだ。
しかし今回は別の重要な仕事も控えている。
これを成功させないことには大会開催すらも危ういかもしれない。
そんな時だが、エディシアの言葉で視線を移したエースは普段とかなり印象の違うエディシアに眉をひそめる。
その違和感は他のメンバーも大きく頷くほどで、雪原のように光を反射していた白髪は夕陽のようなオレンジ色に、深い青の瞳は澄んだ空色に変化しているからだ。
『全世界で放送されるほどのカメラが押し寄せるからね、普段の姿で偶然映り込まないためのイベント仕様ってことで慣れて。この色は嫌い?』
「嫌いって…そういうわけじゃないけど……」
「返答に困る聞き方をするなよ」
「そうじゃなくて、慣れないっつってんでしょ!」
エディシアの実家は音楽一家であり、とくに祖母は世界的なオペラ歌手である。
彼女の歌は普段オペラを聞かない一般層でも耳にしたことがあるほどであり、もちろんメディア出演も何度もしていたので姿を知っている者も多い。
白猫の獣人自体はそう多くはないが世界中に存在している。しかし有名な白猫の音楽家、となるとほんの一握りだ。
それぞれ個人の力で音楽活動を行いたい。そしてプライベートを脅かされたくないという家族総意のもとから、すでに公に姿を出している祖母以外はSNSやメディアに映ることをNGとしたのだ。
そのため今回エディシアは色変え魔法でカモフラージュを行うことにしたという経緯になる。
「自意識過剰じゃねーか?ま、オレ様ならどんどんカメラに映って目立ってやるけどな!」
『グリムをみんなの目に焼き付いて忘れられないような姿にしてあげようか』
「オレ様でもわかる。絶対に良い意味で言ってないんだゾ」
『遅かろうがどうせそのうち慣れるんだから。ほら行くよ』
突然普段とかけ離れた色合いのエディシアが手を振ってやって来たものだから、ユウたちが
口をあんぐりさせたのは創造に容易くない。
ユウたちはなかなか慣れずにいるが、当のエディシアは全くやめるつもりはなかった。
「あのタコ焼きってなんなんだゾ?食べたい、食べたい!」
『すごく美味しいよ。外はカリッ、中はトロッとして中にはプリプリのタコが入っててソースとマヨネーズが絡むともうね…』
「ふなぁ…ふなぁぁ…!」
「あーとーで!余計な誘惑すんなよ[#dn=2#!ほら、行くぞ!」
グリムが出店料理に興味を出したことで足が止まる。
[#dn=1#が解説すれば、案の定グリムはあふれた唾をゴクリと飲み目をキラキラとさせてしまう。
すかさずエースが一刀両断し、ジタバタするグリムを抱えていった。
やがて選手入場のアナウンスが鳴り、ディアソムニア寮の入場が始まった。
…始まるはずだった。
観客たちがパレードめがけて走って来たらしい。
「!この騒動は」
「はじまったらしいね」
「それならアイツは鏡舎に向かうはずだゾ!」
『…みんなは先に行ってて。騒動が大きそうだから、あっちのグループの様子を確認したら合流する』
「あー、そう?まぁこっちには主戦力のリドル先輩がいるから大丈夫か」
「そうだな。一般の人たちにもしもの事があったら大変だ」
エディシアはこれから向かうところにあのライオンがいることを考えると、借りがあることがチラつき足取りが重くなっていた。
改めて気持ちの整理が必要だと考えた結果、後から向かうことにしたのだった。