2章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「はぁ、はぁ…な、なかなか鋭いの打ち込みやがる…」
「はー、そっちこそ…はー、やるじゃねぇか…」
「オマエのパンチ、オレ様のハートに響いたんだゾ…」
結局拳での会話は避けられず勃発してしまった。
主に殴り合いに参加していたのはデュース、グリム、ユウくらいだ。
元々乗り気ではなかったエースと[#da=1#]は、空気に飲まれすぎたメンバーを見て引いている。
「みんなボロボロだね…へへ…夕陽に向かって走ろうぜ…」
『せめてユウはこっち側にいてほしかった』
「…よし、これでケジメはつけた。俺の知ってる事は話してやる」
「ケジメって、なんのケジメだよ」
「俺自身の心のケジメだ。所属寮を裏切ることには違いねぇからな」
ようやく満足したらしく、ジャックは溜め込んでいたらしい感情をぶちまけた。
熱く語るその様子に何かを感じたメンバーたちに異様な空気が流れる。
「卑怯な小細工なんて反吐が出る!そんな勝利になんの意味がある?俺は、自分自身の力で勝ち上がってテッペン獲ってやりたかったんだ!」
「あ、こいつスゲー面倒くさい奴だ」
「あくまで自分のためでもあるんだ」
『不正が許せないわけではないと』
「わかる!俺はわかるぞ!!その気持ち!!」
デュースのワルスイッチがまだ抜けきっていないのか、彼もなかなか面倒くさいことになっている。
一緒に飲まれていたはずのグリムまでもが引いているほどだ。
「ラギー先輩のユニーク魔法は…"相手に自分と同じ動きをさせることができる"ものだ。操りたい相手と同じ動きをすることによって、本人の不注意にみせかけて事故を起こしてきた」
「なるほどね。だから食堂ではバレないようにグリムと同じ動きをしてパンを交換したってわけか」
それに対し「ターゲットのそばで動きをすると怪しまれるはずでは」とデュースが疑問を投げかける。
たしかに階段を飛び降りるなんてマネは目立つし、犯人自身も怪我をする危険があるはずだ。あの運動神経なら着地も問題なさそうだが。
「一連の事件は、ラギー先輩が単独でやってるわけじゃねぇ。おそらくサバナクロー寮の奴らほとんどがグルだ」
「ふな"っ!?」
「寮生どもがラギー先輩の壁になって目立たないよう誤魔化してるんだと思う」
『まさかの寮全体…』
マジフト大会の結果や活躍内容によってはプロの選手になれたり将来に響くものだ。
サバナクローはこれまでの大会成績からスポーツ系の進路を目指している生徒が多い。
「俺が特に気に入らねぇのは寮長、レオナ・キングスカラーだ!あいつはすごい実力があるはずなのにちっとも本気を出しやしねぇ」
「たしかに、アイツだらだらしてるのにめちゃくちゃ強かったんだゾ」
「だろ!?せっかく持っている力を何故磨かない!?俺はそういうヤツが1番嫌いだ」
『……』
ジャックがレオナに対して熱く語っている様子に、[#da=1#]はこいつやっぱり面倒くさいなと考えているとエースとユウも察したようで顔を合わせた。